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ひとり親家庭は不幸せなのか?

先日、友人が憤慨していた。
彼女はシングルで小学生の子供を育てているんだけど、世の中の「ひとり親家庭の設定がおかしい!」と珍しく憤っていた。

彼女は正社員、それも営業職で働いているんだけど
「ひとり親家庭はかわいそう」
「ひとり親家庭の子供は不幸せ」
という世の中の風潮がおかしいのではないか!?
と全力で語っていた。

確かに。
貧乏の筆頭のように語られることが多い、ひとり親家庭。
「ひとり親家庭」というと、子供を保育園に預けて安いパートタイマーで働きながら、古いアパートで節約生活を送り、子供が寝たらまた仕事をする…
というような昭和のドラマのようなステレオタイプなイメージが沸いてしまうのは事実。

でも、私の周りのいわゆる「ひとり親」を思い浮かべてみると、決して彼女/彼たちは不幸そうには見えない。
上手にご両親やお友達など、周りの人の助けを借りつつも、自分と子供の人生を楽しんでいる。
お家でできるお仕事で起業している人もいるし、彼女のように営業職でも土日のお休みと子供の時間をきちんと確保しながら働いている人もいる。
もちろん、家に他に助けてくれる人がいないというデメリットもあるんだろうけど、それを感じさせないほどパワフルで幸せそう。
なんなら、素敵な彼氏がいたりして羨ましいとさえ思う…
まさに、再婚して最高に幸せそうな人も何人も知っている。

もちろん、ひとり親家庭への理解が乏しく、思うような仕事につけずに困窮しているひとり親家庭が相対的に多いのは事実だと思う。
でも、全てではない。

夫はいてもワンオペで、何もしない/できない夫も子供のようにお世話しながら育児をするなら、ひとり親の方が気楽かもしれない。

先立つものがない。という人は多いかもしれないけど、
今の時代、男なら誰でも家族をひとりで養えるほど稼げるわけではないのだから。

話は戻って、彼女の言い分はこうだ。
ひとり親家庭だけに援助をします、ひとり親家庭を救います。という団体がたくさんあるけれど、そのどれもが、私たちの気持ちなどわかっていない。
大声で言われれば言われるほど、頼れなくなる。
実はコッソリ支援してほしい。支援してもらっている事を誰にも知られたくない。
なのに、あまりに堂々と「ひとり親家庭を支援します!」とどんどん頼りづらくなる。
ひとり親家庭の子供は不幸である。と大声で言われているようで、本当に腹が立つ。

人って、誰かに見下されたり哀れまれたりされるのを、無意識のプライドで嫌がるものなんじゃないかと思う。
いつも前向きで幸せそうな彼女がそんな風に思っていたのか…
っていうのは意外だったのだけれども、頑張っている人ほど無自覚な行動や発言で傷つけられてしまうものなのだ、と改めて思った。

例えば女性活躍を語るときにも、子供がいる専業主婦、シングルマザー、子供を持てなかった方、結婚しなかった方。
さまざまな境遇の方がいる。
その全ての方のきもちに沿うのは難しいかもしれないけど、少なくとも知らぬまに傷つけてしまう行動は避けて通りたい。

私も、どこで爆発するかわからないほど余裕がなく追い詰められていた時期はあった。
たとえば、どんな人だって、どんな境遇だったとしてもそういう時は少なからずある。
支援て、その「人」に必要になるものではなく、その人が支援が必要な「時」があるだけだと思う。
その辛い一時を乗り越える手助けさえできれば、あとはそれぞれが自分の力で進んでいける。
そういう支援の仕方をしたいものだと思う。


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