長谷部雅一 / はせべまさかず

アウトドアプロデューサー/ネイチャーインタープリター 1977年4月5日生まれ。 プロ…

長谷部雅一 / はせべまさかず

アウトドアプロデューサー/ネイチャーインタープリター 1977年4月5日生まれ。 プロジェクトの企画・コーディネート・運営の他、研修講師、ネイチャーインタープリター、場作りの仕掛け人も務める。

マガジン

  • ネイチャーエデュケーション

    幼児がいきいきと身近な自然の中で遊び、遊びの中から未来に必要な能力を育んでいく手法「ネイチャーエデュケーション」のノウハウの共有とプロジェクトを進めていくための基礎編

  • 本の紹介

    僕が書かせていただいた本の紹介をさせていただきます。 どんな思いでどんな内容が書かれているのか?を書いていきます。興味を持っていただいた方が手にとっていただけたら嬉しいです。

  • スナック2.0プロジェクト

    これからの日本の未来は「人間力」がポイント。 人が集い、何かが生まれ、何かがスッキリする場。それはまさしくスナックではないだろうか?旅をして、酒を飲んで、散歩して未来に必要な要素を探しながら、近未来型スナック「スナック2.0」を目指して活動をしています。

最近の記事

スピードと発見の関係性

子ども達は疾走感が大好物多くの子ども達は、自然の中を走るのが大好きです。 普段、園庭や道路を走るのが大嫌いな子供でも、山の下りになったら「ジェットコースター!」といって走り出します。登りも、突然鬼ごっこ風が吹き始めると、大声を出しながら走り出します。 このメカニズムは後日ゆっくりと考察するとして、20年近くたくさんの幼児と関わらせていただいてきた脳内集計の結果的には長距離、短距離含め「自然の中を走るのがみんな好」が僕の結論です。 自然の中を走ることの副産物として など、様

    • 幼児は”集中できない”のではなく、”集中したくない”だけ。

      ”できない”と”したくない”はまったく違うもの「幼児は集中力がまだない」という言葉をよく聞きます。様々な場所で集中出来る限界時間を聞くと、5分、10分、15分…30分といった時間が多いようです。でも僕の感覚では、ちょっと違います。もちろん4時間とか、5時間集中するのは大人でもムリ。でも、幼児は少なくとも同じ部屋での活動で90分〜120分は集中して何かをすることができると思っています。 まず大切なのは、幼児が集中していないという現象に対して、大きく2つのとらえ方があるというこ

      • 子どもにとって多数決は民主主義か?

        多数決ならみんな納得するに決まってる?幼児とグループ活動をしていると、多数の選択肢の中からひとつに選択する必要に迫られる場面が多々あります。 例えば、「冒険」をテーマにしたときに、森の中を進むと分かれ道に遭遇します。子ども達は、まっすぐ進むのか?右か?左か?登りか?下りか?みんなでどこに進むのか選択しなくてはなりません(先生や保護者が多い場合はチームを分けて進むという考え方ももちろんあります)。 選択肢が生まれると、子ども達はどの道に進むべきかの話し合いが始まります。活動時

        • 材料と素材を使い分けよう

          幼児と自然の中で遊んでいると、子供たちはよく木の枝を拾って振り回す。また、草花を摘んだり、石を拾ってはポケットに入れる。 その遊びが危ないか危なくないかは、子供達が持っている危機管理能力や先生の場をコントロールする力によって大きく左右するのでそれはおいておいて、ポイントは、自然物を使って子供達は楽しそうに遊んでいること。 ここで個人的に気になるのは ・鉄棒や登り棒は飽きるのに、木で遊ぶのは永遠に続くのか? ・折り紙は「できない」という子がいるのに、なぜ葉っぱで折り紙は皆ネガ

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        • ネイチャーエデュケーション
          31本
        • 本の紹介
          10本
        • スナック2.0プロジェクト
          8本

