Ha-Chan

読むと書く。色々なことが変化していく時代にどのようなスタンスで生きれば良いのかという問…

Ha-Chan

読むと書く。色々なことが変化していく時代にどのようなスタンスで生きれば良いのかという問いに自分なりの答えを考えるためのエッセイ。

マガジン

  • 物を買わずに豊かに生きる

    物を買ったり、お金を貯めたりしてどんどん増やしていくことに疑問を持ちだして。物買わずにそれでいて心は豊かに生きられないかな?と思って、色々と考え始めました。連載のように書いてます。

  • 日々の徒然なること

    日々感じたことを自由に書いたエッセイ

  • 仏教について考える

    全く素人ではありますが独学で仏教について考えています。中沢新一、蓑輪顕量、竹村牧男、清水高志などを読んでいます。密教、華厳、禅などに興味があります。

  • 徒然日記  

    2020年7月21日〜2021年5月14日まで毎日書いた徒然日記

  • ユング心理学と占い

    私が大師と仰いでいる河合隼雄の専門のユング心理学、その中でのキーワードである共時性(シンクロニシティー)と布置(コンステレーション)などについて占いとの親和性も高く、色々と考えてきました。それについてのマガジンです。

最近の記事

  • 固定された記事

自由であることを知る

つい数年前まで、あらゆるものにがんじがらめに縛られていた。縛られていたものは幻想に過ぎないけれど、圧倒的なリアルで、私は縛られていた。 子どもから思春期に至る時、親の視線が鬱陶しかった。親に縛られている感覚が嫌だった。親から逃げるように寮生活に入ったけれど、私は他人の視線から自由になることはなかった。 社会人になってからは、親の視線は上司の視線に取って代わり、私をがんじがらめに縛った。ある時、私は他人の視線で自由が効かない自分に息苦しさが限界にきて、精神の病へと突き進む。

    • モダン・タイムス2024春

       いつまでも寝ていたい春の朝にバス停で待ちながらおもむろにヘッドフォンを取り出して、お気に入りのプレーヤーで音楽を鳴らす。今日の選曲は、グレン・グールドが奏でるバッハの平均律クラヴィーア曲集。小気味よくピアノの旋律が刻んで上昇していく音に私の眠っていた心は反応し始める。ふと、幼少期に母が毎朝クラシックをかけていたことを思い出す。平日はいつだって目覚めと同時に社会なるものとの付き合いを再開せねばならず、心が深いところにいって出て来れなくなっていても、また上昇していかなければなら

      • 無常を腹に落として執着で遊べ!

        今までの自分のnote記事を見返してみて何が言いたかったのかということが朧げながら見えてきたので総括的な記事を書こうと思う。 私が言いたかったのは、仏教の一番の核となる思想、「無常」という一点に尽きる。無常=いかなるものも永久に存在する本質というものをもっているわけではない。 無常=空 ブッダの一番弟子であるサーリプッタが「空に住する境地」でおりました!と報告したところ、「みごとだみごとだ!偉大な人の境地に住するとは、すなわち空に住するということだ!」とブッダが褒め称えたよ

        • 正確な無知の知

          この世界をわかった気になっていることってないですか? いまの日本とか、いまの世界とか、自分なりにこんな風に捉えていますというのは人によってあると思うんですが、それ自体を疑った方が良いということに最近気づきました。 私なんかは、今の権威的なものが崩れて欲しいという願望みたいなものがあり、それをもとに世界を見ようとします。そうすると今の世界はあたかも崩れていく直前であるかのように思えてきます。その根拠となる材料は便利なネット検索によってたくさん情報を得るようになりますが、いま流

        • 固定された記事

        自由であることを知る

        マガジン

        • 日々の徒然なること
          13本
        • 物を買わずに豊かに生きる
          12本
        • 仏教について考える
          31本
        • 徒然日記  
          299本
        • ユング心理学と占い
          11本
        • 私的映画鑑賞録
          2本

