たむら もなか**産業保健師**

全国展開/小売業の産業保健師をやっています。行政保健師から転職した新米産業保健師です。…

たむら もなか**産業保健師**

全国展開/小売業の産業保健師をやっています。行政保健師から転職した新米産業保健師です。#産業保健の方と繋がりたい!

最近の記事

保健指導 肩の力が抜けた話

 こんにちは。  先日、他社の先輩保健師さん(このnoteでは以下”師匠”と呼びます)に時間を頂き、お悩み相談をさせて頂いたことで改めて保健師の姿勢やどんな態度で対象者に接していくかを考えました。 ①手取り足取りの支援ができるのが良い保健師か?  当初、私自身が抱いていた保健師像はまさにズブズブに支援をする保健師でした。以前、行政保健師として働いて時にも、入り込んだ支援が散見されていてそういうものだと思っていました。その保健師像は、産業保健の世界に入っても変わりませんでし

    • 私の会社の産業医

      私の会社には常勤の産業医の先生が1人います。 彼は若くて、今まで出会った医師の中で最も気さくに話せる素晴らしい先生です。 私にとっては初めての産業保健分野でありましたが、一緒に働く保健師はおらず先生をロールモデルにすることが多くありました。 医師と保健師では職種の違いがあるので、すべてを先生になぞらえて行うことはできませんが、面談の行い方については先生からインスピレーションを受けました。 私自身、保健指導にしろ健康相談にしろ、面談が大の苦手でした。 その理由は腹落ちのポイ

      • 産業保健師2年生~2023年の振り返り~

        2024年、明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。。。 !!? なんと年が明けてから2週間も経過してしまいました。 2023年のうちに振り返り記事を投稿するつもりが、時間の流れは残酷ですね…今更ですが、産業保健師として2023年をどんな1年にできたか振り返ってみたいと思います。 2022年の夏に転職し産業保健師のキャリアがスタートしました。昨年は産業保健師2年生であり、会社でも産業保健が発足して2年目となりました。私がこの1年間何をやっていた

        • 保健指導の失敗談

          皆さん、こんにちは。 今日は保健指導での失敗談から学んだことを書いていきたいと思います。と言っても、たどり着いたオチは至極当然の当たり前すぎることです。産業保健の業界で働いていると日々悩むことが多く、悩んでいるとそんな当たり前のことすらも抜け落ちていってしまうものだなと改めて痛感しました。 事例としては ・中高年の男性 ・健康診断の結果空腹時血糖、ヘモグロビンA1cが異常高値 ということで、すぐに保健室に来てもらい面談をしました。 私からは受診勧奨と糖尿病の概要などを話

        保健指導 肩の力が抜けた話

          転職して1年 今だから思うこと②~保健師 一人職場の孤独~

           産業保健師になって1年が経ちました。この1年を振り返った所感を綴っていくシリーズ第2弾です。今回は産業看護職にあるあるな”一人職場”の孤独感や、私が思う解決策について書いていきたいと思います。 「一人職場」という言葉を初めて耳にしたのはメディカ出版の「産業保健と看護」の特集タイトルでした。聞き慣れない言葉でしたが、私の会社では保健師1名体制のため、まさしく自分のことだ!と思いました。そして、知り合いになった保健師さんの話を聞いていると、一人職場の方は本当に多いようです。

          転職して1年 今だから思うこと②~保健師 一人職場の孤独~

          転職して1年 今だから思うこと①~産業保健師への転職編~

           すっかり最後の投稿から半年も経ってしまいました。その間noteには手つかずだったものの「2周年記念バッジ」がめでたく贈呈されていたので、気を引き締めて記事を書きたいと思います。  この半年間、産業保健師として仕事に奮闘し、酸いも甘いも経験しました。そして気づけば入社してから1年が経っていました。そこで何パートかに分けて入社1年の所感を綴っていきます。今回は今だから思う産業保健師への転職についてです。 漠然とした不安は行動によってのみ解消される  遡ること昨年当社。私は

          転職して1年 今だから思うこと①~産業保健師への転職編~

          保健指導する側のマインドセット

           こんにちは、産業保健師のたむらもなかです。  保健指導をするとき、対象者に必要性をうまく説明できない、改善が見られないけれど回数だけ重ねるなどの悩みはありませんか?私自身、産業保健師になってからこうした問題に直面して四苦八苦しています。これに対しては保健指導に対してぶれない軸を持つ、マインドセットをすることが大切になると思いますので、私自身の気付きを整理したいと思います。 徹底的に言い訳を並べる対象者  指導対象者からの希望で実施する保健指導を除いては、保健指導に好意

          保健指導する側のマインドセット

          ひろゆきは健康相談のロールモデル:「99%はバイアス」感想文

           こんにちは、産業保健師のたむらもなかです。  今回は保健師として相談を受ける時のことも踏まえて、ひろゆきの著書「99%はバイアス」の読書感想文を書いてみます。  私は職場で「産業保健スタッフによる健康相談」という希望者が自由に申し込めるタイプの健康相談を実施しています。相談内容は持病や症状との付き合い方や、職場での人間関係についてなど様々です。前者は医学的な知識が必要ですが看護師経験のない私には付け焼刃で答えるのは難しく、後者は医療職としての対処法というよりも処世術といっ

          ひろゆきは健康相談のロールモデル:「99%はバイアス」感想文

          あの日の言葉に励まされる”3年日記”

