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23シーズンJ3全20チーム展望③

・ヴァンラーレ八戸
・いわてグルージャ盛岡
・福島ユナイテッドFC
・Y.S.C.C.横浜
・SC相模原

・松本山雅FC
・AC長野パルセイロ
・カターレ富山
・アスルクラロ沼津
・FC岐阜


■FC大阪

■オフの動向&予想布陣

・JFLで優勝の奈良クラブと同勝ち点を稼いで2位で昇格
・最終戦では1万2183人を集客。「ホーム1試合平均2000人超の集客」(ホーム15試合)をクリアする。
・J3を指揮するのに必要なS級ライセンス未交付の塚原監督は勇退、強化部ダイレクターに
・新監督には6月に八戸の監督に就任し、17位だったチームを10位まで押し上げた志垣監督が就任

・今季のスローガンは「挑戦」。
「全員が限界までチャレンジした結果がJ2、J1という道につながる」「個人の価値を高めることが、クラブの価値を高めることになる。一歩でも前進できるように一丸となって戦っていこう」と話している。

讀賣新聞より

・また近藤社長は「25年でのJ1昇格を目指す」と目標を掲げる
・選手保有数はJ3最多の36名(2位は松本の34名)
システムは昨年の大阪・志垣八戸ともに4バック
昨季のJリーグは沼津のMF伊東輝悦(48)が最年長だったが、1学年上のDF村木が今季の記録を塗り替えるのは確実
・ラグビー場としても使われる「花園第1グラウンド」が今季からはホーム開催時は毎試合となる(昨季は2試合のみ)。保全も含めて芝の影響はあるかどうか……(日刊スポーツより)

・キャンプでは「Jリーグで60番目のクラブ」と強調。
・TMではガンバ大阪U-18(30分×3)に1-2で敗戦、同志社大学とも対戦(結果非公表)
・MF清本が右膝前十字靭帯断裂で全治約7ヶ月~8ヶ月(2/17)

■スカッド雑感&展望

・GKは八戸で志垣監督に正GKとして起用された服部が加入
・昨年27試合出場の正GK・永井と守護神争いになるはず

・CBは、昨年FW登録ながらCBの中心として活躍したキャプテン坂本がDF登録に変更。今年も中心になるのでは。
・相方は既存CBだと在籍12年目の岩本か終盤に定着した谷口が筆頭
青森から連れてきた酒井もここに食い込むはず。小松(松本)は産業能率大時代の同級生。
・右SBは昨年の主力でJFLベストイレブンの美馬が中心。宇高は前線が本職だが右SBの方がチャンスは多そう。
・左SBは志垣監督のもと左SBで主力起用されていた板倉が加入

・中盤はボール奪取や球際など攻守で力強さを見せれるウサンホが中心か
・左利きのキックを得意とする町田、高い運動量と攻撃のアイディアを持った日髙、高校時代は菊井(松本)の同級生でキャプテンを務めていた成長株の西矢らも三者三様の持ち味を持つ
・SHの右は圧倒的な運動量と機動力でチームを引っ張り、ベストイレブンも受賞した久保が濃厚
・西矢や今村も務めていた左はヴェルスパ一筋8年、左のスペシャリストとして活躍した利根がJ3への挑戦を決断。さらに2/18付けでブラジルからジョアン・ヴィクトルも期限付き移籍で加入。

・FWは激戦区。
身体能力が高い今村、精力的な動きが光る木匠はそれぞれ7得点でチーム得点王
・だが、志垣監督の教え子でJ3経験のある島田いわきのJFLを制した時のエース・古川規格外のパワー・スピードを持つンダウの新加入組もその2人を脅かせる存在。
・途中出場も含め、2トップの組み合わせの幅が強みに。どれが最適なのかは正直読めない(笑)

■注目選手

注目選手の1人目は久保。
FC大阪の要注意人物として必ずと言っていいほど名前が挙がるのがこの久保吏久斗。得点数は一昨年の5得点を下回り、わずか2得点だったが、"なにわのGTR"というニックネームの通り、サイドを駆け上がるスピードとスプリント数がずば抜けている。京都産業大学の1つ下の後輩である美馬との右サイドはFC大阪のストロングポイント。

