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生きがいを見失っていた私がポーカーにハマったら2ヶ月半で婚約し、世界中を旅するようになった

1億人を魅了するポーカー。世界ランク1位の生涯獲得賞金はなんと80億円を上回ります。そんな世界に夢を抱き、泥沼のようにポーカーにハマっていったわたしの生き様を生々しく綴りました。

この記事では、私がポーカーとどのように出会いハマり、人生が変わって行ったかを書いています。

プロダーツプレイヤーとの出会い

わたしがポーカーにハマったのは、プロダーツプレイヤーのまよんぬさんの影響でした。彼女との出会いは、アスリートの集まりに行ったときにたまたま居合わせたのを機に意気投合し、今でも妹のようにかわいがってもらっています。

当時のわたしは、ソフトボール選手としてスポンサー獲得、クラウドファンディング、取材ライティングを仕事にするなど、お金がない中でギリギリどうにかお金をかき集めて暮らしていました。その一方、まよんぬさんはスポンサーやオリジナルグッズなどを出し「ダーツで食べていけている女の子」でした。

わたしからすると「羨ましいな」「わたしもあんなふうになりたい」という思いと同時に、嫉妬や悔しさもありました。そんなわたしに「はるはるがやりたいことはライターなの?それともソフトボールなの?」と喝を入れてくれて、本当に自分がやりたいことに向き合うきっかけになった言葉をくれた人でした。

まよんぬさんとの出会いを機に、ライターのお仕事やスポンサー獲得の仕方などを一度見直しました。その結果、仕事の仕方を抜本的に変えて単価が見合っていない仕事を一層。

お金のためではなく、自己実現のために時間を使うライフスタイルに変えることができました。

私の壮行会にも遊びに来てくれました!

まよんぬさんが女子の大会で優勝

まよんぬさんと出会ってから3年が経ったとき、Xでとある投稿が流れてきました。

WGPという女子の大会でまよんぬさんが優勝。賞金を100万円獲得されました。「なんだこの世界は!?!?!?!」と背中に電撃が走ったのを今でも覚えています。

数ヶ月後、まよんぬさんとふたりで新宿にあるジンギスカンを食べに行きました。そのときに、ポーカーの魅力をまよんぬさんがたくさん語ってくれたんです。あまりに楽しそうに話すので、私もポーカーに興味が湧いてきました。ジンギスカンのお店を出ると、まよんぬさんが「はるはるもポーカーやってみる?」と誘ってくれました。

初ポーカーは新宿のアミューズメントカジノで

はじめてポーカールームに連れて行ってもらった時の写真

初めてのポーカーはまよんぬさんに連れて行ってもらった新宿のカジスタというアミューズメントポーカールームでした。初心者講習を受けてから、テーブルに着席。緊張とルールの曖昧さから、プレーがはじまったときのことをほとんど覚えていません。少しプレーしていくと、途中で私はストレートという34567のように5枚のカードが階段になっている状態をつくることに成功。心の中で(「やった!!!これは絶対勝てる!!!」)と叫んでオールインをしたら、1人コール。自信満々にハンド(自分が持っている手札)を見せると、相手は一つ上の役の”フラッシュ”を完成させていました。

初心者講習のときにストレート以上はあまり出ないと聞いていたし、強いハンドと聞いていたのでびっくり。自分が強いハンドのときにそれ以上強いハンドが当たり前のように出てくるポーカーという勝負の世界に衝撃を受けました。

当時付き合っていた彼氏に、ポーカーの話をすると「ふーん」とあまり面白そうな顔をされず、むしろ帰りが遅くなったことに腹を立てられている様子でした。今後ポーカーをやりたいけど、彼氏が嫌な顔をするのが目に見えていたので、あまり行くことはないかなと思っていたんです。でも、心から湧き出てくるポーカーに対する興奮を抑えきれていない自分を同時に感じた夜でした。

彼氏に内緒でポーカーに通い始める

まよんぬさんとポーカーに行った日から数日後、渋谷を歩いていると、BLOWというアミューズメントカジノを見つけました。どでかく「CASINO」と書かれている看板の真下に初心者大歓迎の文字。

人生2度目のポーカーだった私にとって、安心して入れる一つの要因となりました。恐る恐る入店してみると、優しいスタッフの方が「初めてのご来店ですか?」と声をかけてくれました。

「実はポーカーをしたいんですが…。でも、ポーカー自体が今日で2回目で…そんな感じでも大丈夫ですかね…?」

「もちろん大丈夫ですよ。もしわからないことがあったらスタッフに聞いてくださいね。」

初めてのポーカーは大負け。手元にあった400ドルチップが一瞬でなくなり、2回ほどリバイ(再度お金を払ってチップを購入すること)をしました。ここのカジノは、400点チップが1万円なのでトータル3回購入をした私は3万円を支払いました。

