銀行員の仕事 (営業係)_2 _訪問準備
1週間後、鈴木主任は県外に転勤して行
った。小学生のお子さんは、2回目の転
校らしい。(何か意図があるのだろう
が、人事移動は何故か転居を伴う。)
朝礼後、田中は昨夜、自宅で書いてき
た「訪問日誌」を、営業チーフに提出
し、バイクで営業活動に出た。
「訪問日誌」は、鈴木主任から引き継
いだ顧客情報ファイル(紙)を元に、
昨夜、
帰宅してから、2時間程かけて作成した
ものだ。
業務時間内に訪問日誌を作成すること
は禁じられていた。「そんな時間があ
ったら1件でも多く訪問しろ‼︎」と怒ら
れる。
※当時は、サービス残業、パワハラ、個人情報、という「概念」が存在しなかった。業後、飲みに行って、顧客情報満載のカバンを、行方不明にしても、お咎め無しであった。
※「訪問日誌」とは、当日、営業活動で訪問する顧客名、訪問目的が書かれたもの。当然、顧客情報を持ち帰って
書いたものである。
2枚複写になっており、1枚目は、自分が営業活動で持ち出す。2枚目は、営業チーフ、支店長の管理資料になる。
※ 「訪問日誌」で訪問する先は、ゼンリンの地図のコピーに、蛍光ペンで色を塗り、訪問順に番号を振っていた。
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