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短気は損気だけど男気でなんとか

短気である。私じゃなくて相方が。数回会った人は「え?」何度となく会ってる人は「あぁー…」ってぐらいにわかりにくいけれど。

一部の男の人あるあるだとも思うのだけど、特に車を運転してる時で顕著なのが「前に無理やり入ってきた!」パターン。無理やりっちゅーか余裕がないっちゅーか、都内だとそうしないと入れないよね、な距離感。

助手席で見てる私のちっさいハートもバクバクするくらい苦手なんだけど、それ以上にその度に文句を言ってるのを聞いてるのが嫌なので、いつからか完全スルーする技を身につけた。

「なんだよ、ったく!○※▼□#〜怒」
「・・・・・・。(どっか遠く見てる)」
「ふっざけんなよ、○※▼□#〜怒!」
「・・・・・・。(なんなら目もつぶってる)」
ってな具合に。


つい先日のお出かけの際も片側一車線の見通しのいい道で、前に挙動がおかしい車がいて。

無理やり合流とかではなかったのだけど、左右にフラフラしたり変なとこでブレーキ踏んだり。世間を騒がせている「煽り」ではなく普通に「もっとしゃんと走らんかい!」な感じの、それもお高そうなスポーツカー。

と同時に隣のイライラが伝わり始める。

「なんだよ、あぶねーな○※▼□#〜怒」

あー。もちろん隣りで聞いてて気分は良くない。そして私は基本的に争うのは嫌いだ。「まぁいいじゃんほっときなよ気にすんな」スタンスなので、上で書いたようにいつもは大概スルーするところだけど、せっかく出かけてる最中なのに気分悪くなるのはお互い嫌なもんだ。どうするか。そんな時は同調作戦である。

「そんな(事)、言うんじゃないーきっと彼は憧れてた彼女をやっと口説いて初めてのデート!なんだよ。景色どころじゃないぐらいに緊張して走ってるんだよ?心臓バクバクなんだよ」

運転してるのが男の人なのか助手席に女性がいるのかも見えてないけど。

我ながらアホな妄想話を振ってみる。が、これにノってきたらなんとか切り抜けられそうだ。

『まじか。彼女にいいとこ見せようとしてんのか』

ノってきた。

「そうだよ。なんなら初めてのお泊まりデートかもしれんよ?今もう彼の頭の中は運転よりも今日の夜のことでテンパってるんだよきっと」

『!!!そりゃー男を見せなきゃいけない大事な日じゃねーか。男なら彼女にいいとこ見せないとなっ!』

「うん、だからせっかく素敵な景色が広がってるけどそれよりも隣の彼女、それよりも今夜の事で必死なんだよ彼は!なんなら初めての2人の夜かもry」

『…じゃあしょうがねぇ。ちょっと車間開けて見守っててやるか(フッ』


おし。なにが「フッ」かわからんが

ほぼ下ネタだけど終わりよければすべてよしだ。


かっこいいスポーツカーに乗ってる人よ。まさか後続車にこんな妄想をされてるとは思いますまい。



※金沢旅行メモ書こうと思ったけど急に思い出したので閑話休題。

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