Ver2 なぜGT-Rじゃなくちゃダメなのか?「一番じゃなきゃダメなんです!」

そりゃGT-Rじゃなきゃダメでしょ!

理由なんてない。いや、当たり前過ぎる。

R乗りなら即答なのだが、クルマに興味がない人にとっては「なぜ?」なのかも知れない。

理由は簡単だ。

GT-Rであれば最速になれるから。

これに尽きる。

「ギアが吹け切っちゃって」「コーナーなら勝てるんだけど」なんて言い訳をする必要がないわけ。マシン側にハードルがない。ただ最速を目指せばいい。一方で他のクルマに負けたら言い訳できないけどね。

なぜ世間…といってもチューニングフリーク、スピード狂の世界に於いてだが…が「R!」「R!」(注:GT-Rのこと)と言っていたかというと、それは可能性が無限とも思えるマシンだったから。つまりは心臓であるRB26型エンジンが桁外れに優秀だったからに他ならない。

エンジンはノーマルのままで(ノーマル280馬力)500馬力を平気で叩き出してしまう。(これはタービンなどエンジン本体ではなく外部の補器類をチューニングすることでパワーを出すという意味)パワーを上げることに関してはコストパフォーマンスが非常にいいんだよね。極端なことを言えばブーストコントローラーだけ付けて1kgも掛けてやれば、450馬力くらい簡単に出ちゃう。(実際はそれに合わせて曲がる、止まる、エンジンを冷やす、などのチューニングも必要なのだけれど)

これがランエボで、シルビアでってことになると、ブーストは既に天井だから、エンジンを強化してからブーストアップしなきゃならないってんで、ピストンからクランクから色々やらないとならない。そしてそのパワーがやっと出たとして、駆動系が持つかどうか怪しくなってくる。GT-Rならドライブシャフトからデフ、ミッションと500馬力はなんなく受け止めてくれる。1000馬力のマシンもドラシャは標準だしデフも大型車のものに替えたりしてない。こういった余裕も、先を見つめるユーザーにとっては有り難い。

平成元年のデビュー当時は280馬力の規制があったので、Rなのか、それ以外なのかという検証は雑誌はもちろん、クルマ好きの間では毎夜のように繰り返されるテーマだった。フェアレディZの方が空力が優れている、3リッターのスープラの方がトルク的に有利だ、GTOは同じ4WDだ、なんてライバル比較討論が楽しかった。だが、どうしても最後は「やっぱりGT-Rだな」と結論付いてしまう。

さて、ベースとなる車両を手に入れたとして、その先で最速を目指すならGT-Rが一番の近道。そしてその頂点に最もリーズナブルに近づけるのもGT-Rなのだ。もちろんランエボやシルビアで最速を目指すという道もあるにはあるが、それは相当マゾな人の道(笑。それとて最終的にRB26に換装したり排気量をどうにかしてアップする必要があるからね…。

最高速仕様で350km出すもよし、ゼロヨンで9秒フラットを狙うもよし、筑波で50秒を目指すもよし、富士で100秒切りを目指すもよし。

あらゆるステージがあるけれど、そこで勝つにはRじゃなくては…という状況になってしまった。このクルマの登場により。


Rじゃなきゃ出来ないことがあるから。これが答えかな。





かつて自分の血を沸騰させたスポーツカーと界隈の人間。その思い出を共有していただきたい、知らない方に伝えたいと、頑張って書いております。ご支援いただければ幸いです。