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徒然日記2021.5.09

今日は息子が簡単には起きない私を根気よく、そして優しく起こしてくれた。感動して息子に何回もお礼を言った。今日も子供たちとしっかり遊んであげたいな!と思っていたら、父から母の容体が良くないという連絡が入る。行くのを迷っていたら、妻が「今日は母の日だよ!」と後押ししてくれた。昼ごはんを食べて出発して、実家に帰った。

母は寝ていたけれど、意識はほとんどない。手を握った。暖かかった。夕方と夜に2回看護師さんが訪問してバイタルチェック、血圧計100以下の状態が続いている。父が一昨日からまともに寝られていないので、交代して睡眠してもらう。明日は仕事を休んで様子を見たい。

落ち着かない気分だったので、『空海コレクション1 』(ちくま学芸文庫)の「秘蔵宝鑰」を読み進める。竹村牧男先生の『唯識・華厳・空海・西田』(青土社)の空海パートが良すぎて、ハマってしまった。やはり一番の肝は、「第十秘密荘厳心」であろう。宮坂宥勝の意訳が光る。以下、素晴らしい箇所を引用する。

数限りない仏はわが心の仏である 大海の滴ほどもある無数の金剛部、蓮華部などの菩薩たちはまた、わが身である
阿字などの字門の一つ一つにはそれぞれに万象をふくみ 刀剣や金剛杵の一つ一つにおいて、みな不可思議な力を象徴する
あらゆる徳のそれ自体の性が、わが心身にすっかり備わっている だから、現世で立派な仏となることができる
『大日経』住心品にいう。「また次に、秘密主よ。真言の教えにおいて菩薩の実践を行う菩薩たちは、無量無数百千倶胝、那由多の劫の間に積み集めた無量の功徳の智慧と、つぶさにもろもろの実践をなすための無尽の救いの手だてとして示される智慧とを、みな、ことごとく完成する」と。(中略)「そのとき、大日如来はあらゆる仏と一つであって、迅速な力という精神統一に入り、自ら証した真理の世界の本体という精神統一を説いていわれるのに、
わたしらすべては本来生起しないものであることをさとり
言葉の道を越え出て、もろもろの罪過より解放されることができる
原因と条件とを遠く離れ、真実の空は虚空に等しいと知って
ありのままの相の智慧が生ずる
すでに、あらゆる迷いの暗黒を離れたならば絶対であって汚れがない」と。

書き写してくるとだいぶ落ち着いてきた。心の中に曼荼羅が浮かび、真ん中に大日如来があり、まばゆい光を放っている。全ては大日如来と通じているようだ。百聞は一見にしかず、金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅を見ていただいて、日記をおわる。

金剛界曼荼羅

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胎蔵界曼荼羅

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