記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

M!LKホールツアー『満月の夜 君と逢う』感想|9月10日東京公演



9月10日。
M!LKの秋ツアー『満月の夜 君と逢う』初日。

M!LKを知るきっかけとなった春ツアー『CIRCUS』から約4ヶ月、当時は予想もしなかった場所に自分がいる。ほんと人生何が起こるかわからん。楽しい。

ロマンチックなカウントダウンのおかげもあって、心の底から楽しみにしていた。ライブに行く前はいつだってテンションが高くなるけれど、何日も前からずっと気分が高揚していたのは久しぶりだった。


感想を書きます。
最終日を終えてから全部まとめる方法も考えたのだけど、それぞれの日で感想が変わっていくのを残しておくのも面白いかなと思って。全体の半分ほどセットリストに触れます。ステージ構成にも衣装にも触れるから、ご注意ください。記憶違いもあるかもしれない。推し(山中柔太朗くん)贔屓もあります。

公開しておいてあれだけど、今後ツアーに行く予定がある人は、自分の目と耳で初めて味わう方が絶対いいと思います! でも読んでくれたらとても嬉しいです!




〜うっかり目に入ってしまわないように行間空けます〜




大丈夫!? いいね!? ネタバレするよ!



月から降りてきた5人の王子

一緒に入る友達(又の名を、私にM!LKを教えてくれた恩人)と、最初の一曲なんだろうね〜と話していた。今まで行ったライブの中で過去一長いグッズ列に並びながら考えた結果は、「やっぱキセコイじゃない?」だった。当たった。ですよね。

もくもくと雲が出てきて、神聖な教会を思い浮かばせるイントロが流れる。スクリーンには碧い背景に大きな大きな満月。ステージ一面がキラッキラな夜空の世界。幻想的な空の上から、金色に輝くブランコに乗った5人が降りてくる。

マジの王子様だった。
王子様って日本にも実在するんだね。本当に本当に綺麗だった。ファンタジーを極限まで再現した、絵本の世界に入り込んだようなキラキラとときめきの詰め合わせ。今自分は夢の世界の入り口に立ったのだ。生きていればこんなにも美しい光景を見られるんだと思えば、毎日を乗り越える気力も出るというものよ。

今回の席は2階だったけど視界がひらけた見やすい場所で、その位置がきっと最大限にオープニングの美しさを味わえたのではないかな。
フライングで降りてくる5人が最初同じくらいの高さにいて、ステージ全体の煌めきが立体感をもっていた。今後、席が2階以上だった人も気を落とさなくていいと思う。それくらい、ステージ全体を見渡す良さはある。

予想を裏切る展開ももちろんドキドキして楽しいんだけど、ここで最新シングルをどかーん! とぶつけてくるところが、プライドを持って王道アイドルを貫く私の大好きなM!LKだなと思った。1曲目から大好きがブチ抜けちゃってもう大変。



「ライブって楽しい!」を満喫する前半戦

2曲目、Feel  Aliveのイントロが流れた瞬間の「……!!!」感ったらない。ぞわわわ……!!って鳥肌たった。これこそ初日に入る醍醐味。ぞわわわ……!!が永遠に続く。

Brave Sagaはペンライトの振りがめっちゃくちゃ楽しかった! ド新規だからついていけない部分もあったけど、サビに合わせてメンバーが一緒に手を振ってくれるから、一緒に盛り上がれた。この曲の歌詞が好きだと聴くたびに思う。

空に夢を! 胸には希望を!
研ぎ澄まされた刃には勇気を!

覚悟は出来てる まだまだ諦めないよ

『Brave Saga』



そして次、『恋がはじまる』
もうほんっっっとうにこの曲が好き。全アイドルが歌うべき曲。イントロなしで歌い出す〈恋がはじまる〉がきた瞬間、隣の友達の肩引っ掴んだ。Cメロの柔太朗くんを見て心臓がぎゅっとなった。初めて生で見られて嬉しかった。

アイドルにとって歌の上手さは全てではないというのが自論なのだけど、過去の動画を見ていると、今の彼の歌声は努力の結晶であると新参者の私でさえわかる。生意気だけど。まっすぐでひたむきな柔太朗くんを見ていると泣きそうになるのよ。マインドが祖母なので……。


衣装替えの時間には、5人が真っ白な作業着を着てスクリーンに登場した。各メンバーカラーのペンキを互いの作業着に塗っていく。メンバーカラーが白(クリスタルホワイト)で作業着も白だからか、最初にターゲットになったのは柔太朗くんだった。自分のカラーの上にメンバーの4色を纏ってニッコニコな柔太朗くんを見ていると泣きそうになった(2回目)。みんなに最初に塗りたくられて、そのあと上から白を足していく感じが、なんというか、柔太朗くんらしいなぁと思った。


