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【品質評価】アルミ鋳造は、おもしろい

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鋳造ちゅうぞう」って知っていますか?

 「鋳造」とは溶けた金属を型に流し込んで成型する金属加工法で、世の中のあらゆる金属製品で使われている成型方法です。特にクルマやバイクではとても多くのパーツが鋳造によって作られています!橋本エンジニアリングでは主にアルミ鋳造品の検査や評価を行っており、鋳造に深いつながりがある企業です。そこで今回は、鋳造と検査業務についてお伝えします!

鋳造の歴史

 現在、クルマやバイクなどを中心に日常の幅広い分野で使われている「鋳造」ですが、いつから始まったか知っていましたか?
なんと、紀元前4000年ごろにはメソポタミアで青銅の鋳造が始まっていたとされています。日本でも東大寺の大仏などが鋳造で作られており、長い歴史を持った製造技術ということが分かります。

鋳造の種類

 「鋳造」と一言で表しても種類が多く、扱う業界によって実際に行われている鋳造は様々です。ここでは大まかに、「型」と「鋳造方法」に焦点を当ててお伝えします。

「型」について

 溶けた金属を流し込む際に形作るベースとなるのが「型」です。型には主に2種類あり、「砂型」と「金型」があります。砂型はその名の通り砂でできた型で、型の製作コストが低く鉄も鋳造できる点がメリットです。その反面、1回ずつ砂型を作るコストや精度に対する問題があります。金型は鉄製の型で、量産に向いています。ただし、鉄は鋳造できない点と金型の製作コストが高い点がデメリットです。

「鋳造方法」について

 「砂型」「金型」ともに多くの鋳造方法がありますが、弊社は金型の鋳造品を取り扱うことが多いので、金型の鋳造方法について一部ご紹介します。

☆グラビティ鋳造法…溶けた金属を重力に任せてゆっくりと金型へ流し込む
☆低圧鋳造法(LP)…低圧で加圧しながらゆっくりと金型へ流し込む
☆ダイカスト鋳造法…高圧で急速に金型へ流し込む

見た目では分からない…

 アルミ鋳造で作られた製品は一見キレイに見えても、本当に図面通りに作られているか、欠陥が無いかは調べてみないと分かりません。鋳巣と呼ばれる空洞が発生していたり、湯じわという境目があるかもしれません!どんなに注意して鋳造しても、このようなリスクを完全に無くすことは難しいのです。

 そこで、鋳造品が出回る前に確認する必要があります。橋本エンジニアリングでは、様々な方法を用いて鋳造品の品質評価を行っています!鋳造品を一部切断して検査することも可能です。

〈ガス分析〉

 アルミ鋳造品の中に含まれるガスの量と成分を分析し、トラブルの原因究明・解決に役立てることができます。また40年以上大手鋳造メーカーで鋳造に関わってきた人材により、知識と経験を活かした考察を作成することも可能です!

〈鋳巣検査・圧洩検査〉

 製品を切断・加工し、鋳巣の確認を行います。圧洩検査では専用の検査治具設計から製作まで行い、製品として正しく機能しているか検査します。

〈カラーチェック〉

 製品に浸透液と現像液を吹きかけることにより、目には見えない欠陥が表面に現れます。細かな部分もしっかり確認し、データに起こして報告を行います。

〈蛍光探傷〉

 蛍光液を用いた検査です。目視では見えなかった欠陥を容易に見つけることができます。検査後も製品として使用できる点がメリットです!

鋳造のおもしろさ

 鋳造のおもしろさは「形ない溶湯(溶けたドロドロの金属)から形ある製品に作られる点が奥深い」と弊社のベテラン鋳造アドバイザーは言います。鋳造方法も細かく見れば100以上あると言われており、どの方法・パターンが適しているか手探りで探す必要があります。何度もトライして最も品質の良い状態を探すことが、鋳造のおもしろさでもあり、難しさかもしれません。橋本エンジニアリングは、そんな鋳造の「品質安定化」をお手伝いします!

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