もう1人はジョアンヴィクトル。
先日期限付き移籍が発表されたばかりの18歳のブラジル人アタッカー。19年からセアラーでプレー。U-20チームに所属していながらセリエA(ブラジル1部)の名門チームで4試合に出場するなど将来有望なプレイヤーであることは間違いない。左WGを主戦場にしているとのことだが、プレー集を見るとスピードとテクニックはかなりのもの。日本でどうなるか?は未知だが、スペースがあってオープンな展開が起こりやすいJ3は活躍しやすい環境のはず。適応力があればグッと順位を押し上げる可能性を秘めている。

■奈良クラブ

■オフの動向&予想布陣

・JFLで2位のFC大阪と得失点差10の差で優勝

・19年に不祥事が発覚も、バルセロナ、ミラン、アーセナル、ユヴェントスなど欧州ビッグクラブのライセンスビジネスやマーケティングに携わってきた浜田氏が現社長に就任し、軌道修正を図るとサッカースタイルもスペイン路線に転換
・21年から現在のフリアン監督、そしてスペイン関連のスタッフで固める
・そして「2年をかけて昇格」を掲げ、(コロナで監督の来日が遅れた関係もあったが)1年目はベース作りと割り切って土台作りに専念。
・浜田社長が自ら日本に持ち込んだ、頭の中を鍛えるトレーニング「エコノメソッド」も導入してアイディアの浸透に力を入れる
・強化もスペイン人監督が指揮をするチームの選手(今治や徳島など)を中心にかき集めてくる徹底っぷり
・それでもスペイン色の強い戦術や決まり事のために新戦力の戦力化には時間がかかったそうだが、そうした補強方針が最終的には功を奏して、宣言通りJFL制覇に繋がった。

・今季は再び土台作りの1年に。

・浜田社長は「今年は10位以内を狙い、2025年にJ2昇格。県内で国民スポーツ大会(現在の国民体育大会)が開催される予定の31年にJ1で戦うことを目指す」「この3年間で売り上げの規模をしっかりと大きくして、J2で戦えるボディーをつくりたい」と語る。
・フリアン監督も「より難しいリーグで戦うベースをつくるシーズンです。攻撃でも守備でもコンパクトにまとまって戦いたい。J3でも奈良のみなさんと一体になって戦えたらと思います」と述べている。

朝日新聞より

・選手保有数はFC大阪とは対照的でJ3最小の25名
・インもアウトも7人と入れ替えは少ない
システムは昨年の4-3-3を継続するはず
・序盤は特に昨年の選手が中心に?
・TMでは天理大学(45分×2)に5-0で勝利

■スカッド雑感&展望

・GKはJFLベストイレブンの絶対的守護神・アルナウはJ3でも問題なし
・両足での正確なキックが持ち味の岡田(→今治)で層も厚くなった

・CBは同じくJFLベストイレブンで飯田の後継を担う長身DFリーダー伊勢が中心
・しかし、モダン型CB鈴木(→徳島、昨年は愛媛)もピンズド補強。戦術理解で利がある小谷、寺村とどちらがチョイスされるか。
SBはメンツ変わらず、現レギュラーが固い
・左は在籍6年目で昨年は最多出場時間も記録した加藤、右は元日本代表DFを父に持つ都並がそのまま起用されるはず

・中盤の底では天才的なゲームメイク力を見せていた森田(徳島に復帰のち琉球へレンタル)の移籍が痛手
・しかし、森田の代わりにこの位置に入ることも多かった可児、さらにDFとしてHONDAFCで2年連続でベストイレブンを獲得している新戦力・堀内がこのポジションで試されているとのこと
・IHの1枚は185cmの技巧派・山本が濃厚
・もう1枚はあらゆるところに顔を出すハードワーカー・片岡かアンカー兼任の可児がこのポジションに押し出されるか、はたまた補強した元ヒガシの10番でJ2・J3経験も豊富な新戦力・中島が一気にポジションを掴むか……

・3トップの左右WGでは既存戦力で、Jの舞台に帰ってきた金子・森が中心
・だが、ルーキーながら活躍が期待される世代最強級のドリブラー高橋や縦への突破力がある西田を補強。右サイドは誰が来ても不思議ではない。
・CFはJFL得点王でJ3でも2度の2桁得点を記録している浅川が引き続きエースとして期待される。
・さらに補強した酒井(→岡崎)も得点ランク2位で、昨年と浅川と得点王を競っていたゴールゲッター。枚数こそ不安はあるが、面白い構成になっている。