アップテンポな曲で構成された前半戦。初期メンバー時代から7人時代の曲が多かった印象がある。自分のメンバーカラーではなく、ピンク、赤、青、白、黄、現メンバーの5色を全員が身に纏って初期や7人時代の曲を歌っている。それは過去を大切にしながらも歴史を全て糧にして今を突っ走る、彼らの象徴のように感じた。

少年の熱さ、かっこつけたい男の子の愛らしさを表現するパフォーマンスが多くて、とても明るい気持ちになった。ツアーコンセプト的にしっとりした曲が多くなるのかなと思っていたけれど、ハッピーでトンチキ楽しい曲もたっぷりで嬉しかったな。



そうだった、M!LKって、かっこいいんだった

二度目の衣装変更。
夜空をバックに、王子様衣装の5人が「やっと逢えたね」的な一言と共に順番に映し出される。何回実感すればいいのかわからないんだけどM!LKってほんと王子様。今回のツアーグッズのアクリルスタンドが三日月なのは、「三日月の頃からずっと君を待っているよ」というメッセージとのこと。何それ。何なの。私いつからお姫様になったの。ロマンチックの大洪水。好きです。

左:吉田仁人くん 右:山中柔太朗くん

次の衣装は、緑と黒を基調としたスタイル。セットアップでかっちりした印象のメンバーもいれば、ジャケットのようなワイルドなメンバーもいて、緑と黒の配分も様々で、柔太朗くん(衣装担当)って天才なんだな……と5万回目の実感をした。ハイネックにロングコートという強気な装いをメンバー1高身長の舜太くんがしていて最高すぎた。あと黒の配分が多めの仁人くん、新しい髪色と怖いくらい合っていてかっこよかった……。佐野くんは胸元ガバガバでけしからん。もっとやれください。

最初に歌われたのが最新シングルのカップリング曲『最愛』。ライブで聴くと、サビのユニゾンの重厚感がものすごかった。〈僕ら愛せて良かったと 二人で笑えるように〉の「ぼ」に圧倒された。5人の愛で全身を包み込まれるようなパワー。え、やっぱ私って、お姫様なんかな……?(錯乱)


個人的にツアーで歌ってほしい曲ベスト3が『逢い』だった。サビの、音階をなぞるようなメロディーラインがとても好き。優しいイントロも、バックで鳴るオルゴールのようなキラキラした音も、全部好き。今の5人で聴きたいな〜と思っていたから、しっかり歌一本で披露されて嬉しかった。嬉しすぎて泣きかけた。感動して大事な歌割りの記憶があまりないから、今後の公演で覚えたい。

これまでのメンバーの声で歌われた曲も大切なのは大前提として、今の5人バージョンでも音源化してほしい曲がいっぱいある。


今回の会場は、東京国際フォーラム。4年前に加入した柔太朗くんと舜太くんが、初めてM!LKとしてステージに立った場所。そのとき歌った『Over The Storm』を今、ワンマンで満員にさせた同じ会場で披露する。どんな気持ちだったんだろうなぁ。私はこの4ヶ月しか知らないから何も言えないけれど、2人がこういう形で迎えた今を幸せに思えていたらいいな。

この曲もスクリーン映像が迫力満点だった。ソロダンスではスクリーンとダンスが連動して、雷や竜巻を操っていた。あっ、M!LKさんって、宇宙を司ってらっしゃるんですね……。

仁人くんの、地球に自分の存在を轟かすような猛々しいパフォーマンス。その直後に柔太朗くんのガラス細工みたいになめらかで甘美な舞いが続いて、2人の魅力を生かしきった音と振りの構成にクラクラした。おかげさまであとの3人の記憶が吹っ飛んでいて悔しい。

YouTubeにて『Over The Storm』のライブ映像が公開されたので、ぜひ観てください!!(2023.01.18追記)


ツアーで歌ってほしい曲ベスト3のもう一つ、『月明かりの透明』。コンセプトにはぴったりだけどユニット曲だからどうだろうなぁ……と思っていた。やってくれた(泣)

舜太くんと太智くんはバックダンサーという構成、天才すぎるでしょ。スクリーンに映る女性の影と一緒に踊っている演出が紳士的な2人に合っていて素敵だった。ラスサビは5人で歌うというライブ限りの特別感もいい。本当にこの曲大好き。柔太朗くんを真ん中に、佐野くん仁人くんのお兄ちゃん2人が両脇を固めていたのも涙腺にきた。柔太朗くん見てると泣きそうになる(3回目)。



シアワシェイクは魔法の薬

MCでは仁人くんが高所恐怖症というかわいすぎる事実が暴露され(オープニング頑張っててえらい)、佐野くんが念願叶ってのフライングへの喜びを爆発させていて(かわいい)、いつも通りのわちゃわちゃ仲良しM!LKだった。さっきまで竜巻ぶん回してたのに……。

MC終わりは、待ってました! シアワシェイク!!!

