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米国女性向け下着D2C市場の関連企業について(LIVELY、THINX)

サイバーエージェントの坡山里帆(巷でははやまり。と呼ばれております)です。私は現在社長室 投資戦略本部にて通称:藤田ファンドの担当を行なっています。スタートアップへの投資業の一貫として、日々勉強している内容をこちらでアウトプットしていくことにしました。稚拙ですが、私の簡単なまとめ程度に認識していただければと思います。

個人的に米国のD2C(Direct to consumer = 消費者に直接商品を届ける形態)企業の中で、私が特に気になっている女性向けのカテゴリを調べていくことにしました。
具体的には以下のテーマで、今回取り上げる2銘柄は1番目の女性用下着カテゴリです。

1)女性用下着【本記事】
2)女性用シューズ
3)女性用サプリメント

【D2C市場について】

まずは現在のEC市場について見ていきたいと思います。経済産業省の最新の調査結果によると、全世界のBtoCのEC市場規模の予測推計値は300兆円越えの市場規模であり、米国は約50兆円の規模で、世界で2番目のEC化率を誇っています。(1位は中国、日本は4位)

この記事にあるように、トップの15のD2Cブランドだけで、累計$2.2B(約2400億円)調達しており、「D2C=Direct To Consumer」の形態でメーカーと顧客が直接商品を売買する市場は盛り上がりを見せています。(以下画像参照)

過去10年で世界で登場した主なD2C企業を挙げても以下の画像のように分野は幅広く、今後も増え続ける見込みです。


1)女性用下着の市場規模

米国の女性用下着市場は130億ドル(約1.44兆円)であり、米国のEC化率を約10%とおくと、ECで見込めるのはざっくり最大13億ドル(約1400億円)の市場規模となります。
コスメや食品の市場規模には劣るものの、日常的に消耗するかつ複数所有するものであるので、眼鏡やコンタクトの規模の倍以上はあるマーケットになるようです。

そして、近年女性下着市場に大きな流れが生まれつつあります。2017年時点で、米国の女性下着市場の約40%(約0.57兆円)を、ヴィクトリアズ・シークレットが占めている状況でしたが、かつてのいわゆるレースのあしらわれた「男性からみた女性的な」下着からのイメージを脱却するような下着の流れが生まれつつあります。確かに、俄然ヴィクトリアズ・シークレットの人気は凄まじいものの、女性達が女性達のために作る「機能的な」下着を売り出す新興企業が売り上げを伸ばしています。

今回は、そんな「機能的な」下着を販売している、ニューヨークに本社をもつ代表的な2社を取り上げたいと思います。

LIVELY

下着ブランド Lively(ライブリー)。設立は2016年。本拠地はニューヨークで、CEOは元「ヴィクトリアズ・シークレット」のエグゼクティブMichelle Cordeiro Grant(ミシェル・コーデイロ・グラント氏)が務めています。

かつての「男性から見たセクシーさ」を基調にした下着ではなく、「シンプルなデザイン」「履き心地の良さ」を基調にした下着を販売しています。これはヴィクトリアズ・シークレット時代とは対局の思想であり、Livelyではプロのモデルを使用しないという思想からも汲み取れます。以下の画像でもわかる通りモデルの体型も様々であり、自分にあった下着を選ぶことに役立っています。


料金は、1枚-35ドル /  2枚-55ドル / 3枚-75ドルです。 複数購入すると割引があるようです。1枚-35ドル /  2枚-55ドル / 3枚-75ドルです。 複数購入すると割引があるようです。

同社は設立から2年も経たないうちに、総額550万ドル(約6億円)をGGV Capitalと複数のエンジェル投資家から調達をしました。この記事によると、売り上げも好調で2017年〜2018年の間に、推計で1000万ドル以上(約10億円)を超えていると記載されています。

THINX


生理用下着ブランドTHINX(シンクス)。ナプキンいらずでタンポン1〜3本吸収するショーツを開発。スタイリッシュなデザインはもちろんのこと、XXS〜3XLまでの幅広いサイズ展開も魅力。どんな体型の女性でも履きこなせるようになっております。価格は1枚-約4000〜5000円程度で一般的な下着の値段 + 生理用品代と比較するとお手頃な価格かと思われます。

技術としては、4層の素材を重ねることで、吸水性や消臭の機能も担保しております。(以下写真参照)

amazonでも展開中かつ60日間返金制度もあるので一度トライしてみてください。つい最近日本のfemtechのセレクトショップサイト「Period」がオープンし、日本でも購入できるようになりました。


【日本の関連市場・企業に関して】

日本では、ハヤカワ五味さんが手がける、胸が小さい人向けの下着を販売するfeastが下着のD2Cとしては挙げられますが、一般的なサイズ感を網羅し、LIVELYやTHINXのようなシンプルなデザイン性を売りにしているブランドのD2Cを行う企業はまだ無いように見受けられます。

日本でシンプルかつ機能性が高い下着といえば、日本全国に800店舗以上ユニクロを展開するファーストリテイリングが最近は伸びています。2008年のブラトップの販売を皮切り販売数を伸ばし続け、にここ10年で下着市場最大手のワコール(シェア20.11%)に、2017年の時点でほぼ同水準(20.03%)まで迫っています。現在では追い越している可能性もありますね。

なのでシンプルかつ機能的に下着のD2Cは、ユニクロとの差別化が必要となるため日本では出づらい状況にあるかと思います。

【最後に -私はこう思いました- 】

日本では米国に比べて体型の差があまり無い(洋服のサイズのパターンが少ないことからも)、加えて「女性の美しい体型=スレンダー体型」のイメージが根強い状況です。しかし、渡辺直美さんの活躍や、ぽっちゃり体型のモデル限定の女性誌「la farfa(ラ・ファーファ)」の登場、ぽっちゃりインスタグラマーももさん等の人気により、徐々にぽっちゃり体型の女子の認知度が向上していると思います。

THINXのプロダクトは、スレンダーな体型から豊満な体型まで、そのままのシンプルな姿でいいよというような価値を顧客に提供していると思います。日本でそっくりそのまま真似をするのは私の価値観ではかなりエクストリームだと思いますが、日本の女子に合うようにチューニングして、これから来るかもしれないニーズを拾っていくことができる新コンセプト提供型の下着D2Cは、ビジネスチャンスかと思いました。


追伸

アメリカンイーグル発のエアリー(aerie)のインスタが可愛い、、!対照的な体型のモデルが同じ水着を着用していて、新時代を感じますね。


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嬉しまりまりです。
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はやまり。

(株)CyberAgent 社長室 投資戦略本部(通称:藤田ファンド) 海外のスタートアップ事例について調べます。Femtechに注目しています。

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