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「勝ちたい気持ち」のゆくすえ

ネット上では様々な形で、強い「お気持ち表明」をしている人が大勢います。

揚げ足取りをして論破しようとしたり、数字の多い少ないで比較しようとしたり、極端な論理で誰かを逃げ場のない場所に追い詰めたり。
そういうことをしてなにが楽しいのかはわからないのですが、想像するに「欲に流されている」のだと思います。

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人間にはいろいろな欲望がありますが、その中で大きな位置を占めているのが「自己顕示欲」と「承認欲求」でしょう。

自分が優れていることを周知したいという気持ち、そして、その優れた自分を周囲に認めさせたいという気持ちです。

このような欲求があること自体は自然なことなので、特に問題はありません。

ただ、その「満たし方」や「活かし方」を誤ると、社会生活において著しい不都合が生じてしまいます。

このような欲求は、本来他人に向けるものではありません。自分で自分をコントロールするためには、自分の欲求を内省して自覚し、自分自身で満たすようなやり方を採る必要があります。

自分が優れていて認められたいと思うなら、その部分を自分自身で認めてあげればいいのです。

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欲求は、内側からの見え方と外側からの見え方があります。
自分から見た自分と、他人から見た自分、というようなものですね。

「自己顕示欲」と「承認欲求」は、内側(=自分)から見れば人間本来の欲求ですし、特段問題視されるものではありません。

しかし、それらが他人に向けられたらどうでしょう。外側(=他人)から見た場合、非常に不快なものになります。
それはなんでしょうか?

「勝ちたい気持ち」です。

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「自己顕示欲」と「承認欲求」を全開にして、他人とコミュニケーションしている人を見たとき、あなたはどう思いますか?

僕はこう思います。ああ、勝ちたいんだな、と。

こういう人は、自分で自分を満たすことができないため、本来必要ない「他人との比較」というプロセスを踏むことで、相対的に自分を満たそうとしているのです。

欲求は、強い原動力になります。だからこそ、その活かし方を誤ってはいけません。

「自己顕示欲」と「承認欲求」を満たしたいのなら、他人ではなく過去の自分と比較するようにしたいものです。


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