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全然堂歳時記 冬【手袋】


葉書俳句:

全然堂歳時記 冬【手袋】

テキスト:

手袋を知らぬ紫式部の手 ハードエッジ
あまた手の並ぶ手袋売場なり ハードエッジ
手袋をした手でもう片方を嵌む ハードエッジ
細長くひやりと革手袋の闇 ハードエッジ
手を入れて手袋の手となりにけり ハードエッジ

うれしくてその手袋で手をたたく ハードエッジ
ジョギングのマフラ、手袋、紙懐炉 ハードエッジ
手袋をはめて働き始めたる ハードエッジ
踊子の長き手套の赤と黒 ハードエッジ
手袋は五本の指の個包装 ハードエッジ

手袋の中でぬくぬくしてゐる手 ハードエッジ
手袋をしても胼皸の手よ ハードエッジ
好きなもの母の手袋父の下駄 ハードエッジ
手袋で好きな絵本を撫でてをる ハードエッジ
手袋はもしや眠れる猫の下 ハードエッジ

子や眠しもう手袋を脱ぐのさへ ハードエッジ
風船は空に片手袋は地に ハードエッジ
轢かれたる手袋パーを出したまま ハードエッジ
踏まれても踏まれても片手袋は待つ ハードエッジ
拾はれてみても手袋心細 ハードエッジ

全然堂本店の【手袋】:

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参考句、多数収録

全然堂本店の冬いろいろ:

全然堂歳時記 冬 2023.12.16 現在

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