■注目選手

注目選手の1人目はアルナウ
スペースを聞いてくださってる方にはお馴染み(?)JFL最高のGK。25歳とまだ若いがスペイン2部~3部を渡り歩き、フリアン監督から直接声をかけられたことでJFLへの移籍が実現。190cmの長身でセービングの安定感もさることながら、一番の特徴は足元の技術やフィードの精度。単純に繋ぐのがうまいGKは日本でも増えてきているが、とにかく視野やキックレンジが広く、時には相手の最終ラインの裏を突き、3トップの攻撃へとつなげることも。日本で長く見たい選手。

もう1人は高橋(→G大阪からレンタル)
高校年代に詳しい人ならばもはや有名人であろう、昌平高校、そして同世代を代表するドリブラー。その特徴は156cmの身長を生かしたドリブルとどっち利きか見分けがつかない"両利き"。一昨年の選手権では左サイドの古川(磐田)が「静学の三笘」と言われる中、1つ下の右サイドの高橋は「静学のメッシ」と言われてそこに並ぶドリブラーとして存在感を示した。一度懐に潜られると止めるのは難解、長身DFにとっては天敵となりうる。

■ガイナーレ鳥取

■オフの動向&予想布陣

金監督の2シーズン目となったが12位で終了
・開幕から連敗でつまずき、第10節まで1勝1分8敗とスタートダッシュに失敗。後半戦は持ち直すも致命的な出遅れが響いてJ2昇格争いに絡むことができず。
リーグ3位タイの55得点と得点力は見せた一方、リーグワースト2位の56失点が響いて安定したシーズンとならなかった。

・「攻撃的に戦うのであれば、それに見合う守備の形をしっかり作っておかなければいけない。そこは昨季の教訓として感じている」。
・アグレッシブにボールを奪いにいく狙いを継続しつつ、「人数をかけるのなら、そこで(ボールを)取り切る意識が、いまのところは最重要課題」と話している。

サッカーマガジンより

・昨季まで主力だった選手数人が移籍した一方、過去に指導した選手も多く加入
・強化育成部長に福山シティFCで監督を務めた小谷野拓夢氏が就任
システムは昨年同様4バック

・TMではいわみ(30分×3本)に3-0で勝利、米津北(30分×2本)に8-1で勝利、愛媛(45分×3本)に6-0で勝利、京都(45×2)に0-4で敗戦、延岡(45分×3)に9-1で勝利、岐阜(45分×2)に0-2で敗戦、ミネベアミツミ(45分×2)に7-0で勝利、福岡大(45分×2)に4-0で勝利、福山(45分×2)に3-4で敗戦。
・出来の良し悪しがはっきりとしている課題は昨季と変わらず
・2/3に加入した遊馬(→神楽しまね)が早くも得点を量産
・昨シーズンから長期離脱していたFW大久保が復帰

■スカッド雑感&展望

・GKは昨季正GKだった田尻が移籍。
昨年守護神の座を競っていた糸原が実績では上
・仙台では出場機会を得られなかった井岡が対抗馬か

・CBは鈴木増谷長井が揃って残留
・今治を満了になっていた飯泉もここに絡むはず
・右SBは金監督時代から琉球で長年活躍していた田中が加入
左SBもキャプテンの石井が固い。丸山や文がここで起用されるのも昨年同様か。

・ボランチは世瀬が残留も新井(→藤枝)の流出が痛手
・しかし、J3で大活躍して秋田に引き抜かれた普光院を獲得は大きい。相方として収まるのが濃厚。
・この主力候補筆頭の2人が不在時は課題になりそう
・昨年のストロングだったSHは左は田村に加えて、経験豊富で金監督の下でもプレー経験のある牛之濱(→鹿児島)が加入。どちらも主力級なので右に回る可能性も。
・右はエースの石川(→熊本)がJ2に個人昇格
関東1部のアシスト王・東條(→国士館大)や金監督が指揮する琉球で2列目の位置から16ゴールを記録した富樫が右で起用される?

