字を書くためのイロハ
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字を書くためのイロハ
年長さんになった。
そろそろ文字を教えようかな?
でも何から始めたらいいだろう。。。
そう考える親御さん、支援者の皆さんも多いのではないですか?
今日は、文字が書けるようになるまでの展開について、一緒に考えていければと思います。
イ. 形、数の順序性と数詞・数字のマッチング
文字を書く前に、まずはその土台となるところから学習を進めていきましょう。
○、□、△などの形をまずは書けるように進めていきます。
空間構成認知の発達として、○は比較的早期に認知され、書くことができます。次に、□が書けるようになります。
そのあと、斜めの要素が入ってくる△や、✖などに進んでいきます。
斜めの認知は比較的あとですので、○や□はかけても、△が□のようになったり、✖が+になったりします。
記号が書けるようになってきたら、数の学習を進めていきます。
まずは1~20まで言えるようになるまで、お風呂なんかで一緒に数を数えて練習しましょう。言葉で数をいう、というのを「数詞」といいます。
言えるようになったら、「数詞」と「数字」をマッチングさせていきます。数の順序性を理解させていくことで、ひらがなを書く時の書き順が指導しやすくなります。
ロ. ゆびなぞり、音韻・文字マッチング
まずはその文字の形を、ゆびでなぞります。
ゆびの先の感覚を使うことで、文字通り身体で覚えこませていきます。
特に発達に特性があるお子さんは、聴覚や、視覚での情報処理が弱いこともあります。
目で見て形を覚えるだけでは難しい場合もありますので、ゆびを使って覚えていきます。
透明の凸凹下敷きなどがあれば、文字の上に下敷きを載せて、その上からなぞると、余計に感覚刺激が入ってきて、楽しく学習を進めることができます。
私は100均の透明下敷きに、透明の滑り止めを張り付けて作りました。
そして同時に、この文字は何て読む、というのを合わせて学習していきます。
ハ. なぞり書き
ゆび書きが出来たらいよいよ鉛筆をもってなぞり書きをします。
文字の上に、はみ出さないように丁寧になぞり書きをしていきます。
なんどもなんども、繰り返しましょう。
ニ. ゆび書き、書き写し
なぞり書きが出来たら、またゆびに戻ります。
ゆびで机の上や先ほどの凸凹下敷きの上で、同じようにひらがなが書けるかを試します。
意外と、なぞり書きができたからと言って、何もないところにゆび書きができないという場合も多いです。
なぜかというと、なぞり書きは、ワーキングメモリの入出力機構だけを使えばいいのですが、ゆび書きや書き写しは、いったんその書く文字を頭の中に入力した後、少し保持した状態で別のところに書き写すという高度な作業が必要になります。
これも、出来るようになれば何度も繰り返しましょう。
ホ. 書字
書き写しができるようになれば、いよいよお手本がない場面や、聞き取ったひらがなをノートに書くなど、書字として完成させます。
これも、ワーキングメモリの機構の中の、「引きだす」という最初の部分が必要です。自身の頭の中に、その文字が記憶されていないと引き出すことができません。
繰り返し、が必要になります。
ちなみに、ひらがなは「あ」から学習していくと非常に効率が悪いです。
先ほど記号のところでもお伝えしたように、斜めの概念形成は後からです。ですので、はじめは、
「い」や「こ」、「け」などの縦と横のパーツで構成されている字から始めると、成功体験を積み重ねやすいです。
今日の内容はここまでです。
また次回、おたのしみに!
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