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蝶子さん(栗林蝶子)の私的感想

私が感じた事や思い、受け取り方の内容になっています。
読んでくださる方の解釈と異なる部分もあるかもしれません。

前回は「ちず(荒井ちず)」について書きましたので、よろしければ読んでみてください


黒澤武蔵の元妻

蝶子さんは黒澤武蔵の元妻でした。
2018年連続ドラマで、春田に恋をした武蔵が蝶子に離婚を切り出し、30年間の結婚生活に終わりが来ます。ドラマの1話冒頭で、30年目の結婚記念日に武蔵から花束も送られていて大変喜んでいましたが、武蔵は春田に対し、恋心をOPENにしてからは、蝶子へいつ打ち明けるべきかで悩んでいるような様子も見えました。離婚を切り出された時の蝶子の動揺する様子を見ると、蝶子は変わらず武蔵を愛していた事がわかります。子供がいない2人夫婦で、仲良くデートをしている姿も、営業所の舞香さんに見られたりもしていました。


夫の不倫が発覚

武蔵は相手が男性という事もあり、言い出せずにいましたが、蝶子は「夫には女がいる事は直観で間違いない。夫が理由を明かさないのはおかしいし悔しい。相手の女を絶対につきとめてやる!」と、試行錯誤します。武蔵が寝ている間に寝言で「はるたん」と言った事で、やはり他に好きな人が出来たという事を確信します。蝶子は「はるたん」を「はるか」と訊き間違えていて、「はるか」を特定するために協力を頼んだのが、武蔵が部長を勤める天空不動産第二営業所の「春田創一」でした。1人暮らしの物件探しをお願いしたいという名目で春田と接触します。元々春田は部長が結婚していた事も知らなかったし、自分が物件探しのお手伝いをしている「黒澤蝶子」という女性が武蔵の妻だという事も知りませんでしたが、武川さんと舞香さんから「黒澤蝶子さんは部長の妻」だという事を聞かされ、初めて”はるか”は”はるた”である自分の事だと気づきます。蝶子は会社に「はるか」という名前の人物がいないか、武蔵の手帳にデート♡と書いてあった日に、「はるか」をつきとめたいから、一緒に尾行してほしいと頼んだりします。結局「はるか」というのは春田を聞き間違えているだけなので、なかなか尻尾がつかめません。ある日、武蔵がシャワーを浴びている間に蝶子は「はるたん日記」というノートを見てしまい、不倫が確定します。夜に春田を呼び出し、夫には好きな人がいるのは確定したという報告をします。「はるたん日記」を見られたとわかった武蔵は蝶子を探しに夜の街を走ります。あるファミリーレストランで蝶子の姿を見つけ、店内に入ると、一緒にいるのは春田でした。
そして、ここでカミングアウトと、好きな相手はここにいる春田創一くんだと打ち明ける事になりました。
この、相手がここにいる「春田創一」だと打ち明ける流れの、春田の表情が私は凄く好きで、何度も何度も繰り返しみていた事がありました。田中圭さん、表情つくるの本当に上手ですよね。普段から武蔵に見られていると気づいた時の驚く演技など、本当にすごいです。そして大塚寧々さんの、不倫相手が誰なのか分かったと同時に、それが男性だった、しかも自分が協力を頼んだ相手だとわかった時の混乱と裏切られたショックの様子。メニューを開いて開いて閉じる演技がすごく可愛かったですし、自分の頬を叩いて「夢…?痛いし」の演技もよかったです。この後、店から出て店外からスマホで写真を撮るのもおもしろかったですね。


破壊神

蝶子は相手が春田創一だとわかり、春田を訴えると告げますが、その時に春田に言った言葉が「破壊神」。30年間の夫婦生活をいとも簡単に壊した「破壊神」。この言葉は秀逸だと思いました。ここからしばらくの間、蝶子は怒りの形相のシーンが多いです。リターンズで出て来る「キャベツを切る」はこの時の話で、不倫だとわかった後もまだすぐに離婚届けにハンコを押さないまま生活しますが、キャベツを毎日刻み続ける事で怒りや絶望感をぶつけていたようです。その後武蔵は春田に振られて毎日毎日家で泣く日々を過ごしますが、それを見て蝶子は段々と戦意喪失していきます。


武蔵を応援

結局離婚届けにハンコも押し、離婚することになりますが、春田が牧と付き合っていると営業所で告白した事で、武蔵は「男だからフラれたわけじゃなかったのか」と気づきます。それを知った蝶子は武蔵を応援します。
「私と振ったんだから、何が何でもはるたんをモノにしなさいよ!」
蝶子が思いつく武蔵の魅力
行動力・包容力・経済力・家庭的・大人の色気・情熱
をしっかりアピールしなさいとアドバイス。結局春田には響かず空回りになります。