・TMであらゆる選手が得点を挙げているFWは、引き続き万能型の澤上が軸になる可能性が高い
・田口(→岐阜)は移籍したが、高卒ルーキーながら2ゴールを決めた高尾や大怪我から復帰の大久保が残留
・さらにいぶし銀なプレーもできる重松(→讃岐)練習生から逆転スタメン入りを狙う遊馬(→神楽しまね)も面白い存在

■注目選手

注目選手の1人目は普光院(→秋田)
一昨年、昨年と金体制では世瀬と新井が鳥取の鉄板コンビ。バランス・連携面も素晴らしく、鳥取の1つのストロングポイントになっていたが、新井が一足先にJ2(藤枝)へと個人昇格。そこで白羽の矢が立ったのが普光院となる。鋭い予測からのボール奪取と巧みなボール捌きでJ3で評価が高かったが、J2自体というよりまず秋田の特殊なサッカーでは力を出し切れず。鳥取ではJ3時代のような輝きを取り戻せる可能性は高い。世瀬とともにゲームをコントロールできるか。

もう1人は東條(→国士館大)
鳥取において大学経由でトップチーム入りした初めてのケースとなった東條。高校を卒業する際には昇格オファーがありながら大学進学を決意。その国士舘大ではリーグではアシスト王、昨年9月の全日本大学トーナメントでは國分(→松本)らの大阪学院大学と対戦。劇的な決勝ゴールを奪って優勝に導き、満を持して古巣に帰還した。2トップの1角やトップ下でもプレーできるが、富樫の状態が分からない右SHで早速試合に絡んでくると予想。

■カマタマーレ讃岐

■オフの動向&予想布陣

・昨年は1桁順位を目標に掲げ、5月までの7戦で勝ち点10をあげるなど結果・内容ともにまずまずの序盤戦だったが、その後は伸び悩み。松本以外の得点源がなかなか見つけられず13戦勝ちなしが続くなど苦戦。
・失点数では大崩れしなかったが、ワースト2位の得点数が響き、最終的にはワースト2位の17位でシーズンを終えた
・こうした成績不振を理由に西村監督は退任
・Jリーグ昇格10年目の今年は池内社長が「クラブの存続に関わる。絶対に負けられない」と話すなど(降格もあるため)正念場
・新監督には、元日本代表DFでコーチとして川崎の2連覇を知る米山氏が就任
降格後5シーズンで6人目の監督に

・「攻守にアグレッシブで一体感があり、簡単に負けないチームをつくりたい」
・「リーグで最少失点、最もシュートを打つチームにする」
・「下を意識せず、上を見てプレーできるように勝ち点を積み上げたい。最終的にはJ2に昇格できる2位以内を目指したい

朝日新聞より

・強化部長には今年からOBの竹内氏が昇格

補強の際には
・「一つ目が体を動かしたいように動かせるフィットネス能力があること。二つ目がしっかりとボールを蹴れること。三つ目が人間性に優れていて、チームのために献身的に働けること」を3要件として重視。
・具体的には「センターバックではボールを保持することを恐れず、しっかりゴール前で守れる選手。FWはフィットネス能力が高い選手をまず選び、その上でスピードや運動量、フィジカルの特長がある。同様に攻撃的MFも体が動くことが必須で、ボランチは加えてゲームコントロールができる選手。セットプレーのキッカーが課題だったため、そこも補強した」と話す。

四国新聞より

システムは昨年終盤に変更した4バックを継続?

・TMでは讃岐U-18(45分×2)に10-0で勝利、愛媛(45分×4)に9-4で勝利、青森(45分×3)に4-2で勝利、四国大学選抜(45分×2)に8-0で勝利
・大卒ルーキー鳥飼(→立正大)がTMで2度ハットトリック

■スカッド雑感&展望

・GKは新主将の高橋が昨年に引き続き守護神に
・渡辺(→沼津)が抜けた穴を今村とトップ昇格の松原が争う
・高卒ルーキー込みの3人体制でやや不安あり?

