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本当のあなたを見せろ

2022年8月6日

昨年9月から受講してきたゲシュタルト療法ベーシックコース。最終日の昨日は、「グロリアと3人のセラピスト」より、ゲシュタルト療法の生みの親のひとりであるフレデリック・パールズのゲシュタルトワークの記録を見た。

パールズのワークは、とにかくすごかった。何がすごいって、クライアントの偽りの笑顔、ごまかしのセリフを見逃さず、「あなたは嘘をついている」「本当のあなたを見せろ」と言わんばかりに容赦なく詰め寄り、クライアントを挑発し、かきみだし、きれいに上塗りされた仮面をはぎ取ろうとするのだ。

おー、怖い!

私はパールズのワークを受けたいかと聞かれれば、丁重にお断り申し上げたい。

講師のももちゃんこと百武正嗣さんが解説するには、相手を怒らせたり、対立をあおる手法だけが注目されて、パールズは誤解されることが多いようだ。

でも、彼のゲシュタルトワークの本質は、相手の仮面を脱がせて、「自分そのもの」である者同士、ガチに出会おうとするところにある。私はその真摯さにとても惹かれる。

私は長い間ずーっと、周りの目ばかり気にして、自分をごまかして生きてきた。今からちょうど1年前のベーシックコース初日、ももちゃんのワークでそれを指摘された。

「これが今のあなただよ」

仲間が見守る中で見せられた自分自身の姿は、とても卑屈で、自分の人生をまったく生きていなかった。そんな自分に薄々は気づいていた。でも、見たくなかった。

見たくなかった自分を見せられて、私はすごくみじめな気分だった。あの場から消えていなくなりたかった。とにかく心がヒリヒリ痛んだ。

振り返れば、あのワークから、私は自分を取り戻す旅を始めたのだ。いくつものワークを重ね、あのあとも見たくなかった自分を見ることになったけれど、逃げないでおこうと肚をくくった。

そして1年が経ち、私はようやく「本当の自分を生きる」スタートラインに立った気がしている。私はこれからもゲシュタルトの学びを続けていくつもり。たぶん、一生。

ゲシュタルトの学びって、人間を学ぶこと。だから面白い。一生続けても、きっと飽きない。

ベーシックコースでご縁をいただいた、ももちゃんや田中千恵子さんをはじめ講師の方々、そして、1年間の学びを共にし、いつも見守ってくれた仲間に感謝します。本当にありがとうございました。

そして、これからもよろしくお願いします。

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