全然勝てない。でも、なぜかどんどん楽しくなるこの気持ちは今まで味わったことのない感覚でした。

彼氏との決別

ポーカーにハマり始めたころ、私自身の感情に変化がありました。それは、今まで彼氏に対して一度も隠し事をしたことがなかったのに、ポーカーは隠して行くようになっていたことです。

毎度、私がお付き合いしている人と別れるときの予兆でもあり「私の中で、どこかで心が決まっているのかもしれない…」と感じ始めていました。

そんなある日、彼氏と喧嘩をしました。一緒に行くと約束していたとあるイベントでのことです。そのイベントを心から楽しみにしていた私は、できれば2次会も3次会も行きたいと話をしていました。しかし、大人数の飲み会が苦手で私と一緒に帰りたい彼に取って、気分が悪くなることで。

そこで、私は残るから彼氏には先に帰るように伝えたところ、彼が拗ねてしまいました。毎度相手に合わせたり、機嫌を取ったりすることが多かったため、私もプツンと糸が切れてしまい、実質的な家出を決意。以前お世話になっていたシェアハウスにお邪魔して、一度距離をおくことにしました。

距離を置いている期間、狂ったように毎日渋谷のBLOWに通いました。仕事が終われば夜の1時までポーカーをして、また次の日もポーカー。初心者だったので、全然勝てなくて1週間で10万円以上つぎ込みました。翌月クレジットカードを見たときに、目が飛び出そうになったのはここだけの話です(笑)。

数日後、彼氏と話し合いお別れすることになりました。今まで縛られていた時間がすべて解放されたことにより、ポーカーにさらにハマっていきました。このとき、私の中でソフトボール選手としてプレーしているときと同じような興奮を味わいました。一点差を戦うときのようなひりつき、勝てたときに溢れるドーパミンはまさにアスリートとして味わっていた感情そのものでした。

オーバーオール男子ご来店

通い始めて2週間が経ったある日、いつものように渋谷のBLOWでポーカーをしていました。10時を過ぎた頃にオーバーオールを着た男性が入店。マスクをしていても顔が整っているのがわかる。当時、私は26歳、相手は24歳。愛嬌が良くて細身の男性。数時間一緒にプレーしただけでも、ポーカーが上手な人だとわかりました。

深夜12時を回ったとき、彼が「終電逃した」と言い出しました。私がシェアハウスに住んでいたので、家が遠くて大変なら一室空いているし泊まれそうだなと思って、声をかけました。結局、宿泊をすることはありませんでしたが、私の家に到着するまで歩きながらたくさん話しました。

仕事の話、ポーカーの話、それからお互いの性格について。たった20分の会話でしたが、人生でこれほど人と気が合うことが今まであったのかと思うほど盛り上がり、すっかり気になってしまいました。別れ際に、惜しくなって「LINE聞いてもいいですか?」と伝えたところ「もちろん!」と返してくれました。

何気なくLINEが続き、次の日もポーカールームで会うことに。私が先に来店し、彼がその後に到着。その日も一緒に帰りました。

出会ってから5日後に彼とはじめての食事。最初からマシンガントークが止まらない2人は、あっという間に意気投合し、その日のうちにお互いの気持ちを確認しました。

そこから数日後には交際スタート。ポーカーカップルが誕生しました。

人生初、ポーカーの大会で優勝

付き合いたてほやほやの彼氏に誘われて、ポーカーのトーナメントに出場しました。吉祥寺のローカル感溢れるポーカー屋さんのハロウィンイベント。彼氏はそこの店舗の常連でした。

やっとルールを覚えて、プレーできるようになりたてだった私にとってトーナメントはかなり緊張感がありました。かなり運も持っていて、人生初めてポーカーの大会で優勝。
さらに、1週間後にWGPというまよんぬさんが優勝した大会の第3回目が渋谷で開催されました。

WGPに参加していた人数は142名。女子の大会の中では国内最大規模で開催されている大会です。優勝賞金が10万円で、優勝者には最強女子決定戦(優勝賞金100万円)の選ばれたメンバーのみが参加できる女子の大会への招待券をもらうことができます。

大型大会は初めてだったのですが、紆余曲折ありながらも4位入賞。3万円のスポンサー契約金をもらうことができました。緊張もありましたが、運にも助けられて最大限のプレーができたと思います。そこから少しずつ、ポーカーの新たな面白さに気づき始めました。

この頃、彼氏にポーカーの勝ち方をたくさん教えてもらっていたこともあり「勉強すればこんなに勝てるようになるんだ!」とワクワクしました。運だけではなく、実力が伴うポーカーの魅力にどんどんハマっていきました。

スポーツと違うところは、運要素が強いところです。例えば、野球の場合プロと素人が試合をすれば10試合中10試合、プロが負けることはありません。しかし、ポーカーはすべてのプレーで勝つことは難しく、自分に配られたハンドの強さとボードに並ぶカードによって勝ち負けが大きく左右されます。ブラフ(嘘をついて強そうに見せること)

