声をときはなつ

2022年12月13日

声に出して表現してないことがたくさんある。

たとえば、自分の本当の気持ち。
たとえば、自分が欲していること。
本当はこうしたい。
こうしてほしい。

言いたいんだけど、言えない。
言ったら、嫌な顔をされるかもしれない。
言っても、スルーされるかもしれない。

自分にとって大事な想いであればあるほど、
相手の反応を思うと言えなくなる。

声にならなかった想いは、
胸の中にしまわれて、大事に大事に育まれる

……なんてことにはならなくて、
行き場を失ったこれらの想いは
お腹のなかに溜まり続ける。

時間とともに忘れ去られ、なかったことにされても、
いつまでもずっとそこで渦巻きながら
声に乗って表現されることを待っている。

声にまつわる私の話をします。

投稿でも何度か書いているように、
去年のクリスマスコンサートで初めてAKchoirに出合った。
そのとき、私の心を捉えて離さなかった唄がある。
古神道の祝詞をもとに作られた「トホカミエミタメ」。

この唄を聴いたとき、お腹の下のほうがざわざわするという
不思議な感覚があった。

短い唄なのですぐに覚えてしまった。
ゲシュタルト療法のワークのとき急にうたいたくなって、
この唄をうたったんだ。

いざうたおうとすると、涙でむせて、
うまくうたえなかった。

もう1回、うたった。

コンサートで聴いた大木のような声をイメージしながらうたったら、
自分のお腹から胸をとおって頭のてっぺん、
さらにその上まで、
ぶわーっと遮るものなくエネルギーが放出された気がして、
すごくスッキリしたんだ。
肩の力も抜けて、解放された気がした。

私のお腹の底で滞留していたいろんな想いが、
声とともに表現されるのを待っていたのかもしれない。

自分の気持ちを言葉にして出すのは怖い。
「そして」、
私は自分の気持ちを表現したいと思っているし、
できるだけそうするようにしている。

私はおしゃべりが得意ではないので、
こうやって投稿で気持ちを表現している。

自分の気持ちを表現するようになって知ったのは、
それをちゃんと受け取ってくれる人がいるということ。
嫌な顔をされるどころか、
「話してくれてありがとう」と言ってもらえたり、
「私はこう思っていたよ」と気持ちを話してもらえたりする。

この世界は私が想像するよりずっとやさしかった――。

世界のやさしさを感じると、
自分に対してももっとやさしくしていいかも、と思える。

自分で自分の想いを否定してなかったことにせずに、
自分の想いをちゃんと受け止めて、声に出して表現する。

これが自分を大事にするということだ。

自分を大事にするのと同じように、
目の前の人のことも大事にする。
まずは自分のまわりから、
お互いを大事にし合えるつながりを広げていきたいです。

「ときはなたれたこえは
平和と自由のかね
よろこび めぐみのあめ
あなたへ Amazing grace」

(AKクリスマスコンサート
Amazing graceの歌詞より)

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AKchoirクリスマスコンサート2022
いよいよ明日が本番です。
クリスマスナンバーから民族音楽、AKオリジナル曲まで
15曲をうたいます。

大切な人たちへの想い、
今という時間への慈しみ、
仲間とともに歌える幸せ、
自然と大地への感謝、
平和への願い、
生きる喜び。

たくさんの想いを声に乗せて届けます。
私の大好きな「トホカミエミタメ」ももちろんうたいます♡

ご来場を予定してくださっているみなさま、
本当にありがとうございます。
素敵な時間を過ごしていただけるよう、
こころを込めてうたいます。

明日、お会いできるのを楽しみにしています。


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