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なぜ「ちいかわ」がここまでヒットしたのか?

2023年に大ブレイクしたちいかわの勢いがやばい。止まることを知らない。
完全に覇権コンテンツと言っていいだろう。ツイッター A.K.A X 発でここまでヒットしたコンテンツがかつてあっただろうか?いや、ない。

ここで、いにしえよりのちいかわガチ勢と知られる俺氏がここでなぜ「ちいかわ」がヒットしたかを客観的に分析した。大きく分けると3つの理由があると思う。以下で説明する。

1. 金の匂いを消している

ちいかわの凄さは金の匂いを完全に消していることだ。もちろん作者のナガノ氏は資産100億円以上と噂されるくらい稼ぎまくっていることは俺だって知っている。だがしかし、全くそう言ったリッチさを表に出さないし、私小説的風な画風のクマの漫画でも庶民的な生活をしている(ように見える)。これは本当に大事なことだ。あなたがいくらお金を持っていたとしてもそれをひけらかすのは悪手なのだ。お金を落としてくくれる人=読者のの大多数は一般庶民であることは決して忘れてはいけない。ヒットするためには「共感」が大事だとあのマリオの生みの親こと宮本茂氏もいつも言っているではないか。

2. 飴と鞭を使いこなしている

俺はハッピーエンドが好きだ。バッドエンドの映画などを金を払ってみてしまった時には金を返せと言いたくなる。それはそうだ。みんなお金を払ってカタルシスを得るために作品をみているわけだ。
だがしかし、ちいかわはどうだろう?俺もお前も金を払っていない。無料で見ているわけだ。そりゃあちょっとはお布施としてグッズなどを買ったりしますよ。ちなみに俺もハチワレのキーホルダーをリュックサックにつけてたりします。だが、コンテンツに課金してみているわけではない。
アマプラでアニメを見たりもするけれど、基本的にはツイッター A.K.A Xでナガノ氏が投稿する漫画を読んでいるわけです。

金を払っていない俺やお前たちが仮にバッドエンドの作品を読んでも文句言う権利は実はない。金を払っている場合はバッドエンドには文句を言っていいのは確定的に明らかなのだが、これはまた別の機会にNoteに書こうと思う。

昨年後半に半年ほど続いた「ちいかわ 人魚島編」俺は「たんさん」と言うワードのダブルミーニングにいち早く気づいた人間の一人であったと自負しているが、それは置いておいて、あの大長編ちいかわは決してハッピーエンドではなかったし、かなりダークなストーリーが展開された。代表的なところでは人魚を殺して煮付けにして食うなどといった表現がなされた。

これは金をとっていないからできることであり、それにより多くの読者はナガノ氏に対する畏怖の念を抱いたと思う。いにしえより「飴と鞭」などと言ったりするが、これはある意味鞭と言って良い。かわいいだけではヒットはしても大ヒットはできないのだ。物語に深みを出すダークな部分を表現できて初めてヒットを超える大ヒットが狙える。

かつて社会現象になった作品には必ずダークな部分があった。「エヴァンゲリオン」「スターウォーズ」「ゼルダの伝説」。ハッピーさは大事だがそれだけではダメなのだ。なぜなら人生はハッピーなだけではないのだから。

3. 好きなことをかいている

ちいかわには二郎ラーメンが出てくることはよく知られている。家系でもなければ魚介豚骨でもない。二郎だ。

また、大事なことは二郎系ではなく二郎ということだ。紛い物ではなく真実の二郎。食べ比べればわかるがいわゆる二郎系は所詮紛い物なのだ。二郎系のお店しかない地方民はいつか本当の二郎を食べに来てくださいよ。

俺もダイエットをする前はよくラーメン二郎京急川崎店に行っていたからわかる、二郎は至高。全てのラーメンの頂点に立っている。ナガノ氏はおそらく女性と思われるのでボリューム的には少し厳しいこともあるかと思うが、それでも二郎を愛することを全面に押し出しているからこそ、その愛が読者にも伝わっているわけ。

例えばこのNoteは俺のちいかわ愛があるから説得力があるわけで、別に愛がない100ワニについて書いたところで誰一人読んで賛同もしてくれないだろう。いや、別にこのNoteもだから?って言われるとそれまでだが。
だがしかし、ものを作る上で大事な心構えを皆もちいかわから学んでほしいと思うところなのであります。

(おわり)



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