マロ(栗林歌麻呂)と再婚

武蔵と蝶子が離婚した頃、マロが蝶子へアプローチしていました。マロは蝶子より27歳年下で、この頃は蝶子が50歳、マロが23歳です。マロは発言こそ子供っぽさが残りますが、この頃からすでに包容力があったように感じます。マロが泣いている蝶子を抱きしめるシーンは、不慣れながらも蝶子を大事にしたいと思っている雰囲気を感じました。蝶子には散々子供扱いされますが、結局お付き合いもして最終的には結婚もしました。ただ、結婚については蝶子も悩んだり拒否していたようで、劇場版では「私、もう結婚はしないから。いくつ離れてると思ってんの?今はよくても熱が冷めたらどうすんのよ。もう、あんな辛い想いしたくないのよ」と言います。でも、マロは本気の本気でした。武蔵に蝶子と結婚したい事を話し、そこで蝶子からもOKが出て無事結婚することができました。
リターンズでは2世帯住宅を建てて、マロの母親とマロ蝶子夫婦で住んでいます。マロ母と蝶子は10歳年齢差があり、マロ母の方が10歳”若い”そうです。そのため、お互いがどう接して良いからわからず家庭内はぎくしゃくしていて、2人ともマロを介してではないと話をしないような状態でした。ところがある日、蝶子もマロの母親も趣味が同じ(推しのグループが同じ)だった事が判明し、親友のように仲良くなり、今では3人で楽しく暮らしています。


私が蝶子さんの好きな所

蝶子さんはとにかく明るく、前向きです。2018年のドラマでは武蔵の浮気の件があり、厳しい表情のシーンが多かったですが、後半になるにつれて段々と表情も柔らかくなり、マロと関わるようになってからは笑顔が増えました。劇場版でも2人は仲良しですが、結婚の話になった時だけは厳しい表情でした。「熱が冷めたらどうすんのよ」のセリフは響きました。27歳も年下で、まだ劇場版の頃でもマロは24歳くらい。マロもたくさんの恋愛経験はあったでしょうが、結婚となるとまた話は別です。マロと蝶子さんがちゃんとお付き合いできたのは、マロが真剣だったこともあるでしょうが、蝶子さんに子供がいたら、マロくらいの年齢の子だったとしてもおかしくない中、ちゃんとマロと向き合っていたからだと思います。子供扱いするような場面もたくさんありますが、それでもマロは怒ったりせず素直に甘えて、「大好き」と口にしますし、態度にもしっかり出しますし、まじめだし、しっかりした所もある。そういう所に蝶子さんは気持ちを動かされたんだろうなと思います。マロと再婚してからは、尚更明るい表情の蝶子さんがたくさん見れて嬉しかったし、幸せなんだろうな~というのが伝わってきました。
そんな蝶子さんですが、周りも良くみていて、人の表情で悩みがあるのか、不安な事があるのかという事にとても気付きやすい人です。和泉さんだったり菊之助だったり武蔵だったり。悩みや不安な表情をしている人を見ると「何かあった?」と訊き、相手にすんなりと話が出来る空気を作り、話をしっかり聞いて、的確な言葉でアドバイスしたり受け止めたり導いてあげたりするのがとても上手です。そして相手を否定しない。蝶子さんに背中を押されたり励まされた人はたくさんいるような気がします。昔、武蔵が振られても振られても蝶子さんにアタックし続けて結婚にこぎつけたのも納得できるくらい、素敵な女性です。見た目も可愛らしい美しさのある人ですしね。
リターンズ最終話の「春田を幸せにする会」で、武川さんが猫の「信玄」を家族だと紹介したときにも「信玄くんが家族って素敵だね~~~!」と言っていました。こういうところ、本当に蝶子さんの好きな所です。


最後までお読みいただきありがとうございました。

おっさんずラブの男性キャストの中でも蝶子さんは結構人気のようで、私が知っているだけでも田中圭さん、吉田鋼太郎さん、林遣都くんは蝶子さんが好きだと言っていたのを見た事があります。蝶子さんを大塚寧々さんが演じているのも凄く良かったのだと思います。おっさんずラブはキャスティングが本当に素晴らしいドラマだと思います。違和感が全くないんですよね。この役は今この役者さんしか無理と思う人ばかりです。だからおっさんずラブの登場人物を全員好きでいられるのかもしれません。

今回も思いつくまま書いているので、読みづらい部分がたくさんあったかともいますが、また次回もお暇な時に読んでいただけたらと思います。


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