引退試合をすべく、オーストラリアに渡航

2023年1月。私はソフトボールの引退試合をするためにオーストラリアに渡航しました。渡航直前に彼氏と関西旅行に行った際、私からプロポーズしカップルから婚約者になりました。

婚約する前から、結婚に関しての対話をたくさんしていたこともあり、スムーズにお互いの意志を固めることができました。嬉しかった感情よりも安心が大きかったです。

そのときの話はこちらに詳しく書いています。

1月〜オーストラリアに渡航し、ソフトボールと仕事を並行しながら趣味でポーカールームにも遊びに行きました。

初めてテーブルに着いたとき、緊張で手の震えが止まりませんでした。額をベットするたびに「これが15ドルってことはおいしいランチ食べられたな…」「100ドル…!!高すぎて吐き気がする…うう…(泣)」とマネープレッシャーと戦っていました。

初日、運も味方につけることができ1,000ドル勝ち!!!!正直、こんなに簡単に勝ててしまうことが怖かったです。大きく勝てたこともあり、負けるのが怖くて、数日間は”500ドル負けたら帰る”というルールを設けていました。

ポーカー始めたときの収支

1ヶ月半経ったとき、婚約者がオーストラリアに遊びにきてくれました。その日から一緒に仕事をしたり、ポーカーを打ちに行ったりしました。日によっては大きく負ける日もありました。最大1500ドルを1日で失い落ち込んだこともあります。

ですが、最終的にオーストラリアに滞在した2ヶ月半で数千ドル勝つことができました。感覚的にはほとんど遊びなので、遊ぶだけで稼げる夢のような仕事だと衝撃を受けました。

婚約者も短期間でしっかりと稼ぐことができ、ふたりで海外に行ってポーカーを副業にする選択肢を持つようになりました。

友だちの結婚式を機に世界一周へ

6年前、初めてオーストラリアに留学をしたときに知り合ったコロンビア人の友人が結婚したと報告をもらいました。私はほとんど覚えていないのですが「あなたたちが結婚したらコロンビアまでお祝いしに行くね!」と伝えていたそうです(笑)。約束していたなら行くしかないと思い、コロンビアでの結婚式に行くことにしました。

行くと言ったのは良いものの、治安の悪い国に1人で行くのは怖いし、せっかくなら婚約者も連れていきたいと思い、相談してみました。すると、私が想像していなかった回答が返ってきたんです。

「行こう!てか、コロンビアまで行くならぐるっと世界一周しようよ!!」と婚約者からのまさかの提案。びっくりしましたが、同時に嬉しさもありました。

オーストラリアでのポーカーで稼げたことも重なり、思い切って2人で世界一周に行くことに。2人でポーカーをしながら世界一周がスタートしました。

ポーカーの魅力

今では世界中で流行り続けているポーカー。一見ただのカードゲームですが、その魅力は計り知れません。

これまで、ポーカーそのもののおもしろさをお伝えしてきましたが、それ以外にも「ポーカープレイヤー同士のコミュニケーション」があります。6名〜10名ほどでテーブルを囲んでプレーするポーカーは、意外と暇な時間も多く、プレー中以外はスマホやパソコンを触ることもできます(国や大会によっては禁止されていることもあります。)。

そのため、比較的暇な時間も多く発生し、隣の人と会話が弾んだり、テーブルのみんなで話をすることがあります。現在、私は10ヵ国でポーカーをプレーしてきて、すべての国で友だちをつくることができました。現地に住んでいる地元の人、プロとしていろんな国を周っている人、たまたま旅行に来ていてカジノに遊びに来た人。いろんな人と出会えたことで、自身の価値観も広がりました。

事実婚をした旦那は、この1年間で英語が話せるようになりました。私と出会う前までは海外に行ったことは一度もなく、英語も全く話せませんでした。しかし、ポーカーをいろんな国でし続けて、日常的に英語を話さざるを得ない環境に飛び込んだことにより、英語が話せるようになったんです。

私も例外ではなく、英語にずっと自信がなかったのですが、第二言語が英語の方であれば口喧嘩で勝てるようにもなりました(笑)。ここまで英語を伸ばすことができたのは、間違いなくポーカーをし続けていたからだと思います。

大きく負けて悲しい気持ちになることもありますが、それでも私がポーカーを続けるのは、勉強すればお金も稼げて、世界中に友だちができて、英語も話せるようになる最高の”遊び”だと思っているからです。

私はポーカーをはじめて、旦那と出会い世界を旅しながら生活できるようになりました。

私のお友だちへ。ぜひ、この記事を読んでポーカーに興味を持ったら私が日本に帰国したタイミングで遊びに行きましょう!

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