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インドのレンタルバイク屋さんで「試された」話 #ラダックツーリング2022 1日目(ほぼ無料)


憧れのヒマラヤをロイヤルエンフィールドで走る

こんにちは。旅とバイクとお絵描きが好きな会社員のはるか ( @haruka180cm /バイク垢 @haruka180cm_jp )です。2年ぶりの投稿ですが、何事もなかったかのように再開してみます。

丸々1ヶ月間の夏休みで、インド・ラダックツーリングに行ってきた

2022年7月18日〜8月17日まで丸々1ヶ月間の夏休み #1month夏休み をいただき、かねてより憧れていたライダーの聖地・インドのラダックというヒマラヤ山脈地帯で、バイクに乗ってきました。  #ラダックツーリング2022

海外ツーリングは、2017年ドイツ、2019年ニュージーランド、直前のベトナムプチツーリングに続き、4カ国目です。

最高オブ最高の体験ができ、半年くらい続いていた鬱が治りました。(※誇大広告)

これまでも旅をする度にその記録を書き残そうとしてきたのですが、「”壮大な何か”を1から創ろうとして序盤で頓挫するやつ」を繰り返す15年間だったので、今回は

・印象に残ってるシーンから
・かいつまんで
・漫画や文章や動画など気が向いた手段で

書き連ねていきたいと思います。noteに描くのか、4年間ほぼ放置してるブログに書くのかもよく決めていませんが、読んでいただけるととっても嬉しいです。

2023年追記:無事ラダックツーリング本を作りました


なんとその後、無事にラダックツーリングの旅エッセイ漫画を描き始めることができ、2022.11のコミティア142で初めての本を頒布しました…!(自分的快挙)2023.2にはVol.2を頒布。2023.9にVol3を頒布予定です。

タイトルは「ワンマン夏休み」
One women, One month summer vacation を掛け合わせ、かつ1人で気ままな旅という意味です。

Vol.1 プロローグ準備編 

Vol.2 初めてのラダックツーリング編

よかったらお手にとってみてください!
2023.5.5のコミティア144、5.21の関西コミティアにも出展予定です。

追記ここまで。

ラダックとは

今度まとめますが、ラダックはインドのかなり北の方にあるヒマラヤ山脈地帯にあって、標高が富士山より高くて、中国やパキスタンとの国境曖昧地帯で、インドだけどチベット系の方・チベット仏教徒が多い地域で、独特の文化を育んでいて、インドの秘境で、ライダーの聖地という、非常に魅力的でそそられる場所です。

ラダックの場所

バイクに乗り始めた4年前から、いつかバイクでラダックを走ってみたいと思っていました。コロナを経て3年近くぶりの海外。ついに夢を叶える時がきたのです。

ラダックには1ヶ月のうちトータル23日間滞在して、そのうちの12日間、レンタルバイクのロイヤルエンフィールドで、あちこち走ってきました。

ちなみに、滞在中3週間フルでお腹を下し続け、3度の高山病で嘔吐し、40度の高熱に見舞われ、咳と鼻水と倦怠感に苛まれ、乾燥で鼻血を出し続けた結果、9キロ近く痩せてしまい、「ラダックの下痢の人」という異名を得てしまったのですが、そのお話また今度。

ラダックでレンタルバイクを借りる

#1month夏休み 9日目、ラダック4日目のことです。到着即下痢と高山病で床に臥していましたが、いよいよラダックでバイクをレンタルすることにしました。

この時のエピソードを漫画にしました。
「宿の隣にあるからここでいいや」と選んだレンタルバイク屋さんのですが、オーナーさん?がちょっと威圧的だったので日和りました。

こうして、華麗なるライディングテクニックを披露することになってしまいました。他にも、classic500(500ccのバイク)を借りたいと言ったのに1名なら350ccで十分だと押し返されたり・・

見た目ヒョロヒョロぽやぽやした、しかもインド的には幼く見える(日本だと年相応だけどインドだと学生に間違えられがちだった)アジア人女性がひとりで来たので、信用ならなかったのでしょう。そもそも滞在中、自分で運転する女性ライダーなんてほぼみませんでした。バイクは高価だし危険です。わかります。仕方ないですね。ここは実力で黙っていただくしかありませんね。(震え声)

バイク実技試験(?)の結果

エンスト連発


レンタルしようとしたのはロイヤルエンフィールドのClassic350ですが、乗り出し、なかなかエンジンがかからなくてちょっと焦りました。

(ちなみにロイヤルエンフィールドは元々イギリスのバイクで今はインドに本社があり生産もしているザ・インドなバイクです。)

初めてのバイクだし、バイクの状態もイマイチだったのか??エンジン不安定かつキーが通電しづらく、少し焦りました。

実技試験(?)


なんとかエンジンがかかったので、バイク屋さんを出て左に右に、往復200mくらい走って戻ってきました。普通にバイクに乗れるとわかってくれたようで、貸してくれることになりました。

府中運転免許試験場で一発試験の6回目で大型二輪免許の合格をもらった時と同じくらい嬉しかったです。

ついにロイヤルエンフィールドClassic350をレンタル

色々あったけど写真を撮るのが上手だったのでよしとします。(ありがたい) 渾身のドヤ顔で写真を撮りました。憧れのエンフィちゃんに乗れてニヤつきが止まらず、よだれが垂れそうでした。

初めてのラダックツーリング

初めてインドの公道を初めてのバイクで走るとあって、とても緊張しました。右にトラック、目の前に反対車線からはみ出した車、左から人間、左後方からすり抜けバイク、右手前から犬、真横から牛、右後方から追い越し車。手汗で手がびっしょり、口の中はカラカラで、少し走るだけでぐったりです。

