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保育ドキュメンテーションのはじめかた①〜1年間取り組んでみて

保育ドキュメンテーション、いろいろなところで「いいよ」と見たり、聞いたりするけど、今の保育園では誰もやっていない。それどころか多分市内の公立園で取り組んでいる人はいない・・・
平等や保育内容の画一化をある程度求められている公務員保育士である僕が、どうやってドキュメンテーションを始めたかを記事にしてみます。


1.保育ドキュメンテーションとは

保育ドキュメンテーション
最近、保育の本や研修等で聞かれるようになった言葉ですね。
この保育ドキュメンテーションとは、簡単にいうと、

「写真付きのエピソード記録」

のことです。
ただ、写真付きとは言っても、単に活動内容を撮影した活動記録とは少し異なります。
こちらの本がわかりやすやすいです。

この本の中に保育ドキュメンテーションの原則があったので、紹介します。

「保育ドキュメンテーション」5つの原則
1.エピソード記録」と「写真」で、保育者がまとめた記録
2.やったことだけでなく、子どもの具体的な姿、子どもの心・力が育ちが伝わる         こと
3.保育者のみならず、子ども、保護者、さらには地域の人も見ることができ、     対話を引き出す記録
4.その作成を通して、保育の振り返りや計画づくりができる記録
5.これによって、保育の力が高め合え、「子どもや保育がおもしろい!」と思    えてくる保育

「日本版保育ドキュメンテーションのすすめ」大豆生田啓友 小学館

保育ドキュメンテーションは、写真と保育士のコメントを使って、保育者・保護者・子どもが活動を振り返ることができるものであり、

  • 保育者は自分の保育を客観的に見直すことができ、子ども理解が深まったり、保育が楽しいと感じることが増える

  • 保護者は園での子どもの活動を見ることで、保育士方針への理解や子どもの成長を感じられるようになる

  • 子どもたちは自分の活動を振り返ることがで、新たな気づきを得たり、活動を深めたりすることにもつながる

こんな利点があると思います。

2.勤務園のルールや雰囲気

ドキュメンテーションを始めるにあたり、公務員保育士の僕は、勤務園だけでなく、市内の公立園でのルールでの取り決めが明文化されたものや暗黙のものをふくめいくつかあり、これらが障壁になりそうと感じていました。
これまで写真を扱うときにはこんなことをよく言われてきました。

  • 市内や園内でできるだけ画一的な保育内容が求められている(特定の園、特定のクラス独自の取り組みはあまり好まれない)

  • 写真の取り扱いはSNSへの投稿や保護者からの苦情を恐れていて、かなりナーバス(写真に子どもの顔が映るのは好ましくない、写真に何回映っているか回数の偏りがないように数えるなど)

なんだか、保育ドキュメンテーションを始めるにはハードルが高い感じがしますね。
相談した同僚はみんな口を揃えて「保育ドキュメンテーションはやってみたいけど、色々なしがらみが・・・」ということを言っていました。

3.続きは次回の記事で。

長くなってきたので、今回の記事はここまでにしたいと思います。
保育ドキュメンテーションの魅力を感じているけど、園内の理解を得たりする面でハードルが高いと感じている方は多いのではないでしょうか?
そんな方の参考になれば、と思って次回以降に続きの記事を書いていきます。

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