        記事

          音楽集中モード開発

          普段から音楽というものは何かしながら聴くことが多い。運転しながら、片付けながら、飲みながら、話しながら…。 たまたま瞑想というものをやっていた私が瞑想集中モードとして開発したアイマスクをして耳栓をしてやるモードを今度は音楽集中のために転用してみたらとても調子が良いのでご紹介させていただく。 やり方は至って簡単で、アイマスクをして音楽を聴くのみ。アイマスクの下の眼は開けていることをオススメする。 不思議なことに瞑想と同じではじめは雑念が浮かんでくるけれど、集中してくると音

          音楽集中モード開発

          鯰の上に建てた大伽藍

          江戸には鯰絵というものがあって、地下に住む鯰が暴れると地震が起こる。江戸時代には安政江戸地震1855年に起こっており、死者は少なく見積もっても6千人いたそうである。その後の関東地方の地震では、防災の日になっている関東大震災が1923年9月1日に起こっている。関東大震災では死者なんと10万人。今年でちょうど100年である。地震の周期はわかないけれど、いつ大都市東京を震源とする首都直下地震が起きてもおかしくない世界に私たちは住んでいる。 南海トラフ巨大地震というのも警告を聞かさ

          鯰の上に建てた大伽藍

          静から動へ

          実に慧眼である! 下記の養老孟司さんの動画にて目から鱗が落ちた。 それは養老孟司先生の子どもだったり自然だったりを捉える確かな眼である。彼らは実に動的で変化していく。こうやって書いている間も目まぐるしく変化していく。おおよそ世の中というものの実体というのは、このように変化していくものである!!養老孟司先生は、インターネットにあるものは静的であると論じておられた。私は初めはその意味を掬い取れていなかった。インターネットにある、文字に関して見れば、たしかにスタティックであるが

          静から動へ

          虚構に満ちた世界

          私が思っている思想や理念がある。その思想に沿った事実を探そうとネットサーフィンをしていると、そんな私におあつらえ向きのニュースがたくさん表示される。そのニュースに寄って私の思想は益々強化されていくが、それが虚構のニュースだと気づくのはだいぶ後である。 これは私の一例に過ぎないが、インターネットの普及によって誰でもスマホを持って自分の思想や理念、それもかなり歪んだ形の思想を強化していっている。自分だけが真実を知っていると思っている人もいるかもしれない。それが虚構とも知らずに…

          虚構に満ちた世界

          別冊太陽「河合隼雄」を読んで

          暑さも酷いもので、こんな暑い日は家の中で冷房効かせて読書なんかしているのが一番と思っていますが、なにか今感じていることをつらつらと書き連ねてみようと言う気になりましたので、そんなどうでも良い雑感にお付き合いいただく殊勝な方がおられましたら読み進めてみてください。 最近、私の大好きな河合隼雄さんの雑誌が刊行されまして読んでおりましたら、とても気になる一節が出てきました。 ちょっとグサりときました。 悩みや迷いを持ちこたえる力=葛藤保持力 これが弱くなっているという指摘。葛藤

          別冊太陽「河合隼雄」を読んで

          自分との和解について

          「そもそも人の怒りとは何だろう?」 と考えて、ユング心理学の理解をもとに、人がムキになって怒るというのはコンプレックスが関係しているということが分かってきた。自分の中の抑圧した心を相手に見た時に、人はムキになって怒る。だから人から何かをムキになって指摘されたりすることがあって落ち込むことがあるかもしれないが、それは正当な自分の評価ではないとも言えるかもしれない、私の中に相手の抑圧した心を見て、ムキになって怒っているだけなのである。だから怒っている人は、強い抑圧した心を持ってい

