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レジャーじゃない?

趣味が滝行ってありですか?

趣味が座禅とか、千日回峰行とか?

千日回峰行は言い過ぎだけど、わたしはそんな過酷さを山に求めていた。

いかに長い距離を歩けるか、ヘッドライトを使い眠らずにどこまで行けるか、なんてことを試していた。

…とは言っても世の中にはそういうレースはたくさんあって、分水嶺トレイルやTJARなんてすごいのはある。

そういう大会と違うのは、わたしは水以外は無補給で、食料持参、ツェルトを持つということ。

山を歩いていると時々わたしのような雰囲気を醸し出すハイカーと出会った。

小さく声を交わすけれど、心の中で、お互いにほとんど病気だね、って苦笑する。

日が沈むまでにはもはや帰れないテン泊地も遠いピーク付近とか、土砂降りの雨の中とか、深夜近くにたまに山奥に生息していました。

で、わたしは足が遅いので、速さを競うでなく、アルプスを行くのではないので、高さや危険さを求めるのではなく、ただ遠く、長い距離を静かに歩いていたいだけだったりする。

修行のように思うときもあるけど、悟りや強靭な精神を求めるわけじゃない。

わたしは自らいうのもなんなんだけど、弱く、どちらかというとズルくて、なよやかだ。

そんなわたしがたとえば闇の中を黙々と歩くのはなぜだったんだろう。

わからないなー。バカじゃないの?って。

わたしはほぼソロで登る。ひとりで。わたしのスタイルの巻き添えにはしたくないから。

ひとつだけはっきりしていること。

そういうのがたまらなく好きだったんだろうなって。

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