           はじめて、「北欧、暮らしの道具店」で買い物をしました。  以前から、アプリで商品やコンテンツをチェックしながら「センスの塊だ...!いつかこのお店で買い物したいなあ」と思っていました。私はマーケティングなどは全くの素人ですが、この北欧暮らしの道具店はコンテンツマーケティングのパイオニアとしてお手本にされることも多いようです。素人目に見ても、どの商品も魅せ方がうまく、”暮らしの提案”をしてくれる読み物や動画が豊富です。  同店が配信するインターネットラジオ「チャポンと行こ

          あの日の言葉に励まされる”3年日記”

          保健師の転職【小さな村→大企業】

           こんにちは、保健師のたむらです。  私は7月まで人口千人の小さな田舎村で行政保健師をしていました。そして、先月から従業員数千人の大企業の産業保健師になりました。 今日は短いながらも行政保健師として勤務した経験や、保健師の転職について、産業保健師として働き始めた所感などについてお話したいと思います。 新卒で過疎地域の保健師に  私は大学を卒業してすぐに保健師になりました。看護系大学で保健師資格を取得するためには、保健師コースを専攻し(私の大学では1学年あたり2割が定員でし

          保健師の転職【小さな村→大企業】

          新卒で”へき地”の保健師という選択

           こんにちは、保健師のたむらです。  私は先月まで、とある村の行政保健師として働いていました。  その村はよく、こんな風に説明をされています。  県内最小の自治体  人口千人の村  過疎  コンビニまで1時間    高齢化率は50%弱、年間出生数は10人弱という、限界集落も目前の村です。  今回は、そんな”へき地”での保健師活動について書きたいと思います。学生さんや、保健師への転職を考えている方への参考になればと思います。 移住からSTART! まず、この地域で働くにあ

          新卒で”へき地”の保健師という選択

          20代でおそらく最後のモラトリアム休日は今日で終了

          こんにちは、保健師のたむらです。  7月末で退職をしてから約2週間。  おそらく20代で最後と思われるモラトリアムな休日(退職をしてから次の仕事が始まるまでの長期休暇)が今日で終わりを迎えます。明日からは会社員になり、再び社会の荒波に揉まれる航海に出発しなければなりません。  最後の晩餐的な、所感を記しておきたいと思います。  有休消化はしなかったので、退職をしてから約2週間、フリーターとしてだらだらしていました。最初の1週間は引っ越しや片づけなどに追われ忙しく過ごしてい

          20代でおそらく最後のモラトリアム休日は今日で終了

          #ワーク・エンゲイジメント 健康経営と生産性向上の合言葉

           こんにちは、保健師のたむらです。  皆さんは「ワーク・エンゲイジメント」という概念をご存じですか? 簡単に言うと”健康で、いきいきと働く”という考え方です。 近年は労働力人口の減少から良質な人的資源を確保することが多くの企業で課題となっています。 そこで注目を集めているのが、この「ワーク・エンゲイジメント」です。 従業員のワーク・エンゲイジメントを高めることで、生産性が高まり、離職率が減少し、健康増進に寄与し、well-beingにつながります。 私自身、産業保

          #ワーク・エンゲイジメント 健康経営と生産性向上の合言葉

          保健師は憧れる。でも新卒は看護師になるべき?

          保健師志望の学生が「まずは看護師」を目指す理由 こんにちは、保健師のたむらです。  学生時代、同級生の口からそんな言葉を聞くことが多くありました。  先日、受け持った保健師コースの実習生も、まずは看護師として経験を積み、いつか保健師を目指したいと話していました。  果たして、保健師になるために本当に看護師の経験が必要なのでしょうか?  今回は新卒で保健師になった私の経験を踏まえて、この議論を掘り下げていきたいと思います。 看護師経験のある保健師はどのくらいいるのか? 私が

          保健師は憧れる。でも新卒は看護師になるべき?

          #読書感想文 ホリー・ガーデン/江國香織

           先日、職場の同い年の子が結婚すると聞きました。これで、同世代の同僚で独身女は私だけとなりました。  結婚をするかキャリアを積むか。あるいは趣味に没頭するか。そんな議論をよく耳にします。”ワーママ”というタグも急激に普及していますが、つまるところ育児における女性の負担感が大きいこと、子どもを産むことはキャリアや趣味を諦めざるをえない社会構造であるということを各種コンテンツからインプットしまくっている今日この頃です。  20代後半に差し掛かるなか、孤独が見え隠れする夜にふと

          #読書感想文 ホリー・ガーデン/江國香織

          【似非エッセイ】多様性ー犬社会もしかりー

          日曜日の朝、平日と同じ時刻にアラームが鳴り目が覚める。 リビングから不規則に”カタカタ”という音がする。そう、それは彼女なりの”ささやかな主張”なのだ。 ベッドから降りて寝室の扉を開けると、カーテンの隙間から差し込む薄明りの中、もふもふした影が姿勢を低くして申し訳なさそうに「キャンキャン」と声をかけてくる。彼女はトイプードルの女の子。名前は”はなちゃん”。14歳だ。 毎朝の散歩が日課の彼女。平日は5時過ぎに母が起きて散歩に連れていくのだが、日曜日は私が6時に起きるのが最も

          【似非エッセイ】多様性ー犬社会もしかりー