・CBは主力の遠藤(→岐阜)が移籍、西野が引退
・代わりの宗近(→YS横浜)、奥田(→徳島、昨季は宮崎)は補強で重視したという"保持を恐れない"、"ゴール前で守れる"に合致した選手
・プロで出番を掴めていない奈良坂(→町田)もブレイクできるか
・右SBはルーキー内田(→町田)が個人昇格複数ポジションが可能な金井が起用されるのはここ?
・左SBは昨年の田尾と臼井の競争が基本。CB次第では奥田も。

・なかなか軸が定まらなかったボランチは西本や松本(→ジェイリース)が満了に
・J3時代の秋田で主軸として活躍してアシスト王にも輝いた江口が加入、キッカーとしても活躍が期待される。
・残りの既存戦力も差はわずか。大卒ルーキー竹村を含めて、監督の志向によって序列に変動はありそう。

・SHは左だと10番川崎が有力。しかし、国士館大のルーキー高橋も高校・大学世代でトップを争ってきた即戦力級。左の争いは熱い。
・昨年終盤はあらゆる選手が試されていた右はドリブルや献身性が持ち味の森(→水戸)が加入

・FWはエースの松本、J2時代からチームを支えた重松、JFLから引き上げてきた吉井(→YS横浜)、青戸(→宮崎)が移籍。
・ドゥンガ(→鳥栖)、中村(→山形)もレンタルバックでほぼ大入れ替え
昨年同様JFL組で競わせる格好。10得点を挙げた赤星(→高知)、14得点の大型CF・森本(→牧方)はJでも結果を残せるか。
・また、多彩なシュートパターンを持つ鳥飼(→立正大)、関西1部で9得点をあげ、星稜→同志社では共に10番をつけた岩岸もチャンスはある
・未知数な面々が早くもTMでは結果を残している

■注目選手

注目選手の1人目は宗近(→YS横浜)
法政大から加入し、ルーキーイヤーから31試合出場。8年の間CBのレギュラーとして活躍して出場数は200試合以上。YS横浜の顔となる選手の1人で、空中戦やゴールに近い位置での対人守備に強みを持っていたが、シュタルフ監督や星川監督のような繋ぐスタイルにも適応。新たな讃岐のDFリーダー像、そして現実的に獲れる選手の中では最高級に近いのでは。

もう1人は森本(→牧方)
矢板中央→駒澤大学に進学し、FCティアモ枚方より期限付きで加入。この選手について話す上で避けては通れないのが山雅サポなら馴染みの深い星キョーウァン。共にコンゴ民主共和国出身の父を持ち、中学から同じチームでプレー。高校選手権でも注目を浴びた。これまでのキャリアでは怪我に苦しむことも多かったが、187cm85kgでスピードも兼ね備えるスケール感は魅力的。甲府への移籍を果たした松本に続き、1年でステップアップするような活躍を見せたい。

■愛媛FC

■オフの動向&予想布陣

・昨年、石丸監督が就任したJ3初年度は7位で終了
・開幕3連敗とJ3の洗礼を受けたがその後は7戦負けなしと建て直す。だが、コロナで活動休止、そしてその後も「コンディションが戻らない選手がいる」と監督が吐露するなど苦しいシーズンに。
・それでも最後は5戦負けなし最終順位は7位で終える
石丸監督は続投で2年目のシーズンへ
ミスター愛媛FC・河原氏がコーチ就任

・今シーズンは「スタイルの確立と最後まで闘うことを優先順位」にあげ「全員が攻守に関わり、足を止めない“ノンストップフットボール”」を目指す。
・青野GMがチームスローガン「己超」と「J3優勝」を達成するための勝ち点74という具体的な目標を設定
・また補強については「若手中心に、若手のお手本になるベテランを加えた」と話しており、選手を半数近く入れ替えたチームは平均年齢25.0歳と1歳ほど若返った

TBSニュースより

システムや戦い方は継続
キャプテンは4人体制(GK徳重、MF菊地、FW松田、DF小川)
・またキャプテンとは別にポジティブエナジャイザー(織や職場にポジティブなエネルギーをもたらす人)を指名。MF佐藤諒とMF深澤佑太の2選手が務める。
・TMではFC徳島(45分×2)に8-0で勝利、鳥取(45分×3)に0-6で敗戦、讃岐(45分×4)に4-9で敗戦、富山(45分×3)に3-1で勝利
・新戦力・深堀がハットトリックを記録。失点は多いが攻撃面には手応え。
・忽那が右精巣破裂で全治2か月(1/22)
・石浦が右ヒラメ筋肉離れで全治4~6週間(2/6)
菊地が左ひざ前十字じん帯損傷で全治8カ月(2/20)

