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素直に解くこと

スタディングのセレクト過去問5−3市場均衡について解いていて思ったんですが、素直に捉えることって大切ですね。

例えば、平成29年の経済学・経済政策第20問についてです。

国際分業と比較優位について考える。製品P1個を生産するのに、A国では5人の労働が必要であり、B国では 30 人の労働が必要である。また、製品Q 1個を生産するのに、A国では5人の労働が必要であり、B国では 60 人の労働が必要である。

この設定の表が示され、選択肢から正答を選ぶ問題となっています。

選択肢アは、「A国では、製品Qの労働生産性が相対的に高いので、製品Qの相対価格が高くなる。」となっています。
A国においては、製品Pも製品Qも5人の労働が必要なので、どちらも同じですね。

選択肢イは、「A国は製品Qに絶対優位があり、B国は製品Pに絶対優位がある。」というもの。
絶対優位で見ればどちらの製品も必要な労働者数が少なくて済むA国になってしまいます。
…ただ、絶対優位と相対優位の意味を知らないと、その判断に自信が持てなくなりそうです。

選択肢ウは、「B国は、A国に比べて、製品Pについては 1/6 、製品Qについては 1/12 の生産性なので、製品Qに比較優位を持つ。」だそうです。
2国間の比較と2つの製品の比較を重ねた結果が示されています。
時間がなくて焦ったりすると、5人と30人、5人と60人という数の合致に釣られて正答と思ってしまうかもしれません。
第20問なので、頭から解き始めてきて、時間に余裕がなくなってしまう頃なので、ミスしちゃいそうです。

選択肢エは、「1人当たりで生産できる個数を同じ価値とすると、A国では、製品P1個と製品Q1個を交換でき、B国では製品P2個と製品Q1個を交換することができる。」で、これが正解でした。
これも文章が多めなので、時間がなくて焦っていると混乱するかもしれません。
A国ではどちらも5人の労働者が必要なので、等価の製品になります。
B国ではPは30人を必要とするのに対し、Qは倍の60人を必要とするので、倍の関係になりますね。労働量が多い分Qの方が高価になるので、交換は選択肢のとおりになります。

素直に解けば「これ!」って正答を選択できます。
でも、基礎がしっかり身についていないと、ついつい要らぬ推測をしてしまい、迷いが生じてしまいます。
こういう迷いが生じると、得てして不要なムダ読みをした方を選んでしまうんですよね。
…実際、こういう経験を今回、試験本番で何問かやらかしました。

あと、勉強中は、素直に正答を選択するだけでなく、他のどこが違うのかをきっちり説明できるところまで考えるようにしなくては…と最近心がけています。

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