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おいらを甘く見たらいけないよ〜

 高熱の範囲で上がり下がりを続けた昨日。おさまっていた鼻水と咳も復活して、「おいらを甘くみたらいけないよ〜」と風邪に言われているようだった。

夜中。
覚悟して隣の布団に入った。

2時間半おきくらいに娘の咳で起きて(私が)背中を触りながら、なんだか懐かしいなと思った。
10年前の今頃、娘に授乳している夜ととてもよく似ていた。
おっぱいあげるのも飲むのもまだ新米同士だった私たち。

うたた寝しながら、咳をしたり鼻をかんだり大忙しでうまく眠れずにいる娘に話しかけた。

 あのね、赤ちゃんの時もこんな感じだったよ。
2時間たつと あ〜いあ〜いあ〜いって泣くの。
おっぱいが欲しいよーって。

「それでどうするの?」

はいは〜い おっぱいね〜って言って起きて、抱っこしておっぱいあげるの。
それでお腹いっぱいになって おっぱいしながら寝たらまたお布団に戻して、ままも寝るの。

「それでそれで」

また2時間くらいすると あ〜いあ〜いあ〜いって泣くの。
おっぱいが欲しいよーって。

「えぇ〜 またぁ それで」

同じことを繰り返すの。2時間おきに。

「まま いつ寝るの?」

おっぱいして2時間寝て またおっぱいして2時間寝て。
だからいつも寝不足で朝はふ〜らふら。
だから、明日の朝は、ふ〜らふらだね。二人とも。うふふ

 朝4時半頃に咳をしている娘の背中に輸氣をして寝て、起きた朝8時。
体温が高めの平熱になっていた。 
 ホッとして二人でうれしくなって、ブギウギを見て、録画していた「光る君へ」を見た。
 そしたら、また咳と鼻水も出てきて体温を測ったら昨日に逆戻り。
またもや「おいらを甘く見たらいけないよ〜って言っただろ」と風邪に言われてるみたいだった。

 今日、予定では、桜木町で行われる元沖縄大学学長の加藤彰彦先生(ペンネーム野本三吉さん)の講演会に行く予定をしていた。
20代の頃に知り合う機会があって、今もなお影響を与え続けてくれている方。
初めて会ったのは横浜市大の加藤先生のゼミ(ゼミ生以外もたくさんくるゼミ)に参加した時だと思う。
賑栄い塾、子ども、福祉、大倭紫陽花邑、寿町、沖縄、共同体、泡沫コミューン、生活記録・・・。
いろいろな私の関心を深めてくれた方で、野本さんに会うたびに、いつの間に迷子になりそうな私が原点に帰る感じがする。

 対面での参加は叶わなかったけれど、ZOOMで明石から参加した。
久しぶりの野本さんのお話は、やっぱり心ふるえた。
たくさん印象に残る話や言葉があった。
メモを読み返しながら、何度も言葉を扉にその向こうへの道を想っている。

講演会の最後に、質疑応答で、本名とペンネームについてどんな思いがあるのかというような質問に野本さんが答えていたのがとても印象的だった。

本名では書きにくいことがあった。
でも、ペンネームなら自由に書くことができた。
今は、どちらも僕だっていうことが知られてきているのであまり関係なくなってきているけれど、それでも、 自由で本気の時は「野本三吉」です。

自由で本気の時。 という言葉。グッときた。


今回の娘の風邪のひき始めの頃「学校に鼻セレブ持ってきてる子がいて、めっちゃいいねんて」と言うので一箱高級ティッシュを買った。
それが、三日目の今日ほとんど底を尽きたので、追加の鼻セレブを買いに行った。
もう暗くなってきていたけれど、15分で帰ってくるからお留守番してね、と家を出た5分後に娘からメール。
「ままー どこ? 救急車が通ったんだけど、ままは大丈夫?」ありがと。なんだか心配性のお父さんみたい。娘が。
月が綺麗な夜。

 少し咳と鼻水がひどくなってきた夜、今日もまた輸氣をして。
今寝息を立てて寝始めた。
今夜の私たちはどんな夜になるだろう。
今日はゆっくり眠れるかな。

 風邪の経過を二人で旅する時間。どうやら3連休ではおさまらない。
これが自然。






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