オーダー張り子 フレンチブルドッグのアヌビス張り子制作状況

レジンでたくさん複製していた犬張子の原型の一つを加工していきます

モーターツール、プロクソンで余分な部分を削ったり

ウェーブエポキシパテを足していきます

ちなみにエポキシパテはこのような白とグレーの粘土を混ぜ合わせて化学反応で硬化するパテ

二時間くらいで削れるくらいの硬さになり、6時間位で完全に硬化します。硬化までの時間が早い上、キメが細かいので、張り子原型の造形に最適です

(鉛玉が映ってしまっていますが今回は関係ありません)

白とグレー、同じくらいの大きさをカットし

色が均一になる目で混ぜ合わせてから使いましょう

硬化が始まってだんだん温かくなってきますよ


その後、ヤスリで磨いたりを繰り返し、だんだんフレブルの形に近づいてきました

レジン原型のヤスリがけに関して
おすすめは“布ヤスリ 60番”

すごく目の荒い、紙ではなく布のヤスリから始めます表面はこんな感じ

裏面はこんな感じ

布ヤスリは紙ヤスリより値段が高いですが耐久性があり、ガシガシ使える上

コスパが良いです 

よくレジンが削れるので、大まかな形の削りだしも可能です

均一に凸凹がなくなるようにヤスリがけをします

その後タミヤのフィニッシングペーパー180番で全体をヤスリがけ

こちらの写真は裏面

表面です先ほどの60番よりだいぶ目の細かいヤスリです

カットして、二つ折りにし、
一箇所に負荷がかからないように均一にかけていきます

(ヤスリを切るとハサミは使えなくなりますのでご覚悟を)

その後、400番、600番とヤスリの目を細かくしていき

全体をツルツルにしていきます

いよいよ張り子紙を張っていきます

私は、張り子専用の張り子紙を使っています

埼玉県小川町に日本で唯一人、手漉きで張り子紙を制作する職人がいて、

その方から直接買い付けています

離型用のオリーブオイルです

手にこのくらい取り、

張り子の原型にまんべんなくぬっていきます

続いて濡らした張り子紙を張っていきます

なるべく大な面積を、少ない枚数で張ることを心がけています

胴の部分にぐるりと巻くように張り、

ちぎりながら足の間も張っていきます

ここまで張り子紙二枚で張りました

上から見るとこのような感じ

下から見るとこのような感じです

ここからは、張り子紙を細かくちぎって張っていきます

ここまで、一切ノリは使っていません

使うと原型から剥がれなくなってしまいますのでご注意を

水の吸着力のみではります

紙が乾いて剥がれる場合は、霧吹きを吹きましょう

張り子紙をはり終えたら反古紙を張ります

まず、澱粉糊を手に取り、張り子にまんべんなく塗ります

このように、張り子紙のつなぎ目を覆うように反古紙を張り終えました

この状態で、和紙などの上に置き、一日ほどかけてしっかり乾かします

次回は剥がす作業です

一日たち、アヌビス張り子もすっかり乾きました

ここで、出来上がりを良くするための一工夫をご紹介いたします

どうしても凸凹してしまう場所があるかと思います

そういったところをカッターナイフの裏側などの丸みのある部分で

押しつぶすように、凸凹をならしていきます

どうしても押しても凸凹が無くならない場合、霧吹きなどでその部分を少し濡らしてからならしましょう

一度乾いた張り子を濡らすと、その部分の強度が落ちるので、もう一度その部分には澱粉糊をしっかりぬり、反古紙を張りましょう

そして、完全に乾くまで再び乾燥させます

しっかり乾燥させたらいよいよカットです

まずは耳のてっぺんから足の裏にかけて、カッターナイフでカットします

うまくカットできていない場合は何度かなぞるようにカットしましょう

続いておしりのてっぺんから、後ろ足の裏にかけて

カットします。

反対側の耳のてっぺんから前足の裏

そして

おしりのてっぺんから後ろ足の裏も同様にカットしましょう

続いて、お腹の部分のカットです。お腹はこの様にばってんになるようにカットするとはがしやすいです

足は、内側から、先ほどカットした足の裏につなげましょう

お腹のばってんの中心から剥がしていきます

なかなか剥がれない場合は、もう一度カッターナイフを入れ直してみたり

切れ目に爪を立てて押してみたりすると少しずつ剥がれていきますよ

うまく剥がれました。原型は大事にとっておきます

剥がした張り子はそのままにしておくと歪んでしまうので、

即座に反古紙でつなげます


のりをしっかりと塗って、細長くちぎった反古紙でつなげましょう

お腹のばってん部分も同様に反古紙を張って切れ目を塞ぎます

次はいよいよ胡粉塗り。

胡粉はお化粧で言う化粧下地のようなもので、塗ることにより、表面を滑らかにし、その後に塗る絵の具の隠蔽力、発色をぐんと上げてくれます。

油絵でいうと、キャンバスの上に塗るジェッソのような感じです。

胡粉塗りは数日かかる上にとても難しいので、

以下の記事で詳しく紹介しています


胡粉を塗ると、パステルや水彩絵の具を使った、繊細な絵付けが可能になります。

立体の上に、絵画のような表現ができるのです。

また胡粉は、木彫などにも塗れるため、幅広い応用が可能です。そして、

●胡粉を塗った次の日、気泡ができていた

●ヒビだらけになった

●やってみたら手間が多すぎて挫折した

そんな経験者様を救済する内容にもなっていると思います。

私もここですごく悩み試行錯誤したので、その経験をお伝えできるかと思います。

ぜひ見てみてくださいませ(^^)

胡粉塗りも終わり、パステルや絵の具を使って、ソイちゃんの黒い模様を描いていきました

パステルや筆を使って動物の模様を描写する方法は、また別記事でご紹介出来たらと思います

エキゾチックなエジプト模様の絵付けをしていく前に、

パステルが剥がれによう、定着剤をしっかりと吹き付けておきましょう

晴れている日に、外で吹き付けましょう

曇りや雨が続く日は、室内の除湿をしっかり行った上で吹き付けることがポイントです

雨の日などに一切除湿対策をせずに、定着剤を吹くと、定着剤が白浮きしてしまいますので、ご注意ください

完全に乾くまで待ちます乾き次第

エジプト模様の絵付けに入ります

この記事は完成まで続く…

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