盗癖という依存症を知ってほしい

https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202402210001519.html


北青鵬がかわいそうで、かわいそうで、たまらない。あんなにかわいい子が! 彼はまだ精神的に子どもな部分は感じたけど、根っからの悪人にはとても思えない。イジメする、盗癖がある、のだとしたら、それは治療の対象であり、退職を迫るものではないと私は思う。

以前に貴源治、貴ノ富士、の双子がそれぞれ暴力をふるったとして辞めさせられたときも私は言ったり、書いたりした。すぐにカッとなりやすいとか当時言われた双子だが、当時やはり22~3歳。解雇よりもアンガーマネージメントを受けさせるのがふさわしいのでは?と。彼らのことも辞めさせるべきではなかったと今も思う。暴力は問題であるが、暴力をふるってしまう20代前半の若者、日本相撲協会に10代の子供のうちから入ってきた若者をそのまま解雇してしまうのでは、団体として無責任ではないだろうか? 北青鵬にもまったく同じことを思う。

さらに北青鵬にはクレプトマニアではないだろうか? その治療を受けさせるべきだ。病気であり、依存症ではないか?と考えてほしい。

クレプトマニアは「盗みたい衝動をコントロールできない依存症」だ。北青鵬は幕内力士で、月収は基本給だけで190万円以上得ている。ほかに懸賞金などもあるから、20代前半の若者としてはめったにない高給取りだ。その彼は金銭の窃盗を繰り返していたのは依存症であり、病気なのは明らかだ。日本はどうしてか、こうした病気に対する認識があまりに薄い。

クレプトマニアについてはNHKの以下のサイトに詳しい。

まだ20代初めのおすもうさんたちを、しかも「コンプライアンス委員会」という第三者に話し合わせ、解雇を決めるのは、大人として無責任にしか映らない。しかも、こうして即解雇って、おすもうさんがまるでエッセンシャルワーカー、非正規労働者のようにさえ見える。いるときだけ働かせ、いらなくなったら解雇。

日本相撲協会は公益財団法人のはずだ。公益財団法人とは「自法人の利益の追求だけでなく、社会にさまざまな好影響を与えることを目的に活動する団体」のはずだ。そういう定義で作られている。ここで日本相撲協会がとるべきは、依存症を抱える若者を解雇することではなく、治療し、社会復帰へとつなげることだ。

未成年のうちから「住み込み」という共同生活で働く大相撲という特殊な興行団体でもある大相撲、日本相撲協会。親はその団体に子どもを託す。ある意味、教育団体としての側面を持つと言っても過言ではない。

私は怒りが沸いてくる。どうしてこの国は働く人を大事にしないのだろうか? ちょうどポリタスTVでエッセンシャルワーカーのイベントを配信したところだった。その話と重なるようにさえ思える。

それにしても北青鵬のニュースなのに、写真は白鵬を使い、白鵬ばかり表に出す相撲ジャーナリズムの報道姿勢にも疑問が沸く。白鵬は人気者で誰もが知るから耳目を集めやすい、ビュー数が稼げる。はぁ、いやらしいなぁ。

そして被害に遭ったおすもうさんたちには、その傷を癒すためのカウンセリングをまた、こちらもお願いしたい。相撲協会はそういう手当をしているのだろうか?

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