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春侯爵詩片

我が村にも
小さき古墳あり
大いなる古墳の町より来る
友の車にて
瀬戸内の
日生港にゆけり
かきおこを食して
しばし海辺を走れり
物言わぬ海なり
車中にて
この国を支配したる
異民族の話をせり
いつか日本人は決起すると
友は力説せり
古き吉備王国の
末裔の会話なり
遠き昔
蝦夷隼人の頃からの
血脈勃然とおこりて
武士がうまれしが
これより後には
人々地上を去りゆき
異国の民の
国とならん
語り終えて
友は吉備王国中央の
古墳の町へ
帰りゆけり
見えざる
古墳の兵士たちに
我ら憑かれしか
物言わぬ白日なり


■画像はヤフー、埴輪画像より。

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