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【インテリアコーディネーター】名作椅子の世界vol.6 スーパーレジェーラ

椅子シリーズ第6弾です。

以前の記事で富山県美術館の「20世紀の椅子コレクション」を紹介しました。

今回は私が実際に訪れて見た名作椅子の中から、インテリアコーディネーター試験に頻出の椅子を紹介したいと思います。

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名作椅子vol.6 スーパーレジェーラ

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【試験の暗記ポイント】
作品名:スーパーレジェーラ
デザイナー:ジオ・ポンティ
年代:イタリアン・モダン(1957)
特徴:超軽量いす

イタリアン・モダンは遊びの要素や造形のおもしろさが特徴的。デザイナーの個性が現れたユニークなデザインが多い。

高いところに展示してあったので、下からのアングルになってしまっています。下の写真のように、その椅子の一番美しい姿で写真を写すのは難しいですね。
スーパーレジェーラは重さ1700gの「超軽量いす」です。実際に持ったわけじゃないのでイメージなんですが、1700gって1Lの紙パック牛乳2本分よりも軽いんですよね!そう思うと驚き!
試験にもよく出ますが、スーパー → 超 → 超軽量 → スーパーレジェーラという感じで覚えやすいと思います。

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(画像お借りしました)

正しい解説をどうぞ

日頃、家の中で頻繁に動かす家具といえば、それは間違いなく椅子でしょう。ならば、軽くて動かしやすいに越したことはありません。1957年、カッシーナから発売されたスーパーレジェーラは重さたった1700g。“Superleggera=超軽量”の名にふさわしく、子どもが片手で軽々と椅子を持ち上げた広告も有名です。当時その登場は、さぞセンセーショナルだったことでしょう。

現在では数多くのデザイナーと協働する家具メーカー「カッシーナ」が、フランコ・アルビニに次いで二番目に依頼した社外のデザイナーがジオ・ポンティです。建築を中心に、インテリアや家具、家庭用品など幅広い分野で活躍したポンティは、その優れた審美眼でデザイン誌「Domus」を創刊しました。現在でも高く評価されるデザイン誌を通じて自国のデザイン文化を世界に広め、今日に至るまでイタリアデザインの隆盛を築いた父ともいわれます。

軽さだけではなく、極限まで無駄が削ぎ落とされたスーパーレジェーラは、堅固さと軽さの完璧なバランスから成り立っています。もともとは1952年にスーパーレジェーラに先行してレジェーラという椅子が発表されました。これをもとにさらなる軽さを求め、カッシーナの技術力と職人の専門知識、建築も手がけるポンティの構造への探求が結実を見せたのです。

まずそのフレームは、先端を幅18㎜までシェイプし、断面を三角形にすることで十分な強度を保ちながら余分な材料を削ぎ落としています。藤編みの座面もフレームに直接編み込むことで軽量化を図っています。力学的にも最小限の断面とし、軽やかに見せる。普通のようでいて極限まで研ぎ澄まされたデザインが、その魅力をかたちづくっていることに気がつきます。コンパクトなサイズなので日本の住環境にも適しており、ダイニングでの使用もどんなデザインのテーブルにも合わせられます。凛とした佇まいは気品を感じさせ、女性にもお薦めしたい名作椅子です。

出典「Pen online 名作椅子に恋して。」

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どうでしたか?
皆さまもお好きな椅子を見つけてみてはいかがでしょうか。

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