頑張れば高校生で理解できなくもないマクスウェルの方程式

⓪ まずは記号と前提について説明する。


① 電流が流れているとその周囲に磁界が発生するのは有名でこれが電磁石の原理となっている。しかし、ここに時間的変化のある交流電流を流したらどうなるだろうか。交流の場合は電線がぶった切られて、その隙間が空気中になっていたとしてもコンデンサという扱いになるので変位電流として現れることになる。その変位電流も同様に周囲に磁界を発生させる。先ほどの記号を使えば次のように立式できることが理解してもらえるだろう。

②コイルに磁石を近づけると電気が発生することは有名だ。これは磁界の変化によって電線にループ状の電界が発生することで結果的に電流が流れるという原理になっている。では電流に時間的変化のある交流電流を流したらどうなるだろうか。電線の周辺に時間的に変化のあるループ状の磁界が発生する。では、空間中に時間的に変化のある磁界があったらどうだろうか。電界がループ状に発生するのである。更にこれはループ状であるのみならず時間的にも変化している。電界が存在しているということは空間中に変位電流が流れていると見なしても良い。結論として電線に流れている交流電流は空間に変位電流を発生させることになる。

③ 磁石は途中でぶった斬ってもN極とS極に分かれてしまうことはよく知られている。掃除機が一方で吸い込んでいるなら後ろから汚い空気が出てくるのと同じである。磁界がただ湧き出るだけの状況がありえないので以下のように立式できる。

④電子は単体で存在することができる。であるが故に電界については、湧き出るだけ、吸い込むだけという状況が存在している。そのため次のように立式できる。


先ほど説明した①と②の式を組み合わせる次のようなことがわかる。電線に流れる交流電流が空間中にループ状の変位電流を発生させ、その変位電流がループ状の時間的に変化のある磁界を発生させ、更にその磁界の変化によりループ状の時間的に変化のある変位電流が発生する。もうお分かりだろうか?これを永遠と繰り返すことによって遠いところまで変位電流と磁界が伝わっていくことになる。変位電流のあるところには必ず電界が存在しているので、一般的には磁界と電界が連鎖的に反応すると考える。これが電磁波と呼ばれるものである。これを変調させて情報を載せることで我々は移動通信を行なっているのである。

これら①〜④の数式を全てまとめると以下のような数式群となる。これはマクスウェルの方程式と呼ばれている。この方程式をさまざまな条件において解いていくことでさまざまな数式を導くことができる。この他にも積分形式でまとめられたものもある。これは微分形式であるが表記が異なるものもある。この説明はアンプレットの根日屋英之先生が教えてくれたものを更に簡略化したものである。その他にもRFワールドという雑誌にも似たような解説があった。

電子回路どうしが信号線で繋がって通信するわけだけれども、無線通信は空間を駆け巡る電磁波によってそれが行われる。ここでのアンテナは先ほどの説明に出てきた交流電流が流れている電線のことである。

高周波をかけなければ電磁波にはならないが効率を考えなければそこらへんの適当な長さの電線でも十分だ。

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