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ホワイト・シクロクロス(或いは、まった来年!)/日吉

なんだか、ずるずるとアップしないままになっていた今季(結果的に)最終戦。今や、遠い昔。ようやく書きました。また来年、日記書ける日が来ることを願って。

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白銀に輝く会場を前に、前レースの結果をもとに立てた仮説と対策は、音もなく崩れ去った。

チームメイト・和尚の助けを借りて会場に着いた時はすでにレースまで1時間を切っていた。試走時間もとっくに終わっている。ゼッケンを受け取り、着替える。付近の雪の上をクルクルと走り回って新しいキャンバーエリアを見に行くだけで、アップはなし。

前回レースからの期間は高強度の運動なし、週なかばに一度だけ不整地でのコーナーリングの練習と、前日に10kmほどのゆるいトレランだけ(○仮説1)。会場入りのドタバタで、バナナは食べず(×仮説2)。タイヤは今までのマッド仕様に交換、ただし試走で詰められなかったので高めの空気圧のまま(△仮説3)。木金と禁酒、前日は1.5パイント飲酒そのうち半分は超うまそうだったインペリアルスタウト(△仮説4)。(※仮説に関しては前戦の日記に書いてたやつです)

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アップで温められてない体は冷えると終わりなので、ぶ厚めのインナーを着用した。上はハイネックで裏起毛のアンダーシャツ、下は自転車用でもなんでもないポーラテックフリースの股引、グローブは中綿入り、さらにフリースの耳あて。さらに直前まで薄手のダウンとゴアテックスのレインジャケットを羽織り、ポケットのホットティーをちびちび飲む。周りが震えるコンディション、一人余裕である。

事前に見ていただいたいのコースレイアウト図と、見に行った一つめのキャンバー区間以外、コースの情報はなかった。ので、スタートは無理して突っ込まないつもりで笛を待つ。後ろに今日こそ勝ちたい662白澤選手、毎度競り合うbikin!樋口選手。30秒前コールの後はいつ笛が吹かれてもスタートとなるルールなのだが、今日の審判の方はずっと笛を下ろしたままで、タイミングがわかりやすい。

審判が笛をあげて口元に。

来るぞ。

ピー。

周囲の動向とコースを俯瞰しながら流れに乗って走り出した。すぐに白澤さんに抜かれる。続いて樋口さんにも抜かれる。焦らず、1周目はついていく。

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久々に走る雪のコースは素晴らしかった。大半の路面は泥になっているものの、見える景色は雪。コースも雪の下に残る芝を通れば速いところもある。サクサクサクサク気持ちの良い音を立てて走る。

さらに、泥の下りキャンバーターン。ワールドカップみたいじゃないですか。ホンモノは多分もっとずっとキツイんだろうけど。当然足出すよね。

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2周目に入った。レイアウトも少しは頭に入り、体も動くようになり、いよいよ上げていく。うん、今日は踏める。抜くところ、踏むところ、メリハリを意識して。下りの勢いを殺さないように曲がって登る。ベストではないけれど、先週より全然ベター。

「今日は踏めてるよその背中!」とコース脇から声が聞こえた。ありがたい。背中に目がないのでどなたかわからなかったが、ありがたい。若干クルージングモードに見える樋口さんを交わす。その先の白澤さんも捕らえる。

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いけるいける。

ええやんええやん。

ジャクジャク〜っと溶け始めた雪を蹴散らす。ジュルジュル〜っと泥のキャンバーを滑り下る。楽しいやん、これ。

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少しずつ、前の選手を捉え順位を上げていた最終周回入ってすぐの泥キャンバーターン手前の上下2ラインの轍区間。視界左後方から見慣れたジャージが飛び込んできた。下を行く俺と、上を行く先行選手の間から、ズドーンと出現したのは白澤さん!間のうまいラインを使って甦ってきた。抜き去ったはずなのに甦ってきた。不死鳥か。

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踏みどころ、と追いかけるが、多少のことでは追いつかない。どこにこんな力が残っていたの??と羽ばたいていく。

じりっじりっと離されていくのを必死に食らいついく。近づいたり、離れたりを繰り返す。

チッ。なんと最後まで楽しめるレースだことよ。

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そのままコース後半に突入。なんとか抜きたい。バリアーセクションが見えてくる。少し先に白澤さんが入っていく。そして業火をくぐり抜けた美しい羽を広げ、、、られずにそのまま突っ込み横転。思わずなんで?とツッコミ呆然。手堅く降車してバリアーを越える。白澤さんは復帰するも再乗車に手間取っている横をすり抜け、ここぞと踏む。踏む。踏む。

そして、とにかくミスのないように、丁寧に・・・って行ってたら、また別の選手がすぐ後ろに。ラストのクランクを抜けて、100m上り坂スプリント。下ハン握ってもがいてもがいてもがいて、辛くも先着。

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ほんと、最後まで楽しめるレースでした。

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リザルトは前回よりちょっとマシ。体幹の歯車はおおよそ噛み合ってた感じ。しょぼいなりに今の実力がちゃんと出せたんだろな、ということで、結果的に今シーズンラストになったレースを悪くない感触で終われたのでした。バナナを食べてたら、、、とか前日インペリアルスタウト飲んでなければ、、、さらにマシだったのかはわかりませんが、とにかく満足。

今シーズンは出場7戦、成績もちょぼちょぼと、という感じでしたけど、レース内外で遊んでくれたみなさん、エスキーナレーシングのチームメイトたち、ライバルの方々、ありがとうございました。今年もまた輪が広がって楽しい年でした。(例年以上に自転車つながりからのビール仲間が増えたような汗)今のところどんな形で迎えるのかわかりませんが、また来シーズン楽しんでレースできることを祈りながら、、、

ごきげんよう!

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'19-20 JCX スチールの森日吉 カテゴリ:C3
32位/45人出走 71%
写真は ツジケイ、そして色々な方々から ほんとありがとうございました〜

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