          自分との和解について

          物を買わずに豊かに生きる 番外編1

          コロナ禍がひと段落して、会社の飲み会というものに行った。そこで思い知ったのは努力して生きている人の異様な空回りと虚しさだった。 ある先輩とサシで二次会に連れていってもらい、営業とは喋ることだから、こういうBARで俺は喋りを鍛えたんだ!と彼は話していた。もともと、シャイで口下手だった彼は、努力してたくさん話せるようになった。だから営業たるもの、喋りを鍛えるのは日々の鍛錬として絶対にやらなければいけない!と言っていた。 彼と行く飲み会では、ほとんど彼が話している。彼なりのBARで

          物を買わずに豊かに生きる 番外編1

          物を買わずに豊かに生きる8

          アメリカのシリコンバレー銀行の破綻から端を発して毎週のように出てくる金融不安。シリコンバレー銀行の後は、クレディスイス、そしてドイツ銀行。必死に信用不安を覆い隠そうと躍起になる政府や各国中央銀行。資本主義の綻びは限界を迎えようとしているのではないだろうか。中央銀行は根拠のない紙幣を刷りまくり、実体の無いお金を増殖させてきたけれど、遂にはその泡が弾けて資本主義もろとも、世界を瓦解させようとしているようにも感じる。 折しも、占星術界隈では冥王星が水瓶座にイングレスして、今まで当

          物を買わずに豊かに生きる8

          執着の重さと慈悲の軽やかさ

          ルサンチマンでもなんでも自分の中にある負の感情は重たいのだ。嫉み、妬み、恨み、怨み、憎しみ、怒り、悲しみ、哀しみ、そんな色とりどりの負の感情は鈍く、重く、遅く、停滞する。私が段々と日々過ごすことが軽くなっていくにつれて、こういった重たい感情から解き放たれていったのをよく覚えている。  さまざまな人々がいるけれど、この重い感情を纏っている人と近づくとそれが感染するように自分もまた重く、遅くなっていくのがわかる。 ダンテの『神曲』にはこの地獄、煉獄のような重さから天国のような軽や

          執着の重さと慈悲の軽やかさ

          物を買わずに豊かに生きる7

          大量消費マインドだった自分を少しずつ変えていく。ここ数週間での自分の変化に驚いている。電気料金が高くなってきている現在において、私の「貨幣を使わずに豊かに生きる」という行動改革は益々意義深いものとなってきた。システムに依存しているというものの代表的なひとつにこの「電気」というものもあると思い知った。 つい数ヶ月前、我が家に大容量のポータブル電源とソーラーパネルが来た。当時、私はウクライナ戦争やエリザベス女王の逝去、記録的な円安、食料品の値上げなどを目の当たりにして世界が大き

          物を買わずに豊かに生きる7

          物を買わずに豊かに生きる6

          いつから自分はお金がないと生きていけなくなってしまったのだろう? 『新百姓』という素晴らしい雑誌の創刊号(000号)に出会えて幸せだった。私の考えていることの実践が鮮やかに描かれていた。 思えば「買う」ことによって、さまざまなものを作り出す智慧を手放してきた。衣食住すべてにおいて「買う」ことによって生きてきた私は、お金がないと生きていけない人になってしまったのである。「買う」代わりに何も考えずに済んできた。しかしそれには生きる上で大事な「つくる」ことを放棄してきたことに気づ

          物を買わずに豊かに生きる6

          物を買わずに豊かに生きる5

          今日も今日とてお金を使って生きているけれど、出来るだけお金を使わずに豊かに生きるために何ができるか?少しずつ自分に問うている。 仕事始めの今日は午前中は在宅勤務をした後、昼にかけて自宅を出発して挨拶回りへと行った。午後2時くらいであろうか、お腹も減ってきたので外食を取ろうとする。近くのトンカツ屋が目に入って、カツは縁起がいいから年始くらいは良いだろうと誘惑に駆られる。すぐさまハンドルを切ってカツ屋の駐車場に入ったが、あいにくの休業日だった。空腹で食欲が刺激されて、私の中のリ

          物を買わずに豊かに生きる5