名古屋、3泊4日、男一人、49,812円 【3日目】
↑ 2日目
東山動植物園
早3日目。朝。
太陽は昨日の失態を取り戻すかのようにじらじらと照っていた。
歩き詰めで足の疲労も取れぬままだったが、宿を出て目的地へ。
上前津駅から東山公園駅へ。乗り換え一回。
駅の建物もアニマライズ(半分誤用)されている。
開園は9時だが少し早かったのでコンビニでおにぎりを買い、食べた。
戻るとチケット売り場と入場口がそれぞれ結構な列になっていた。日曜日だったこともあり、昨日の科学館同様に家族連れが大勢いた。
チケットは前日宿に入る前にコンビニで買っていたので、長時間並ぶことなく入場できた。
東山動植物園に行く際は、コンビニ等で先にチケットを買うことをお勧めする。
中へ。
開園直後で、出てきていない動物もいた。
暑いところに生息する動物系(ネコ科多め)。
水族。他の動物たちよりも涼しそうだ。
鳥系少々。
地上の動物たち。
カンガルーはダレている。
室内コアラ。
人気のコーナーで、特に人が多かった。
木の上で微動だにしないイメージがあったが、運よく歩いているところを見ることができた。
東山スカイタワーも園内から見える。
後で行く。
サル山。
皆日陰に移動している。
この暑さ、わざわざ太陽に近いところに居る意味など無いのだ。
鳥類ゾーン。
暗闇の中に住む動物たち。
小型のネズミ系の動物がいたが、建物自体が暗かったため、写真に収めることができなかった。
爬虫類や両生類等。
動物によっては擬態していたり隠れていたりして見つけるのも一苦労だった。
それも動物園の醍醐味だろう。
某 動物がたくさんいる森 のゲームで見たカメ。
眠るレッサーパンダ。ここも結構な人数がいた。
何年か前に一世を風靡していた記憶だが、未だ人気の動物らしい。正直めちゃくちゃにかわいかった。
園内圧倒的一番人気、東山動植物園ニシゴリラ舎。
ここにはイケメンと唄われるニシローランドゴリラ『シャバーニ』がいる。
ガラスの向こう側には数匹のゴリラがいる。
「どいつがシャバーニだ……?」
……というのは愚問だった。他と見比べずとも分かってしまうし、見比べればその強さが浮き彫りになる。
衆目を集める容姿、一線を画す大きな体躯、圧倒的カリスマ性。
後ろ姿でさえ貫禄がある。
普通に人間。
その一挙手一投足は、我々ヒトと同じ知能指数を持っていると錯覚するほどだった。
……といったところで、動物はほとんど見終わった。
「動物は」である。ここからは植物園の方に入った。
山に遊歩道があり、散策をしながら植物を観賞できる。
坂道や、それなりに急な階段などもあり、若干山登りの様相を呈している。
動物園の方では同じところをグルグル回ったり、時々日陰で休んだりなどもしていたため、時刻は正午をとうに回っている。
半袖の先から伸びた両腕が、焼け残った炭のような、えげつない色の日焼けをしていた。
遊歩道の要所にある著名な俳句の立札。
合掌造りの家。白川郷から移築されたもの。
中に入って休憩することもできる。
お祖母ちゃんの古い家にいるみたいで、居心地の良い家屋だった。
也有園「宗節庵」。俳人を偲んで建てられたものらしい。
中には入らず(入れず?)。
遊歩道を下り、温室のある方へ。
床から天井までびっしりと植物が張り巡らされており、見ごたえも抜群だ。自然ではあまり見られないような植物を間近で見られる。
大方見終わって、時刻は16時。時間を贅沢に使って園内をくまなく回った。
一人だからハイペースで歩けてはいたが、効率よく回らないと骨が折れる。シャッターチャンスを粘ったり、見逃した動物がいるのが後になって分かって園内にある大きな池を2周したりもした。
炎天下の中だったため、途中の水分補給や休憩も不可欠だった。2リットルのペットボトルをカバンに入れて持ち歩くのはオタクの嗜みである。
見逃した場所があることを知ったのは、自分の部屋でパンフレットを読み返している時だった。
東山スカイタワー
東山動植物園の隣にそびえ立つタワー。
正直 "ついで感" を否めないが、昼間の景色をゆっくり見られたので良かった(MIRAI TOWERの時は夜だったため)。
下を覗けばもちろん動植物園だ。
世間ではバカと煙は何とやらと言うらしいが、煙の私としてはバカと一緒くたにされて迷惑極まりないところである。
ナインアワーズ 名古屋駅
3日目は動植物園のみの予定だったため、なか卯で腹ごしらえした後、名古屋駅へそそくさと戻り予約していたカプセルホテルへ。
『ナインアワーズ 名古屋駅』。名古屋駅から5分ほど歩いた場所にある。
チェックインは14時~、チェックアウトは次の日の10時迄で、余裕をもって休むことができる。
カプセルホテルの利用は人生で初めてだったので、観光とは別のベクトルでワクワクしていた。
エレベーターの使用やロッカーの開閉に、QRコードの書かれたカードキーを用いたり、男女で階が完全に分かれていたりなど、セキュリティ面においても信頼性がある。ハイテクで面白かった。
カプセルホテルとは皆こういうものなのか?
