葉書俳句：

テキスト：

色白のやはらかさうな春の雲　ハードエッジ
毛氈はお日さまの色おひなさま　ハードエッジ

縁側をすたすた歩く帰省かな　ハードエッジ
素麺の食後に贅を尽したる　ハードエッジ
夕焼に閑散たるや車輛基地　ハードエッジ
庭先で母と火遊び夏休　ハードエッジ

銀山のいくつ崩れて天の川　ハードエッジ
桃色は桃の実のいろ甘さうな　ハードエッジ
玉蜀黍を食はせて絞る牛の乳　ハードエッジ
子規の忌のへちま束子の軽きかな　ハードエッジ
日本に餡子の幸や小豆煮る　ハードエッジ

小春日の既に一句を得し思ひ　ハードエッジ
冬ざれに買ふ丸首のトレーナー　ハードエッジ
画用紙のざらりと白し富士に雪　ハードエッジ
岩ひとつ松一本を枯野かな　ハードエッジ
枯草と同じ色して輪ゴムの輪　ハードエッジ
おぶはれて自転車早し暮早し　ハードエッジ
関東や葱を真白に醤油濃し　ハードエッジ
きらきらを吊す聖樹の緑色　ハードエッジ

余すところ数ふるところ年の暮　ハードエッジ

とんでもないことの静けさ去年今年　ハードエッジ
初鏡わがほほゑみのなしとせず　ハードエッジ
胎の子に初湯加減を聞く夜かな　ハードエッジ
書初の香に包まれて読始む　ハードエッジ

狼藉や松の内なる寒の入　ハードエッジ
紙懐炉揉み手の中に暖かし　ハードエッジ
蜜柑まだ剥けぬ赤子が弄ぶ　ハードエッジ
山赤く燃えくづほれて炭は灰　ハードエッジ
洋裁も和裁も廃れ水仙花　ハードエッジ
擲てば句会の反故に暖炉燃ゆ　ハードエッジ

全然堂本店：

　→こちらからどうぞ

以上です