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最後に残る人は。


2008年にメジャーデビューした頃、私は右も左も分からない、大学卒業したての21歳でした。

そんな私たちにはデビュー当時「マネージャー」というものがいなかったので、
レコード会社のアーティスト担当、という部署の人が私たちのマネージャー代わりになってくれました。

まぁまぁ今思い出しても心臓が縮むほど怖い人で(笑)

でも、私に社会人のいろはを叩き込んでくれたのは、間違いなくこの人だったと思っています。

絶対周りの人たちのように私たちをちやほや扱わなかったけれど、だれよりも私たちのことを考えてくれて、守ってくれた人。

時間が経てば経つほどに、本当に、ありがたかったなぁと思います。
口も悪かったし、本当に怖かったけど(笑)

その人が、当時のユニットの契約がもうすぐ終了する時に言ったことの中で今でも覚えていることがあります。

「俺らは所詮、レコード会社の人間。契約が終わったら離れてしまうけど、お客さんらは違う。
最後に残るのはお客さんらや。お前らが大切にせんとあかんのはお客さんやからな。」

というような内容のことを言われました。
それは今でも私の心にずっと、ずっと残っています。

あれから20年。
あの時ちやほやしてきた大人はきれいさっぱり(笑)私の周りからいなくなりました。

けれど、ミュージシャン仲間や一部の人たちは、今も変わらず応援して、支えてくれています。

そして、あの頃から変わらず私を支え続けてくれているのは、お客さんです。

音楽を聴いてくださっているみなさんです。

たくさんの人が自分の周りを去っていった経験は、私にとって恐怖でした。

けれど、そんな中変わらず応援し続けてくれているみなさんがいるということが、私をどれだけ支えてくれてきたか、励みになってきたか。

それはもう言葉では表しきれません。

本当に、本当に、みなさんとはこれからも大切に関係を育んでいきたいと思っています。

改めて、ありがとう、と言いたくなりました。
これからもよろしくお願いします。

そんな感謝を込めてセカンドアルバムを作っています。
この夏のライブも回ろうと思っています。

<ライブ情報>

山口春奈

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