        記事

          衝動

          おりこうさん 大人も子どもも、一流企業のひとも、僕のようなひとり社長のひとも、フリーで活躍する人も、人間はみな”おりこうさん”でいようとする心がどこかで作動します。 この心の装置は社会生活の中で必要な場合もありますが、最近、この”おりこうさん”がクリエイティブなことを進める際にとっても邪魔になっているなって感じることが多々ありました。 衝動 子ども達を見ていると、雨が降ったらやませることができないし、風が吹けば何かが飛ばされる…人間がコントロールしてはいけない、できない

          次のステージは緊張と成長の種

          先日、お世話になっている保育園の最後の活動が終わりました。 毎回楽しみにしている彼らの卒園式参加はコロナでかないませんでしたが、特別に卒園式の歌を歌ってくれました。 彼らは4月から1年生。1年を通して活動をさせていただいた光景や、年長さんへのプチインタビューで、素敵な学びをもらいましたのでメモ。 ちょっと怖いは挑戦した方がいい昨今、「自由」の名の下に子どもがやりたくないときは無理にやらなくてもいいといった風潮があります。もちろん、トラウマになるような事は無理にやらなくても

          次のステージは緊張と成長の種

          公園での遊びで子どもの「やだ」には「静」と「動」のカラクリを知ることが重要

          子ども達と公園に遊びに行って、親や指導者の方達は子ども達に楽しい時間を過ごしてもらいたいと思い、色々な提案をします。 でも、どんな提案をしても「やだ」という反応が来てしまうことも…。これを解決するためには子どもの「静」と「動」の欲求を理解することが解決の糸口になります。 「静」と「動」子どもは、ひとくちに「遊び」といっても、いろいろは遊びがあります。昆虫採集、花で色水づくり…と種類を挙げたら膨大な数になりますが、ざっくりと仕分け作業をすると「静」と「動」に分けることができ

          公園での遊びで子どもの「やだ」には「静」と「動」のカラクリを知ることが重要

          超かんたん! 段ボール・空き缶・牛乳パックでキャンプめし (COSMIC MOOK)

          「超かんたん! 段ボール・空き缶・牛乳パックでキャンプめし」ムック本がコスミック出版から発売されました。まるっと一冊、監修という形で製作をさせていただきました。 自作+料理+野外教育スタイル=新しいキャンプの楽しみ方→ニュークラシックキャンプニュークラシックって、「新しい」と「古い」という矛盾したワードが入るこの感じ。子供会や学校の林間学校のような昔懐かしい野外教育のスタイルに加えて、ちゃんと美味しい、ちゃんと楽しい、ちゃんと見栄えがいい。そんなキャンプのスタイルを提案した

          超かんたん! 段ボール・空き缶・牛乳パックでキャンプめし (COSMIC MOOK)

          子どもが新しい世界に興味を持つきかっけは”大人のアプローチ方法”にあり

          「うちの(家の / クラスの)子ども達は、自分が好きな事には集中するけど、そうでないとまったく参加しないんです…」 これは幼稚園や保育園、こども園の先生方や保護者からよくお聞きするメッセージです。実際にそういうことは多々あるので、「どうしたらその子が興味が無いことにも率先して参加してくれるか?」という視点で見たら非常に悩ましいことです。 まずは大人側の言葉を数文字入れ替えて考えてみる大人がこどもに何かして欲しいと思う時によく使う言葉として、「〜してくれる」「〜させる」という

          子どもが新しい世界に興味を持つきかっけは”大人のアプローチ方法”にあり

          アウトドアファブリック大全

          「アウトドアファブリック大全」が、グラフィック社から発売されました! この本は、実験、実験、日々実験でチームメンバーみんなで苦労しながらもやっと完成した本です。 マニアックな世界「アウトドアファブリック」とは、アウトドアに使うのに最適な布の事です。今回は特に実際に布だけで入手可能なものをメインに選び、次のような実験を地道に行っております。 ・一度切れてからの強度 ・熱に対する強度 ・防水性 ・岩などに擦れた際のすり切れ強度 ・ミシンで縫った際の針穴の残り具合 各メーカー