しかもレンタルしたバイクのキーが通電しづらく、バッテリーも不安で、何度かヒヤヒヤしました。そのうえ右ミラーはいかれてるし、低速だとエンジンをふかさないとエンストしちゃうので、バイク屋さんンンンン〜!って思いながら走りました。

それでも初めてインドでバイクを走らせる感覚は最高でした。ちょっと街を出ただけなのに目の前に聳え立つヒマラヤ。異国を一人で走るロマン。コンマ1秒ごとに未知を更新し続ける感覚。今日は近場までだけど、少しずつレベルを上げて近いうちにあの山々を走るのだと思うと、ワクワクが止まりませんでした。

達成感でいっぱいのツイート。まだ4ページしかかけてないけど、本当に漫画50ページくらいかけそうな1日でした。

食事を忘れるほど無我夢中で走り、チベット仏教僧院であるティクセゴンパを歩き回りました。

チベット仏教の祈祷旗であるタルチョ、和むな・・・

Karma Dupgyud Choeliung 僧院
チベット仏教僧院が美しくて美しくて。バイクも素晴らしかったけど感動要素としてゴンパの美しさも大きい。
青い空にタルチョが映えるんだ、、
ノーヘル三人乗り、インドらしい瞬間をありがとうの気持ち。
その昔ラダックの夏の首都だったSheyにて。通りがかりのインド人ライダーの方がわざわざ停まって写真を撮ってくれたよ。優しすぎる。
ああーーーーーーかっこいい、美しいなあロイヤルエンフィールド。
ティクセゴンパ。チベット仏教ゲルク派の修道院。ラダック中心部で最大のゴンパで、見応え十分。バイクで上の方まで登れます。
山の上にあり階段を登って行く。美しい。
回すだけでお経を唱えたことになるマニ車には、お経が彫られています。
チベット仏教って全然縁がなかったけど、美しすぎて魅了されてしまう。ゲルク派創始者ジェ・ツォンカパと弟子の肖像、かな。
中庭の眺め。チベット仏教の狛犬的存在、スノーライオンが可愛すぎる。
マニ車しっかり回してきたよ
インド、ゴミやプラスチック削減に力を入れており、ゴンパの上の方にもリサイクルボックスがあった
ラダックいち大きい弥勒菩薩。1970年にダライラマ14世が訪れたことを記念してつくられたそう。間近でみたら大きくて美しくて吸い込まれそうなほどでした。落ちてしまったかもしれない…
屋上からの眺め。柵はない。
重たい水を持って軽快に上がってきたお坊さん。っょぃ。
中庭では少年僧たちが遊んでいた。彼らはゴンパ内に暮らしています。

帰宅後

帰ったらあの強面のオーナーさんはもういませんでした。ちょっとホッとしましたが、無事故無転倒で帰ってきたことをドヤれなくて少し残念でした。

他のスタッフの方に、初めてのインドツーリングが怖かったけど最高に楽しかった件を力説すると、「You are a good rider!!!」をいただけたので満足しました。スタッフさんは皆気さくで和やかなお店でした。

興奮冷めやらぬ状態で、前日も訪れたチベット料理屋さんチベタンキッチンへ。

この日の晩餐
チベタンキッチンは本日も大盛況

昨日までの自分から一皮剥けたような感覚で、トゥクパ(チベットのスープヌードル)を啜りました。食べていたらなんだか感極まって泣いてしまいました。

今この瞬間は今しかなくて、感じた瞬間に過去になってしまうのだと思うと、どうしようもなく切なくて愛しくて泣けてきたのです。

涙を拭ったあと。笑

この瞬間はなんだかすごく覚えておきたいと思ったので、涙を拭ったナプキンの写真を撮りました。笑

この日の日記です。2022年7月26日。

諸行無常ですから…

次はもっと先へ行くぞ、と心に決めて、眠りについたのでした。(興奮しててなかなか寝つけませんでした笑)

後日譚

無事行って帰ってこられただけでなくチベット仏教の美しさにも触れられ、大満足だったラダックツーリング初日。

とはいえ、こちらのお店の少々威圧的な感じとバイクが不安定なのがちょっとな〜と思ったので、次からは別のお店に変えました。普通に、常宿にしていたHappy Driftersに提携のバイク屋さんWild Himaraya があって、バイクの質もホスピタリティも最高でした。なんてこった。

でも、こちらのお店でお試しツーリングをさせてもらったおかげで、次の店ではスムーズに借りられたのだと思います。女性ソロライダー、日本での経験を語るより、「インドで一人でバイクに乗って数十キロ走ってきたよ」の事実の方が強い。論より証拠です。

振り返ってたら自分が楽しくなっちゃいました。こんな感じで、ラダックツーリングの思い出を書き連ねていきたいと思います。
ぜひまた遊びにきてください。

Instagramでは、旅の半分くらいをストーリーズにまとめてるので、こちらもよければぜひ。

この初日の様子は「ワンマン夏休み」Vol.2 初めてのラダック ツーリング編に収録してますので、併せて読んでみていただけると嬉しいです。

・レンタルバイクで試された話
・初めてのインドツーリングにハラハラドキドキ
・チベット仏教僧院の魅力
・ラダックでのバイクの借り方
・インドでのバイクの乗り方
・ちょこちょこQRコードで動画連動
・創作意欲が回復した話
・0〜30℃を1ヶ月旅するための衣類システム図解
・1ヶ月旅の持ち物を隅々までオタク早口解説
・インドの秘境・ラダックの紹介

と、盛りだくさんです。

初めてのラダックツーリング フォトギャラリー

筆者の肖像もあるのでここからは有料ですみませんが、ご興味がありましたら…

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