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世界最大の現代的なダウンタウン

 こんにちは、コーイチです。
久しぶりの投稿となります。
 2022年7月、サウジアラビア王太子のムハンマド皇太子が、海抜500mの建物が直線状に並ぶ垂直都市「THE LINE」の建造を発表しました。
 こちらについては、以前紹介させていただきましたので、よろしければ下記記事をご参照ください。

 その後、この発表から半年も経たず、皇太子は、超巨大立方体「Mukaab(ムカアブ)」の建造を発表しましたので、今回はその「Mukaab」を紹介したいと思います。

1.New Murabba計画         (ニュー・ムラバ)

(出典:Dezeen youtubeより)

 2023年2月16日、サウジアラビア首相であるムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドゥルアジーズ皇太子は、リヤドに世界最大の現代的なダウンタウンを開発し、サウジビジョン2030に沿った都市の将来の発展に寄与することを目的とする、自身が会長を務めるニュー・ムラバ・デベロップメント・カンパニー(New Murabba Development Company)の発足を発表しました。
 この「New Murabba」計画はサステナビリティをコンセプトとし、緑地や歩道、サイクリングロードを整備し、健康的で活動的なライフスタイルやコミュニティ活動を促進することで生活の質を高めることを目的とすると共に、博物館や大学、80以上の娯楽及び文化施設の設置を予定しています。
 
 このプロジェクトに含まれる建物の総床面積は2,500万m²で、10万4,000戸以上の住宅、9,000室のホテル、98万m²以上の小売スペース、140万m²のオフィススペース、62万m²のレジャー施設、180万m²のコミュニティ施設などが含まれています。
 「New Murabba」は、リヤド北西部のキング・サルマン通りとキング・ハリド通りの交わる場所に位置し、空港からは車で約20分の距離となります。
 19km²の敷地に数十万人の住民を収容し、徒歩15分圏内にユニークな生活、仕事、エンターテイメント体験を提供するとともに、独自の内部交通システムを構築する予定ということです。

2.最新の革新的技術を駆使した      ランドマーク「The Mukaab」

(出典:ΞXΛ TECH CORPORATION youtubeより)

 「New Murabba」計画では、最新の革新的な技術を採用した、このプロジェクトを象徴するランドマーク
「The Mukaab(ザ・ムカーブ」の建設を予定しています。
 「The Mukaab」は、各辺がそれぞれ400mのキューブ形状の世界最大級の建築物であり、世界初の施設を含む計画となっています。
 建築デザインは、ナジュド地方のイスラム建築スタイルから着想を得ており、デジタル技術とバーチャル技術を駆使した最新のホログラフィックによって生み出される体験を提供する世界初の没入型目的地となります。

 「The Mukaab」は、その内部が空洞になった「箱」のような建造物で、エンパイア・ステート・ビル20棟が入るほどのスペースがあります。
 内部には、スノードームのようなカプセルがあり、中心には床面積200万㎡で螺旋状に先細った高層タワーがあり、タワーの中には住宅、美術館、科学技術とデザインが学べる大学や多目的劇場、エンタメ施設や文化施設、ホテル、オフィスのほか、レジャー施設やコミュニティ施設、商業スペース、観光施設などを備える計画となっています。
 
 尚、建造物の内部カプセルは、ホログラフィックスクリーンになっており、様々な映像を映し出す仕掛けがあります。
 「The Mukaab」内部で生活する人々は、映し出される背景によって、まるで別世界にいるような感覚が味わえるそうです。
 美しい空や雪山だけでなく、まるで水中で生活しているような感覚も味わえることがコンセプト映像から説明されています。
 まさにバーチャルとリアルが融合した未来の建物と言えますね。

3.最後に

(出典:The Future Planet youtubeより)

 「The Mukaab」は、首都リヤド内の「New Murabba」の都市の中核施設となり、「サウジ・ヴィジョン2030」という開発計画の一環として建てられるのですが、完成は2030年を予定しているとのことです。
 (あと7年で出来るのかは疑問ですが、、、)
 「New Murabba」は砂漠の都市でありながら、都市の随所に豊富な水場と植栽を設け、自然との近い距離感や職住近接を目指しています。
 同基金によると「New Murabba」の都市は、サウジアラビアが追求する「新たな生活の形」の体現を目標に掲げた、「世界最大のモダンなダウンタウン」になるといい、「The Mukaab」の完成により、リヤドを世界でも10番目以内に住みやすい都市にしたいとのことです。

 米CNNはこの計画について、人権問題などのサウジアラビアの負のイメージを払拭する「野心的なプロジェクト」だと報じていますが、一方では、実現性を疑問視する声もあるようです。
 冒頭で紹介した垂直都市「THE LINE」を含む未来都市「NEOM」などすでに発表した都市開発プロジェクトは遅延も目立ちますが、 サウジ当局はプロジェクトが予定通りに進行していると発表しています。

(出典:Looking 4 youtubeより)
 
 アラビア半島には、すでにドバイに高さ828mの「Burj Khalifa(ブルジュ・ハリファ)」があり、その周囲を囲む新たな建築物「DOWNTOWN CIRCLE」を建てる計画もあります。
  
 未来都市の計画ラッシュに沸くサウジアラビアで、今後も型破りな計画の発表は続くかもしれません。
 数十年後にいくつの都市が現実のものとなっているか、楽しみですね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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