ロッカーはそこそこ。
リュックとお土産の品程度なら余裕で収まったが、大きめのスーツケースは入らないかもしれない。入りきらない場合はフロントで預かってくれる。
無料貸し出しで、
・歯ブラシ、歯磨き粉
・タオル
・バスタオル
・館内着(上下)
・館内用スリッパ
以上が支給される。とてもありがたい。
100円ショップで買った小さなバスタオルとはおさらばだ。
無論、シャワーも使える。
シャンプーコンディショナーボディソープも備え付き、洗面所にはドライヤーもある。ティッシュもペーパータオルも。
無駄の無い洗練された宿泊スペースだ。
ちょっと縮こまった大の字くらいならできるくらいの広さで、コンセントや充電の穴もついている。
備え付けのコードは無いので注意。
咳払いも憚られるほどの静かさで、快適に眠ることができた。
中に入って出入口のカーテン(ロールスクリーン)を閉めれば、ほぼ完全に一人の空間である。
あまりに楽しくて、枕を両手で握りしめて一人、ニシシと声を殺して笑う。
1階にはカフェ、最上階にはラウンジがある。ここはチラ見だけした。
また重要な点だが、トイレも清潔だった。
この日の一泊の価格は2700円ほど。
早めに予約していれば、もう500円くらい安い値段で泊まれただろう。
同じ金額を出す前提で考えれば、快活CLUBよりも快適だった。
(漫画、飲み物やソフトクリームの無料サービスが無いことを除けば)
札幌にもつくってくれ。
鳥開総本家 ルーセントタワー店
ラストなごや飯。
ホテルから歩いて5分、ルーセントタワーへ。
名古屋に来てから二つのタワーに昇っているが、ルーセントタワーは前二つとは違い、前衛的な形をしたオフィスビルである。
『鳥開総本家 ルーセントタワー店』に入る。
オフィスビルの下にある店だからか、フードコートみたいな場所だった。
名古屋めしの店がいくつか集まって、『名古屋めし食堂 丸八』という名称で営業しているようだ。
『名古屋コーチン親子丼』と『名古屋コーチン手羽先 2本』を注文。(1,470円)
初めは親子丼のみのつもりだったが、手羽先とのセットで注文した。
鶏肉は、柔らかいのに身が締まっていて良い食感。お米と卵と絡んでとても美味しかった。普通の親子丼を頼んだので上に載った黄身は名古屋コーチンのものではないが、これもとろみの塩梅が良い濃厚な風味だった。
手羽先は味付けがとにかく良い。やや濃い目の醤油味、香辛料の香り、旨味のある肉汁がじわじわと効いて、汗をかいて塩分を欲した身体に染み渡る。
大満足。3種食べた名古屋めしの中で一番美味しかった。
3日目 終了
この後は、前述したシャワーを浴びて寝た。
赤外線を溜め込んだ腕を水で冷やし、そしてカプセルの中で埋葬されたようにぐっすりと眠った。
ちなみに、ホテルに着いてから親子丼を食べるまでの間で、名古屋土産を買った(7,000円程度)。
歩き詰めだったが、ゆったりとした3日目だった。
4日目に続く。
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