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チベット仏教の聖地、秘境・ラルンガルゴンパへ! vol.4

ここは中国。でもチベット。

2015年夏、東チベットのラルンガルゴンパを目指す旅で、まだ知らなかった中国に出会った。
旅の続きを話そう。

康定で一夜を明かし、早朝からバスに揺られること、10時間・・・もかからかったと思うが、ひと眠りかふた眠りすると、窓から見える景色は山岳の草原になっていた。チベットの風景だ。

時折草原が広がり、臙脂の屋根の住居が密集している。
ここに来て、旅に来たワクワク感が高まる。見たことのない風景に心が躍るんだ。

そして昼をだいぶ過ぎた頃にようやく甘孜に到着した。

▲ピンのところが康定。左側のポイントが甘孜。

▲甘孜は標高は3300メートルくらいの山岳地帯。季節夏だけど涼しい。住んでいる人の大半はチベット族だ。

甘孜に到着し、バスから降りるとすぐ目の前にそびえる山に、心が沸き立った。陳腐な表現だけど、綺麗だった。20時間に及ぶバス移動の疲れも吹っ飛んだ。

まずは、成都のパンダゲストハウスでTさんから聞いていた、オススメの宿に向かう。バックパッカー向けのドミトリー宿で、チベット族の一家が営んでいるとのこと。
宿はバスを降りた場所からそう遠くはなかった。ただ、非常にわかりづらく、何人かの街の人に尋ねなくては、たどり着けなかった。

▲道に迷いながら歩いていると、川が見えたので橋を渡ってみたり。

日が暮れるにはまだ時間はあるという中途半端な時間に到着した私は、宿に荷物を置くと街の散策に繰り出した。
目的地へいく方法以外の観光ポイントは、毎度のことだけど現地に着いてから、我らが旅人のバイブル、地球の歩き方を開く。
しかし今回は持っていない。

この旅の我がバイブルは、旅行人だ。
10年も前のガイドだから古いのだけど、東チベットは僻地ゆえに多分あんまり変わっていなかろうと踏んだ。
なお、最近の目覚ましい中国の変化を鑑みると、2019年の今はどうかわからない。

▲ガイドブックは行くであろうエリアのみ破って持っていく派。なので、家にある地球の歩き方はすべて無残な状態なのだ。ちなみにこれは旅行人。

我がバイブルによると、甘孜には温泉があるという。
温泉!
温泉が嫌いな日本人はいなかろう。

しかし、私には大きな問題が立ちはだかっていた。それは私が女ゆえの避けて通れぬアレ。
何という、悲劇。
お腹痛くならないのが不幸中の幸い。

嗚呼、温泉。おんせん。

泣く泣く諦め、街を彷徨う。

この辺は、標高が高いだけに、日差し暑いが日陰は結構冷える。実際、朝晩の冷えは冬さながらだった。
そんな気温だから、チベットの民族服はとても暖かそうだった。
そしてカッコイイ。民族服着て旅をすれば、もっと現地の人に溶け込める。ワクワクするではないか。
気温が暑くなったら上を脱ぎ、腰に袖を巻いておけばいい。なんと機能的な着方ができることか。
市場をさまよい手に届く値段の暖かく丈夫そうなチベット服を探したが見当たらず、どれも300元もかかるため諦めた。
貧乏な旅人には辛い出費。

▲この辺りの人の多くは民族服を着用している。だから街中の服屋もこんな感じ。

▲街の市場

甘孜はのとかなチベット民族の街で、観光客はまだ少ない。観光地ならではのお土産屋など、どこにもない。
そこがまた、秘境に近づきつつある感じかして、楽しくなる。

▲文字は漢字も併記しているが、チベットの文字が使われている。

異国感!

幾度も来ている中国。漢字なら読めるけどチベットの文字はまるでわからない。
国は確かに中国だけど、文化は明らかにチベットだのだ。香格里拉もチベット文化圏だったけど、漢化、観光地化してしまった彼の地とは違う。
ここのチベット文化はまだ生きている!そう思った。

この後私はお寺に向かった。
そこでの出会いにチベットの複雑さを身を持った感じたのだった。

つづく

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未熟ですが書くことは好きです。もっとたくさん書いていけるよう頑張ります。