2019/6/17 「わらっている」と言って写真を撮っていた。

姿を撮影されるために出かける。写真を撮られるのってあんまり機会がないし、モデルみたいなことでもないし、それでだとして写真であるからして自分は時期や状態で相貌が割と違うと思うからどこまで持ってくべきなのか、だけれどよく見られたいという気持ちはあって、あってというかなくはない、でもそれが表出する分には気持ちが外面に現れるんだから良さそう、など迷うけれど、盛るのも多分違うし、結構迷って最近一番清潔かつ落ち着くふだんぎをきて出かける。

駅で会った瞬間に友達の新しい髪型がふわふわで思わず触った。思わず触ってしまったことをあとあと「ん?」と思ってすみません、だけどふわふわでとってもいいねという。駅で入れ違いになった美女が気持ちがダレる時菅田将暉の気持ちで生きているという話を伝え聞いて、めちゃめちゃ面白い、それでだけど自分の場合は菅田将暉じゃないけどわかる、わかる、と言い合ったのが歩きながらした久しぶりの会話。4月ぶり。
私はエビフライ、友達はとんかつを食べながら近況報告とか一昨日のトークのことで思った話とかをする。友達は制作に勢いづいている時期らしい。しいたけ占いでもいけいけ、という感じらしいと言っていて、おんなじ星座だから私もそうか、がんばるぞ、と話す。見せてもらったインスタレーション用の映像でキーとして池田の語りが強くあって、なかなかおもしろくて嬉しかった、この人、だから、ある意味ではわたしなんかより全然賢いし、あとよく社会化されてないでこの部分残ってるなみたいな喋りがほんとうに価値だな。池田。喧嘩とかムッとしたりあと傍目から見て損してるなと思う時、「もうちょっと人に伝えるに当たってこうすべき」とか口出す気持ちがあったり実際口出したり、強く言いくるめたりすることができてしまうけど、よさがわかんないだけの奴に文句言われることでこれが消えないでほしいかも、と、思う。

横を向いてくれと言われて窓側を向いた私のTシャツの裾がめくれていて「あとで、めくれていたな、ってなるとさみしいから」といって、そそ、と直してくれたその「さみしい」っていうのが面白くって笑っていたら「わらっている」と言って写真を撮っていた。

彼女は自分がよく髪型が激しく変わることによって印象が変わったとしてそれについて驚かれたり全然違う扱いをされたりすることについて
「おんなじなのにね」
と面白げ&不服そうに言っていて、
そこに彼女が人の外見の写真を撮っていることにおける矛盾ではなくて逆に通っている理屈がある予感がして、別にそれについてそれ以上は今考え切っていないんだけど思った。最近ルッキズムについての自分の認識が揺れるような気がしていて、でもその認識の揺れはすごく微妙にちょっとだけずつ変わる、微調整みたいなことな気がするんだけど、これも考え切っていない。人の家でめちゃめちゃくつろいでから帰る。

電車のホームであべちゃんから「あなたの番です衝撃だったね」とだけメールが来て、結局昨日夜「あなたの番です」を見て目が冴えちゃったと思いだす。6/2のコレクティブ日記で池田が私が「あなたの番です」を楽しみにしていることを書いたからあべちゃんに伝わったんだな、と思う。この日の日記を自分は書いていないけれど、なんとなく、同じ日を隣で過ごした人が書いたら全然見てるとこ違うのに満足した部分があるのと、その日、日記を公開しているということについての考えきれていなさを指摘されたような気持ちになった瞬間があったきもして、というかどんなくっきりとした理由もないんだけど書かなかったら書かないままになったな。書いてもいいんだけど。日記を公開しているのは起こったことの全てを書いていないってことに絶対なるんだけどそれがなんかいいっていうかでもやっぱ日にちが刻まれることによってそれが形になるのが、いいんじゃないか、というか続けてみないとまだわからない自分のためみたいなところだな、自分のためなら公開しないほうがいいんじゃないかと思うんだけど、でも書かないより書く方、公開しないよりする方、を今は選ぶとしてきぶんは悪くない。友達のことを固有名詞で出すか出さないか、アウティングという概念があってだな、と思って悩ましいところでなんでここであべちゃんのメールはあべちゃんで、写真家のともだちのことはなんとなく名前を出していないのかよくわかんないけど、何かしらの判断が自分の中であるみたいだった。
また日記を書いてみている。
池田の日記は素朴な状況認識がよくて思わず笑ってしまうので何回も読み返している、ただ私がテレビばかり見ているように描かれていて大変不満がある。でもあなたの番ですときのう何食べた?ははずせない。


夜、月、空に散り散りになった雲が散らばっていて、それらに月の光があたってしっかりとしたかたち、本当に綺麗だったから写真に撮ったけれど撮りきれなかった。

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