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エンジニアの瞑想(2)

前回の続きです。

今回は恐怖はどのように作られるのか、というところからスタートします。
まずは、この高所体験VRの動画を見てください。

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を頭に装着し、高所での訓練用のシステムの説明です。以前よりはやっているVRでの体験ですね。

HMDを付けている人にとってはとてもドキドキの怖い体験でしょうけど、見ている人にとっては滑稽に映ります。絶対にビルから落ちたりしないし、壁にぶつかりそうになっても周りのスタッフがサポートするにも係わらず、HMDの人はへっぴり腰で一歩踏み出すにも恐々と踏み出しています。

何故HMDの人は恐怖心を感じるのでしょうか。傍から見ているとHMDの人は完全に安全です。HMDの人もHMDを付ける前の状況を見ているし、どのような環境で体験をしていることを知っています。それなのにHMDの人は落ちる恐怖を感じてしまっています。どこからこの恐怖心はくるのでしょうか。

現実は安全だけれど、HMDの人は自分の五感(視覚、聴覚)が現実だと思い信じ、頭で自分の危険をイメージし恐怖を作り出してしまっています。そんなものは何んですけどね。

本当の現実とは関係なく、【自分で】恐怖を作り出しているのです。

恐怖とは逆に、高いところが好きであったりスリルが好きな方にとっては、恐怖ではなく楽しさを感じるかもしれません。

これも恐怖と同様に、まったく危険でないにも拘らずスリるを勝手に作り出し楽しさを感じてしまいます。現実とは関係なく

私たちの生きている中で起きていることがこれです。すべての苦しみや悩みや問題は、現実とは関係なく自分の生きてきた中で作り上げたHMDを通して自分なりの現実を作り体験しているところから生まれます。

他人からは何を悩んでいるの、そんなに問題でないのに、と見えるのに本人にとっては問題が無いということが理解ができません。何故なら自分が見聞きし感じているのが本当の世界だと信じているから。

ではこれを解決するために自分のHMDを外してしまえばいいのでは。

それはできないのです。人は人間として生まれた以上、人間の体には頭が付いています。頭を外すわけにはいかないのです。

では、何かいい手は無いか。

あります。

それは、HMDに映る映像を気にしなければいいのです。
どういうことかというと、感覚から入ってくる情報とそれによって生まれた感情に影響を受けないようにすればよいのです。自分が勝手に脚色し創り出した世界に影響を受けないようにすればよいのです。

そうすれば、自分の世界で何が起きようと、それにまったく影響を受けずに、ただただ幸せに楽しく生きていけるようになります。いわゆる不動心というものになります。

それを達成するのが「瞑想」の入り口部分になります。
瞑想はそこをスタート地点として、人が考えられる世界を遥かに広く深淵な未知なる世界へといざなっていきます。

また次回に続きます m(__)m


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