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「自分もやればできる」感覚を誰もが共有できる環境を生み出したい|女子大生100人インタビュー#1

ゼロイチ女子
それは、人生を選択する様々な場面において「既存の枠に捉われず、自分が進む道を主体的に選択する力」を身に着けることを目的としたプログラムです。

今回は私がこのゼロイチ女子で出会った女子大生のプログラム参加後を追ったafter story を皆さんにご紹介したいと思います。

ーまずは自己紹介をお願いします!

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|いがらし ちな
慶應義塾大学商学部4年生
*1998年生まれ
*東京都出身
*好きなもの:海外旅行(今まで行った国は11か国!)読書、デザイン
       最近お菓子作りしてます
*大切にしたいことや価値観:ワクワクする感覚を大切にしたいです

ゼロイチ女子に参加した後のお話を聞く前に、これまでに彼女がどのような体験や価値観を持って過ごしてきたのかについても伺いたいと思います。

ー小学校3年生の友達の一言が原動力に

4人家族で、4歳下の弟がいる家庭に生まれました。小さい頃は自分1人で勉強したり、お留守番したり、自分1人で何でも解決することが多い環境で育ちました。自分の両親は私が「やりたい」と言ったことに対してはなんでもお金を出してくれる環境で、とてもチャレンジのしやすい家庭でした。

そんな中、小学校3年生の時に仲の良い友達ができて、
彼女は母子家庭で育ち、金銭的余裕が比較的ない状況にいることを話してくれた時がありました。

「わたし中卒でいいや、勉強も面白くないし、お金もないし。」

彼女の言葉を聞いた時に、自分の置かれている家庭環境とのギャップを感じました。そこから、私の中では経済格差と教育格差が繋がっているのではないか、という一つの仮説を持つことになりました。この友達の一言が私の原体験となり、大学3年生から、「子どもの貧困に、 本質的解決を。」をミッションに掲げるLFAでボランティアとして活動を始めることになりました。

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LFAの指導の振り返りシート

実際に生活保護受給世帯や、学習障害を持つ子、学校の勉強に遅れをとってしまっている子に対して学習支援をする中で、子どもの貧困は保護者からかけてもらうお金だけではなくて、時間も関係があると気づきました。保護者が家にいる時間が少ないため、子どもの生活習慣ひいては学習習慣も身につかない。学校では、先生もその子に「勉強ができない子」というレッテルを貼ってしまう。結果的に子どもたちは親との関係と学習という2つの面から自分に自信を失ってしまうという負のサイクルがあるのではないかと考えるようになりました。

大学生ボランティアとして、自分もやればできるんだという感覚を子どもたちに持ってほしいと思い指導をしてきました。その中で子どもたちの変化が実感できた時は子どもたちにとっても、社会にとってもすごく意義のある活動だと感じました。

ー学習支援を通してできた自分の軸

子どもたちの変化、というのは成績もありますが、それ以上にメンタル面での変化を実感しました。支援をする中で確実に、学習に対する姿勢が変わっていったことです。例えば、最初は「算数本当にできない」と話していた女の子が勉強を一緒に教えていくうちに「算数できるかも私」って自分から口に出していくようになったんです。 実際に目に見える形で、結果を出せることで自分もやればできるという感覚を子どもたちが持てるようになった瞬間だと思いました。

これらの経験から自分の中での軸が少しずつできていきました。
それは「挑戦を通して、自分もやればできるんだという感覚をより多くの人に持ってもらいたい」と思うようになったことです。また同時期にインターンをしていたBEYOND CAFEでは大学生の就活支援をする中で、選択肢を広げたり、自分のやりたいことを一緒に模索することで、就活や働くに対しての捉え方を変えられるんだ、ということに気づきました。

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BEYOND CAFEでの集合写真

実は、私自身も小さい頃から自分に自信が持てないタイプでした。でも中学受験、大学受験、大学1年次に挑戦したインドへのインターンと、成功体験を少しずつ積んでいくことで「私ってやればできるんだ」とだんだんと思えるようになっていきました。自分で「自信」をアップデートしていくようになりました。

ー”意識高い系”に括られる違和感を持った大学での体験

こうして自分のやりたいことをLFAやBEYOND CAFE などで実現していく中で、「挑戦を通して、自分もやればできるんだという感覚をより多くの人に持ってもらいたい。そしてそれを阻む要因を取り除きたい」という思いが強くなりました。

しかしLFAやBEYOND CAFEの話を大学の友達にしたり、SNSで発信した際に「意識高いね」と言われたり、白い目で見られることがありました。この反応に対して、私自身は「私がやってることって周りから見たら正しくないことなのかな」という違和感を持つようになりました。それは自分と同じように大学外で活発に活動している友達も抱えている違和感でした。

ーSNSでたまたま流れてきた「ゼロイチ女子」との出会い

大学の中でこのような違和感を感じつつも、大学外で自分のやりたいことに挑戦し続けていた時に、たまたまFaceBookのタイムラインで流れてきて目にしたのが「ゼロイチ女子」でした。

「前例に捉われず、自分が進む道を主体的に選択する力」を身に着けることを目的に、「自分の将来ありたい姿を言語化する機会」「ゼロからイチを生み出す機会」の2つの機会を提供します。

というフレーズに惹かれて、最初は「なんか楽しそう〜」という感覚で参加を決めました。最終的には、このプログラムを通して沢山の素敵な人生の先輩方、一緒に頑張れる仲間との出会い、正解がわからない中でもがいてもがいて1つの事業案を作るという経験をすることができたことが本当に幸せでした。

