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安野光雅美術館

島根県 津和野駅。
駅の前にはSLがどーんとあります。
そう、ここはSLの走る町。…なのですが、現在、不具合のためディーゼル車が牽引するかたちでの運行を行なっているそう。残念!
(てか、そもそもこの日は運行してなかったけどね)

安野光雅美術館は、そんな津和野駅のすぐ目の前にあります。

山陰の小京都と呼ばれる津和野の街並みに溶け込む佇まい。

ずっと来てみたかった美術館です。

私が安野さんの作品を初めて見たのは、2015年のSOMPO美術館での展覧会。
「ヨーロッパ周遊旅行」というテーマでの展示でした。
お恥ずかしながら、それまで安野光雅という画家の存在を知らなかったのですが、新宿駅に貼られていたポスターに惹かれて行ってみたら、もう素敵で素敵で!
たちまちファンになりました。
その後、旅の絵本をボックスセットで買い、折に触れ手にとって眺めては至福のひとときを味わってます。

そのときの図録

残念ながら安野さんは2020年にお亡くなりになられましたが、残された他の作品も見てみたいなーとずっと思っており、今回、念願叶って行ってまいりました。

展示は年に数回入れ替わるようですが、私が訪れたときは、日本探訪をテーマにした展示、ちくま文学の森・ちくま文庫宮沢賢治全集の装丁画、カナリア王子という本に使われている版画と、あいうえおの本の原画が展示されていました。

美術館内には、展示室に加え、安野さんの著書や世界の絵本・美術書が揃った図書室、昔の小学校の教室を再現した部屋、プラネタリウム、安野さんのアトリエを再現した部屋などもあり、見どころ満載です。
プラネタリウムでは安野さんの「天動説の絵本」と関連した内容で津和野の星空が楽しめます。
* 予約が必要なので、チケットを購入したら、プラネタリウムも見たいのですが…と伝えるのをお忘れなく!

あいうえおの本の原画のどこまでもリアルな描写もさることながら、今回特に印象深かったのが、カナリア王子の版画でした。
安野さん、版画もなさっていたのですね…
版画としか説明書きになかったのですが、エッチングなのかな?
細いラインで味わいのある素朴なタッチで刷られていて、細部まで本当に美しく…
何時間でも見ていたいすばらしさでした。

安野さんが装丁や挿絵を手がけた本のほかにもご自身の著書もたくさんあり、この美術館のショップはさながら本屋さんのよう。
図録が欲しくて職員の方に訊いてみたのですが、安野作品を全網羅している図録というのはなく(膨大過ぎで無理なんでしょうね…)、美術館オリジナルの「安野光雅の記録2」(1はすでに売り切れだそう)という本を勧められたのですが、パラパラと見たところ今回見た絵はあまり載っていなかったので買わずに帰りました。

エントランスにある写真OKスポット

その代わり、帰宅するや否や、カナリア王子もあいうえおの本も買い求めました。笑

引き続き安野ワールドを楽しむ。

東京からだとなかなか気軽に行ける距離ではないけど、間違いなく幸せな時間を過ごせる場所だと思います。
(私が行った日が平日だったせいか、空いていたのもまたよかった😛)

本当にいい絵がいっぱいあるので、津和野観光の際にはぜひお立ち寄りください!

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