もうね、変にお医者さんにかかるよりシアワシェイク聴いた方がよっぽど心身の健康に効くよ(諸説あり)。曲は言わずもがなかわいいし、振り付けもやっぱりかわいかったし、スクリーンに抜かれるメンバーの表情も世界一かわいい。お盆休みの高速道路くらいかわいいが渋滞してた。最高だった。意外と踊る振りだったのも、新しい印象が生まれてよかったな。

歌い出しの〈エンジョイラブリー♡〉では太智くんのスーパーキューティースマイルをポップな映像が取り囲んでいて、この世のかわいいが全て詰め込まれていた。太智くんって本当に生まれながらのアイドル。アイドルでいてくれてありがとう。



終盤、怒涛の涙腺攻撃

物騒な見出しにしましたが、本当にこれ。

本編最後の衣装は詳細を思い出せないのだけど、白を基調に、襟元にはそれぞれのメンバーカラーのお花が散りばめられていた。メンバーカラーってすごい。本当にその色を背負うために生まれてきましたよね? となる。舜太くんの赤(ハッピーレッド)とか特に。柔太朗くんも真っ白なお花が似合うのなんのって。

まさかの花道登場だった『ハロー!』。そして『かすかに、君だった』。Cメロの太智くん→柔太朗くん→仁人くんの激エモパートを生で聴けて感無量です。かす君にはこれでしか味わえない特有のエモーショナルがあるなと思う。繊細で儚げな曲の世界観と、それに合わせた海の中にいるように揺らめく光の演出と、やっぱりCメロ。このCメロの進化をこれからも楽しみにしてる。



そして、本編ラストの2曲。演出担当太智くん大天才すぎ大尊敬ゾーン。まぁ全部天才なんだけれども。終盤が本当に鳥肌ものだった。

時間的にも雰囲気的にも、もうすぐ終わってしまうのだろうな、と寂しさを感じ始めたところで流れた、『夜明け』。

まず『満月の夜 君と逢う』ツアーが『夜明け』で終わるの、もう、特大級のため息が出る。やってくれるわ。こういう感動があるから、コンセプトがしっかり定まったライブが大好き。

曲中にある〈必ず朝は来る 陽はまた昇る〉は大抵の場合において、何度だって立ち上がろう、立ち上がるよ、という希望のメッセージだ。しかし“満月の夜”に出逢えた私たちにとって“陽が昇る”というのは、夢のような楽しい時間の終わりを意味する。

ツアー名にも、途中の映像にも、全体的に『満月の夜 君と逢う』のは特別なこと、簡単ではない奇跡のような出逢いだという認識があるなと感じた。ファンとのライブ空間をそんな風に表してくれるM!LK、愛に溢れてる。

だからこそ終わりが悲しいのだけど、Cメロの太智くんソロで、こう続く。

目指す行方が 地図にもないなら
その手で書き足せば 新しい場所

『夜明け』

私はこれを、「また逢う日までの道のりは自分たちで創り出すよ」というメッセージだと受け取った。

次は簡単に訪れるものじゃない。それでも、夜が明けてしまっても、地図に自らの手で目指す行方を書き足すから、新しい場所でまた逢おうねと、歌ってくれる。えーっと……大好きです……。完全に主観による妄想だから異論は認めます。


そして本編ラストが、メジャーデビュー曲『Ribbon』。

君が大好きな今を ずっと ずっと 守りたいと誓う

絡まり合った心は もう二度と離れたりしない

永遠とわにほどけない Ribbonを

『Ribbon』

誓ってくれてんじゃん……。

〈もう二度と離れたりしない〉〈永遠にほどけない〉と、『夜明け』に続く力強い誓いで締める流れ。曲自体のあたたかく壮大な愛のメッセージ。キラキラのサマーソングで始まり王子様アイドルソングで締める、ド真ん中を突き進むかっこよさ。もうね、メロメロです。

しかもこの曲には、〈もしも僕が月なら 独りじゃ輝けないんだ〉という歌詞がある。これが『満月の夜 君と逢う』ツアーを通したメッセージの集大成なんじゃないかとさえ思える。アイドルがこの詞を歌ってくれることの大きさ。十分君たち自身で輝いてるよ。でも君たちを輝かせる一部になれているのなら、それほど幸せなことはないよ(重い)


