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美女たちの国、魅惑のイランを行く!~ vol.2 イランのお金の不思議~

GWは快適!イランの女性の服装

2019年4月も末の末の春、日本はそこそこ暖かい頃。イランの気候はというと、それほど暑くもな長袖を着ていてちょうど良い気候だった。うん、快適。

といってもイランでの服装は、気候を問わず女性の場合は絶対長袖だ。外国人間であろうとも。
ご存知のとおりイスラム教を国教とするイランでは、女性の肌や体のラインの露出は禁止されている。長袖でお尻がすっぽり隠れる丈の長い上着を着なくてはならない。イランではそういう服が「コート」と呼ばれて売られている。これらは丈の長さはだいたい膝上くらいだろうか。露出厳禁なイランの女性にとって夏はさぞ辛かろう。

外国人の私はというと、大きめ長袖で丈長のシャツにジーンズというスタイル。シャツの丈はお尻がちゃんと隠れはするけど、両サイドにスリットが入っていて野暮ったくはないやつ。ジーンズのポケットにスマホを入れる癖があるので機能的にもいい。シャツは2枚ほど持っていき着まわした。そのシャツの下は半そでのTシャツだったりタンクトップだったり。

そして何より特徴的なのが、スカーフを被ることが外国人であっても必須であることだ。これについては、日頃スカーフを被るなんてことのない日本人女性にとっては、新鮮なんではないだろうか。特別抵抗などなかった。
旅の最初の方は日本から持参したストールを使用。寒いかもしれないと思い、少し厚手のを持っていったのだが、やぼったく思えて現地調達。バザールで大体日本円で200円~500円くらいで買えたと思う。種類も豊富なので、楽しい。旅の間に3枚も買い、気分に合わせて使いまわした。

あら不思議!イランの減らないお金の不思議

イランの通貨は「リヤル(IRR)」(リアルとも)。
最初の目的地、シーラーズの空港に着くとまずは両替。
この時に、まず「あれ?」と思った。
Googleでレートを調べると、だいたい『1USD=4万2,000リヤル』なのだ。電光掲示板に出ている数字が、その数字を示していない。
あれれ??
でも、手元にはそれなりに大量の紙幣が差し出される。
私はひとまず、『1USD=4万2,000リヤル』で、420万リアルを手にしたと思い、数えずその大量の紙幣の束に驚きカバンまった。
正確なレートが分からないが、1枚のお札の桁の多さでこの束だから、たぶんぼられてはいないと判断。

このあと、しばらくは気付かなかったのだが、翌日に念のため街中でもう100ドルを両替したとき、この不可思議の真事実を知ることになった。

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▲イランの紙幣は桁数がやたら多い。桁の多い数字に弱いことも混乱の要因。

イランの通貨単位に翻弄され

夜のシラーズで、この後の大移動の交通費と観光費を鑑みて、大目に現地通貨を持っておこうと、まだ手元にはたくさんリアルがあるが、もう100ドルを両替しておくことにする。
両替店の集まるエリアでたむろしている、暇そうな人たちがどうやら両替商だったようで、私が店の付近をうろうろとしていると、1人の男が寄ってきた。
「両替か?」
うん、というと、ポケットから電卓を取り出して、『1USD=1万3900リヤル』を提示してくる。
は・・・??

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これだから夜の両替商は!!
なんて悪質なレートだ。
「そんなわけないでしょ!Googleは4万て言ってるよ!」
と、ネットで調べたレートを見せる。
すると
「そのレートは古い、そんなの違うぞ!」
とのたまう。
その様子を見ていた他の両替商がわらわらと集まってきて、私のスマホをのぞき込み、これは違う、これは違う、と言い出す始末。

ちゃんと公式レートを表示しているサイトだというのに、なんなんだ。

すると、1人の両替商が何かに気づき、「これはトマーンだぞ」といった。
「1万3900リヤルではなく、1万3900トマーンだ」

トマーン・・・。
そう、実はイランではリヤルの額が桁違いすぎワケワカメなので、現地の人は普段、『トマン(=10リヤル)』という単位を使っているのだ。でも、お札はリヤルなわけで。さらにいうと、現地の人はその『トマーン』を省略して数字だけ言うものだから、この後も買い物の時に散々振り回され、混乱しまくった。

例えば、『10サウザンド(1万)』と言われて、これを「激安すぎじゃないかね?」と思ってお札を出すと、一桁違うというわけ。
つまり『1万リアル』ではなく、『10万リアル』だというわけだ。

両替商の説明をきき、私はこのカラクリに気づいた。
『1トマーン=10リヤル』なら、両替商は『1USD=13万9000リヤル』を提示してきているのだ。

しかしだ。Googleで調べた公式レートは『1USD=4万』だ。どっちが正しいの???
とはいえ、レートが悪いわけではない(むしろ超いい)ので、頭がコンフューズしつつ『1USD=13万9000リヤル』で100ドルを両替。

まだ頭の整理が追い付かない私は、宿に戻ると空港で両替したときのレシートを取り出し、確認する。
計算すると、『1USD=13万9000リヤル』である。
おっと・・・、これは・・・。
手元のリヤルを数える。
すると、旅行2日目とはいえ、宿代や観光、食事で多少使ったはずなのに、まるで減っていない。まるで減っていない。まるで減っていない!!!!

420万リアルちゃう!やっぱ1390万リヤルや!
空港で私は『1USD=4万2,000リヤル』で100ドルを両替し、「420万リヤル」をゲットしたのではない。
空港で私は『1USD=13万9,000リヤル』で100ドルを両替し、「1390万リヤル」をゲットしたのだ!

ちょっとまった。私、さっき両替したよね・・・・?
追加両替分を足すと、2,480万リアルが手元にあることになるぞ。
ちなみに、シーラーズからエスファハーンまでの長距離バスチケットは43万リヤル。計算すると、400円しないわけだ。
単位多すぎて馬鹿になってきたが、バスチケットは他の回物よりずっと高額だ。

そう、イランは今、経済制裁の影響で通貨が暴落していたのだ。
しかし、Googleで検索して出てくる通貨は暴落前のままなのだ。そのため、(私の頭とお財布が)おかしなことになってしまったのだ。

この後、「世界の半分」とまで言われた古都エスファハーンの観光では、いろいろなところを見学して入場料に60万リヤルを費やしたのだが、公式レートだと2000円近くのところ、現地レートだとたった460円。お金減らない。

やったー!豪遊できるぞ!!

こうして貧乏旅行人の私は、プチリッチを味わうのだった。

Vol3に続く。


未熟ですが書くことは好きです。もっとたくさん書いていけるよう頑張ります。