ゼロイチ女子では、3つの楽しさがありました。

1思考する楽しさ
アイデア出しの時には、「これどういう風に整理したらいいんだろう」「どういうアウトプットをしたらみんなの思いが形になるんだろう」を考えるのが何より楽しかったです。特に、チームでのミーティングやディスカッションの際にどうしたらチームとしてまとまりのあるものになるのかの試行錯誤ができた場所でした。

2コミュニティとしての楽しさ
ゼロイチ女子に参加した女子大生は日本全国から集まっていて、みんながそれぞれのやりたいことをやっていて、自分が知らないアプローチ方法で挑戦していました。彼女たちとのコミュニケーションを通じて、毎回新しい考え方や価値観に出会って、なおかつ一緒にいる楽しさやホーム感もあり、プログラム最終日の発表前にはチームで毎晩MTGをしてお互いのことを自分以上に知っていることもありました。

3学ぶ楽しさ
このコミュニティで共有されるナレッジや、プログラムにおけるデザイン思考の実践。また、チームのSlackで共有される情報に刺激され、自分で今まで読まなかった本を読むようになったりして、常にアンテナを張りつつもそれを楽しみながら学ぶ環境がありました。

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実際の情報共有のSlackチャンネル(チームメンバーは当時5人中4人が就活生だったので、プロジェクト終了後も自己分析会の名目でみんなで集まっていました。)

ーコミュニティのあたたかさを感じられる瞬間

ゼロイチ女子に参加して良かったと思うことは
・いいね文化があったこと
・大学の外に同年代のコミュニティを持つことの重要性に気づけたこと
・自分にとって居心地のいい環境を見つけられたこと
・居心地のいい環境を作り出す魅力的な社会人女性と出会えたこと

また、月に一回ゼロイチ女子全体で集まる時にこのプロジェクトの魅力を感じました。参加者20人でそれぞれ3つのチームに分かれディスカッションや発表をしますが、普通であれば個々のチームに対して競争意識が出てくるけど、ここではチーム関係なく「素敵だと思ったものは素直にいいね!を伝える」という雰囲気がありました。

特に、ゼロイチは私にとってお互いに今悩んでいることを相談できるあったかいコミュニティでした。自己開示をするのが元々苦手なこともありプロジェクトを進めていくうちに気づいたら自分のタスクがパンパンになっていたり、自分自身の将来のことを考えてすごく不安になったことも実際にありました。

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ゼロイチ女子のチームメンバーとの作業の様子

そんな時にポロっと口にした弱音や不安をチームメンバーや事務局のメンターの方が聞いてくれたり、「ちなのタスクを奪うのが私の仕事」と言ってくれ私の仕事を手伝ってくれるメンバーがいたり、チームのMTGで私の悩みごとをきくコーナーを作ってくれるようになりました。チームメンバーやメンターの方のおかげで自己開示をすることがこの上なく自分にとって価値のあることなんだなと感じることができたコミュニティでした。

ー無意識に線を引いていた自分に捉われずに行動していく

私の性格上色々やりたくなるタイプで、プログラムに参加する前は自分のやりたいことを誰かに話した時に、「それはどうなの?一つに絞れば?」と言われることが多く他人からみたときになにしたい人かわからない人と言われたことがありました。でも、ゼロイチメンバーと出会ってからは自分のワクワクを大事にして生きていこうと改めて思えるようになりました。

このプログラム3ヶ月間を通して自分の中で無意識に引いていた境界線に捉われず、自分のワクワクすることを素直にやっていきたいと思うようになりました。

ゼロイチ女子は私にとって、自分のやりたいこと、好きなこと、悩んでいることも
もっと発信して、周りの人に沢山頼ろうと思えるようになったプログラムです。


ー10年後に私がありたい姿

私にとってワクワクする瞬間は知らないことを知ったり、できなかったことができるようになった時です。人と話していて、新しい考えに出会う。本を読んでいて、新しい知識に出会う。今まで私が見たり聞いてきたことの点と点が繋がる瞬間が一番ワクワクします。

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10年後も自分がワクワクするものに常に素直でありたいと思っています。
「30歳だからできない」ではなくて年齢に囚われずに、「自分はできる」と
常に自分に自信を持っていられる人でありたい。

それと同時に、自分のことだけではなくて周りの人たちを大切にできる人でもいたいため、「自分もやればできる」感覚を誰もが実感できるようにそれを体現するロールモデルのような存在になりたいと思っています。

|この記事を運営するHatachi Community について

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「私たちの言葉をもって話そう。私たちのこと。」 

20歳を生きる全ての女の子へ、
人には様々な物語があり、その中にはたくさんの選択や決断があります。
特に20歳前後の女の子にとっては
大学に入って色んな経験や人との出会いの新鮮さと、
その一方で自分が将来何をしていきたいのかとすごく悩む時期でもあると思います。

私たちがこれから足を踏み入れる社会がめまぐるしく移り変わる中で、
何がしたいのか
自分がどうありたいのか
それに対して不安なことや悩んでいること、たくさんあるのではないでしょうか。 

このマガジンでは”女の子”と一括りにせず
1人ひとりがありたい姿を素直に言葉にできるように、
私たちの言葉をもって伝える場を提供していきます。 

Hatachi Communityは女子大生の多様性やグラデーションを発信していく
みなさんのためのプラットフォームです。
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そしてこの記事が一つの”贈り物”として、
女の子の今日の一歩を後押しできますように。
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Hatachi Community 代表
かなつな ななみ

\毎週月曜に記事配信をします/
次回は…貧困をキーワードにフィリピンで活躍する女子大生をピックアップ
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