最後にはオープニングのブランコが再び降りてきて、月へと帰っていく5人。やっぱりこのフライング演出には、お花を身につけた高貴な衣装が似合う。

全てを通して衣装と舞台装置と演出、映像と音とタイミングがガッチリハマっていて、M!LKクリエイターチームの創造力にひれ伏す。衣装担当柔太朗くんと演出担当太智くん、まだ20歳と22歳だよ。ホールでこの迫力を魅せられるチームが大きな会場で力を出したら、一体どんな世界を創り出してしまうのだろうか。

基本的に私は、メンバーの夢を叶えてほしい思いとは別軸で、小さな会場でも近くで見られれば十分、と思っているところがある。でも今回『満月の夜 君と逢う』を観て、いつかアリーナで、夢のドームで、彼らが創り出すもっと大きな世界を見てみたいと本気で思った。まじで思った。綺麗事じゃなくそう思った。そんなふうに新たな楽しみを与えてくれるM!LKが大好きだと改めて強く感じた。えー! めっちゃ楽しみ! M!LK大好き!



アンコール

1曲は日替わり曲らしく、映像にルーレット? 名前がわからないけどいくつか曲の候補が出てきて、バン!と止まると同時に流れた『My Treasure』。これも花道を使った曲で、2階席にも大きく全身使って両手をぶんぶん振ってくれる太智くんが印象的だった。左右でお兄ちゃん組とやわしゅんに分かれていたのも良かった。候補の中に『ゲンキデスカ?』があったのが見えた……絶対やってください、私のいる日に……(わがまま)


そして、ラストが、ERAだった。

ERAがなぜ好きなのかはすでに暑苦しく語っているから割愛する。佐野くんが曲紹介で「自分たちの時代を作っていこう」と言った瞬間に全てを察知して、何百回も聴いたイントロが流れて、そのまま崩れ落ちそうになった。いつか観たいいつか聴きたいと思っていたら、こんなにも早く叶ってしまった。わーーーん。ありがとう。

やっぱり私はこの曲の2番に、絶大な力をもらっている。

何も無駄じゃない 君は無駄じゃない
迷ったらこの歌を聴いてくれよ

『ERA』

大切すぎる。なんか書きながらまた感極まってきて泣いてる。大好きですERA。もう一度言うけど、ありがとう。この曲に出逢えてよかった。



非現実的な美しさを見て思ったこと

この時点で6000字越え。もしここまで読んでくれている方がいたなら、とってもありがたいです。ありがとう。

今回のツアーを経て思ったことがひとつある。

あまりにも、オープニングからずっと、ステージが美しかった。本当に夢みたいだなと思いながら彼らを見ていた。舞台装置は壮大ながらも繊細な工夫があって、メンバーは目をキラキラさせながらファンに手を振っていて、その表情からは達成感や嬉しさ、楽しさが溢れ出ていた。1公演だけじゃ気付けていない仕掛けも表情も、きっとたくさんあるのではないかと思う。

でも、この輝かしい光景って、M!LK(演者)の5人は見られない。もちろん映像を通しては見ているだろうけどそうではなくて、自分で自分を見るのは不可能なのと同じ意味で。私たちが見た、現実とは思えないような煌びやかで幻想的な光景を、M!LKは何も介さない状態で見ることはできない。

同時に私たちだって、ペンライトで暗い会場が5色に染まる、彼らを大好きな人たちが灯す光で満ちた光景を、正面から感じることはできない。それにその光景には私たちが好きなアイドルを見る、アイドルがファンを見るからこそ現実以上に輝くフィルターのようなものもあるだろうから、仮に見られたとして同じ解像度ではない。当たり前だけど改めて感じたその事実について、ぼんやりと考えていた。

同じ空間にいるのに、決して見られないものがある。その、自分側しか見られない一方通行の景色を、アイドルとファンがそれぞれ大切に守っている感じがとてつもなく尊い。そしてそれを生み出すライブという空間は、やはりかけがえのないものだなと思った。謎に哲学的なことを考えてしまうくらい、M!LKのステージは美しかった。

終演後の夜空に雲ひとつない綺麗な満月が浮かんでいて、それも含めて忘れられない思い出になった。

M!LKに出逢えてよかった! ツアー行けてよかった! なんかもう、全部に、ありがとう! 名古屋も楽しみにしています。
みんなが元気で、無事に最終日まで完走できますように。ありがとうみるく!!

これは満月に触れる推し


🌟10月22日 追記
アホほど感激したオープニング『奇跡が空に恋を響かせた』のライブ映像が公開されました。
観てほしい〜!


名古屋公演 感想🔻


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?