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飴色の空の下


まだその入り江には
行ったことがない


心の中に
見えている


湾曲した浜に
静かに波が寄せ


私の血が帰ってゆける
飴色の空の下


何もかもを一度
海に吐き戻してしまいたい



その入り江には
友も
万象も
待っている


血と海水とを
抱擁させて


たゆたう波の
ゆりかごで
眠りたい



ごめんなさい
ただいま 帰りました


(画像はナショナルジオグラフィック。)

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