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「【ブックマーク・メモリー】鷺沢文香」のイラストが素晴らしいと思った話


※2022年に身内で発表した資料を元に修正・一部文章化をして記載しています。


シンデレラフェスノワールの6枚目に登場したノワール鷺沢文香。
彼女の特訓後イラストを見た時に、このイラストには秘密が隠されていそうなワクワク感を感じた。
言葉にあらわせないその感覚を頼りにこのイラストの何に惹かれたのかを探ってゆく。

■ブックマークメモリーといえば

登場当日にはTwitterで以下のツイートの通り、イラスト内に過去のカードに描かれていたものがふんだんに使われていると話題になりましたね。

でも、私のワクワク感の出どころはそれじゃない気がする。
ワクワク感の一部ではありそうな気がするけど。

■何がワクワクの元になっているのか

では、何がワクワクの元になっているのだろうか。
イラストをよく見てみよう。

全体を見れるような一枚絵にすると、普段目にするカードサイズよりも大きく描かれている。
キャラクターを中心付近に配置しつつ、本から飛び出したモチーフが広がるよう上に空間を持たせた構図となっている。

さて、このイラストで気になるのは、右上と左下にある謎装飾。
このカードコミュから異世界転生した先の図書館がモチーフになっているが、この謎装飾がなくてもイラストとして成立しそうな気がする。
リング状の物が複数連なって、ところどころに宝石らしきものをあしらっている。
もしや、これは天球儀じゃないのか?

■天球儀とは

■謎の装飾は天球儀?

さて、2つの装飾をよく見てみると、リングが連なっているのは星の軌道を示すものであったり、それぞれの宝石は星を示すものでありそうにみえる。
また、右上の装飾の中央に飾りが見え、なんとなくだが太陽のように見える。
装飾の特徴を捉えていくと、天球儀の作りや特徴と一致していくため、この装飾は天球儀といえるだろう。

この天球儀はイラストの位置的に天井から吊るされているか付近に配置されていると見える。
天球儀が星の動きや位置を把握するためのものであるから、これらは疑似的な星系と言えるだろう。
そして、その星系を複数配置している図書館の天井は、ある意味銀河を模していると言ってもよいだろう。
なんとも洒落ている図書館だ。

■銀河図書館がモチーフなのか

イラストを見た時のワクワク感はこれかもしれない。
図書館というモチーフから「銀河図書館」と関係してイラストの意味が隠されているんじゃないか。
間接的にでも銀河に関連するものが出てきたから、本当にあるんじゃないか。

とはいえ、銀河ぽいものと図書館を組み合わせただけでは、あまりにも短絡的な想像である。
なので、「銀河図書館」とこのイラストが関連しているのか探っていこう。

■銀河図書館の何をモチーフにしているのか

「銀河図書館」が関連しているのなら、曲の歌詞をモチーフにしたと考えられる。
この曲は前半の歌唱部分と後半の語り部分という2段階の構成になっていて、歌詞を見ていくと後半の語り部分との関連が強いと感じられる。

まず、語り部分の前半から見ていく。

大きな大きな図書館で、女の子が本を読んでいました
そこはとても静かな場所 だれもいない銀河の果てで 
女の子は、本を読んでいました。

女の子は寂しくなんてありません
本を開けばそこには、たくさんの物語がありました
しかし、ある日大きな嵐が来て、女の子は、知らない星へ
落とされてしまったのです

鷺沢文香(2018)「銀河図書館」

語りの前半部分からイラストとどのような関連性があるかを探ると、ここでは銀河図書館の女の子が関係しそうだ。
歌唱部分の歌詞になるのだが、2番冒頭で
"図書館の銀河から逆さまに落ちた 少女がやがて恋を知るストーリー"
という一文もあり、女の子(少女)が銀河図書館においてキーとなるのだろう。
関連性を持たせるならこの「銀河から落ちてきた少女」ではないか。

■銀河から落ちた女の子はどこに?

■語りの続きから見えるもの

語りの前半部分で、イラストの鷺沢文香が銀河図書館で語られている女の子のモチーフでありそうだと判明した。
ここから、語りの後半部分にはどのような関連性があるのだろうか。

そこへ一人の人がやってきて、本を手渡してこう言いました
「さぁ、君の物語を聞かせて!」
本を読み始めると、たくさんの人がやってきました

わくわく、どきどきしながら みんな物語に夢中でした
「めでたしめでたし」
みんなは笑顔になって、四角い空にも星が
きらめきだすのでした

鷺沢文香(2018)「銀河図書館」

語りの後半部分では、銀河から落ちた女の子が何をしたのかが語られている。
銀河から落ちた少女は本を読んだ。しかも、「さぁ、君の物語を聞かせて!」と手渡された本なので、本の内容は女の子の物語だと推察できる。
前半部分から鷺沢文香が銀河図書館の女の子モチーフでありそうだと見えたので、この部分も関連してくるのではないだろうか。

■本は持っているけど、物語の内容は?

確認するために全体図を表示

女の子である鷺沢文香が本を持っているから本を読んでいると見ることはできるけど、女の子が自分の物語を読み上げていると見立てられる?

さて、ここで記事の先頭でわくわく感の一部であるかもしれないと言ったこのツイートを見てみよう。

周りにある光の小物は鷺沢文香のカードにあったものである。
そして、その光の小物は本から出ていることが見える。
つまり、本の内容は鷺沢文香の物語であることがわかる。

■鷺沢文香の物語

【ブックマーク・メモリー】のイラストは銀河からの落下を再現しながら自分の物語を広げる鷺沢文香だとみることができ、「銀河図書館」が銀河の果てから落ちてきた少女が自分の物語を聞かせるストーリーであるから

【ブックマーク・メモリー】は銀河図書館の少女をモチーフとして鷺沢文香の物語を描いた一枚といえるだろう

■さらに何かが隠されていないか

【ブックマーク・メモリー】が鷺沢文香の物語と銀河図書館を合わせたイラストだとわかったが、この二つが合わさったイラストならば、さらにBright Blueもどこかにモチーフとしてあるのではないか。

イラストをもう一度見てみると図書館の窓から見える部分がBright Blueのモチーフなのか?

赤枠の窓から外の景色が見える

■窓の外はBright Blueなのか

Bright Blueの意味や歌詞を見てみると、夜明けぽい感じがBright Blueを表していると言えるだろうが、ただそれだけでは弱いと感じてしまう。

■とあるnoteの一節より

弱いなと感じていたところに、
あるnoteで以下のような事が書かれていたのを見つけた

鷺沢さんの1曲目は、勇気をもって本の世界の外側に踏み出すことを描いている『Bright Blue』
であるならば2曲目は、”青い空・外側"という視点に対して、"夜空・内側"という世界観。

https://note.com/karasuyasabou/n/n5e5190741694

この記述とイラストを組み合わせて考え始めると心が踊るくらい気持ちが高まった。
このBright Blueの表し方は、内側の銀河図書館と窓の外のBright Blueという各曲の視点も盛り込んでいるとみる事でき、落とし込みとして素晴らしい

■【ブックマーク・メモリー】鷺沢文香のイラストは

この一枚にさまざまな要素散りばめられ、彼女らしく仕上がっているのが
とても素晴らしいイラストである。というか、羨ましいな。

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