冬大佐詩集
暮夜
時々思うのです
私はもう実は
半分死んでいるのではないかと
荒れ放題の庭
乱雑な部屋
薄くつもる埃
微かになりゆく
情熱
遠くの仲間たちと
いくつかの試みを
企てることで
日々のエンジンを
まわしている
幻灯機屋みたいな
いや、そうではない
半分透明になっても
私はまだ残っている
そう
まだフイルムは
まわっている
くたびれた旅装で
あおい地平を超えてゆく旅は
まだまだこれからだと
今はただ静かな夜です
久石譲を聞きながら
■画像はヤフーセピア色旅画像より。
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