          アウトドアファブリック大全

          はじめてのソロキャン完全ガイド

          僕の本!というわけではないですが、アドバイザーという形で関わらせて頂きました。小学館 BE-PAL編集部責任編集のムック本です。 そして、光栄なことに、表紙、裏表紙、12ページの撮り下ろし、料理を5品つくらせていただきました。 僕が込めたこだわりソロキャンプの本が出ると、「ソロキャンプはこうなくてはならない!」という呪いにかかってしまうことがあります。 これはこういった本が世の中に生まれるときのネガティブな部分です。ぼくはなるべくそういったイメージが染みつかないように、基本

          はじめてのソロキャン完全ガイド

          「つくる」を考えてみる

          こどもは「つくる」のが大好き。 子どもの頃を思い出しても、自分の子どもをみても、幼児教育の場における子どもたちにおいても好きな子が多いと思います。 僕がここで書いている「つくる」がなぜ平仮名表記かというと、いつも「つくる」を頭の中で思い浮かべるときは「作る」と「造る」と「創る」の3つがあり、それをひとくくりに表現したいからです。ちなみに、辞書的解釈でこの3つを記載すると次のようになります。 作る 何かしらの素材を用いてある物を組み上げたり、今までにないものを新しく生み出す際

          「つくる」を考えてみる

          近道だけがベストではない。「道草食いニスト」になろう。

          道草を食う「道草を食う」の語源は、馬が旅路で道端の草を食べていて、進行が遅れてしまうこと。それが転じて目的地へ行く途中に他のことに時間を費やしてしまうことや手間取ってしまうことなどをさす…。 といった事が様々な辞書に記載されています。 これだけを聞くと、ビジネスにおいても、人生においてもなんとなくネガティブな意味合いに聞こえてしまいますが、自然遊びの時だけは逆転します。 道草を食えない子どもたち 大型公園などに遠足に来た幼児施設の子ども達と先生は、バスを降りるやいなや、子

          近道だけがベストではない。「道草食いニスト」になろう。

          自然あそびで子どもの非認知能力が育つ

          「自然あそびで子どもの非認知能力が育つ」が発売されました。この本には、僕の15年以上の経験を詰め込みました。 非認知能力って何?経済危機、新型ウィルス、自然災害、テクノロジーの進化・・・。今、僕たちが生きている時代の先は、予測不能なことがたくさん起きて、それらを世界中の知恵や暮らしの変化などをもって対応していかないとなりません。 便利になることと、生きることが難しくなることが併走する未来に対して、時には人と人が繋がり、時には自分自身が変わり、順応して、時には愛を持って、時

          自然あそびで子どもの非認知能力が育つ

          こどもの遊びには、「静」と「動」のふたつがある。”今”子どもはどっちを求めているかを見極めよう!

          おとな:「みんなで木登りしようか?」 こども:「やだーやりたくない」 おとな:「みんなでテントウムシの観察をしようか?」 こども:「えーーーだったら○○○やりたい!」 先生や保護者がせっかくいろいろ考えて提案した遊びが一瞬で冷酷な「NO」の返答で無くなってしまう…。そんな光景はよくあると思います。大人からすると、「ちっ!せっかく考えたのに」といった少し寂しいような、悔しいような思いになると思います。 「静」と「動」を見極める実は、どれだけ楽しい内容でも子どもが振り向いてく

          こどもの遊びには、「静」と「動」のふたつがある。”今”子どもはどっちを求めているかを見極めよう!

          アフターコロナのスナックは、サイバーパンクなスタイルがフィットしそう。

          イベント形式だけど、スナックというものをやってみて、面白さがだいぶ見えてきました。そんな矢先コロナが現れて、僕たちはスナックをオンラインという形でやってみるチャンスを得ることができました。 実店舗とオンライン両方をやってみて、それぞれの面白さを感じることができたのはとても大きな収穫。ざっとあげてみると…。 <実店舗の面白さ・良さ> ・その場、同じ環境/空間に生のお客様がいるという場がある ・コミュニケーションをとるときに、目が合う ・コミュニケーションをとる相手全体や顔など

          アフターコロナのスナックは、サイバーパンクなスタイルがフィットしそう。