■スカッド雑感&展望

・GKはベテランの徳重が絶対的な存在
・板橋が鳥栖に復帰し、ユースの牧口が昇格

・CBは主力の鈴木が徳島に復帰(のちに奈良へ)、栗山が満了
・05年からJ1でプレーし、初挑戦だった昨年のJ2でも30試合出場の平岡(→仙台)が新たな守備のまとめ役に
・森下や小川、大城ら20代前半の選手が主力を争う
右SBは三原や森脇、忽那ら既存戦力が中心?サイドならどこでも可能な吉永(→大宮からレンタル)もここに加わる?
・左SBは経験豊富な前野もいるが、G大阪時代にJ3で3年経験を積んだ山口(→東京V)パリ五輪候補に選ばれている大嶽(→柏)との争いもハイレベル

・ボランチは田中(→秋田)、横谷(引退)、前田が揃って満了
主軸の矢田と組むのは、一昨年愛媛相手にプロ初出場初ゴールを決めた疋田(→岡山)、関西1部のアシスト王で複数チームから関心を寄せられるも愛媛を選び、大学初のプロ入りとなった谷本(大阪福祉大)が有力。

・右SHは近藤(→長野)が抜けたが、曽根田(→水戸)、関西の名門・関西大主将で個人としてもアシスト数でも2位を獲得した深澤で穴埋め以上の充実
・チーム事情次第では曽根田が左か負傷者の多いトップ下、もしくは深澤がボランチに回る可能性も?
10番ルーキー小原(→広島、今季は水戸)が抜けた左SHは茂木が中心になりそうだが、高校生ながら6試合(全て途中出場)で3得点の衝撃デビューを果たした行友はどれだけやれるか

・トップ下は昨季中心になっていた佐々木の対抗馬として、魅力的なスルーパスが出せる石浦(→東京Vからレンタル)やよりシャドー寄りの菊池(→大宮)が加入したが共に負傷離脱。しばらく佐々木の独壇場

・FWは替えが効かなかったチーム得点王の松田が残留
・進(→長野)、近藤(→長野)、大澤(→大宮に復帰)、吉田(→木更津)と他FWは放出に
スピードやドリブルが長所の深堀も強力だがどちらかというと共存させたいタイプ、中国リーグ・福山から加入の曽田もプロ初挑戦
・他ポジションが充実しているだけにCFタイプがあと1人いれば盤石だが……

■注目選手

注目選手の1人目は深堀(→群馬)
名古屋でトップ昇格して、1年目でいきなり先発デビュー。高卒から一定の存在感を示し、その後のJ2水戸、群馬、J3岐阜でも毎年短い時間ながら結果を残しているものの、定位置確保やブレイクには至らず。今年は愛媛でJ3挑戦になる。スピードを生かしたドリブルや裏抜けを得意としていてハマるハマらないもはっきりしているが、愛媛は出し手は多く、生かしてもらえる環境になるはず。波に乗れば止まらない雰囲気は持っているのでここで花開きたい。

もう1人は深澤(→関西大)
J2を戦ってきた選手も多くいる中、昨年は2人の大卒ルーキー小原・小川が共に開幕スタメンを取るなど存在感を示した愛媛。今年も大卒は2人とJ3では比較的少なめの加入だが、その谷本(関西福祉大)、深澤(関西大)は揃って関西1部のアシストランク上位とベストイレブンに選出された有望株⦅※ちなみに泉(→神戸)、木村(→京都)をはじめとする他の関西ベストイレブンの4年生6名は全員J1・J2に加入している⦆。「1年でJ3を卒業しなければいけないレベル」と言っても過言ではない。パス技術やサッカーIQだけでなく、馬力もある深澤は実際の試合でも目立つ存在で、キャプテンシーを兼ね備えているのも魅力。あとはどれだけ結果を残せるか。


残り

・FC今治
・ギラヴァンツ北九州
・テゲバジャーロ宮崎
・鹿児島ユナイテッドFC
・FC琉球

続く


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