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不死鳥フェニックスと鳳凰の起源を辿る🌈

神秘的な見た目と美しさを兼ね備えた伝説の鳥『フェニックス』。

日本では『不死鳥』『火の鳥』と呼ばれ、小説や映画など数多くの作品に登場している霊鳥の一つです。

フェニックスの原型は、古代エジプトの神話に登場する霊鳥『ベンヌ』。

「ベンヌは、毎夜、ヘリオポリスにある太陽神ラーの神殿で燃え上がる炎の中へ飛び込み、毎朝、その炎から生まれる」

この言い伝えが、古代ギリシアへと伝わり、歴史家ヘロドトスの耳に入ります。

彼は、著書『歴史』の中で、アラビアに住む伝説の鳥『フェニックス』として、ベンヌを紹介しています。

「フェニックスの生き血を飲んだ者は、不老不死になる。生まれて500年経つと、その身に染み付いた汚れを清めるために、炎の中へ自ら飛び込み、幼鳥となって再生する」

この著書の中でヘロドトスは、フェニックスを「鷲に似た体型と金色と赤で彩られた羽毛を持つ鳥」と説いており、このイメージが、今私たちが目にする『フェニックス』の原型になったのではないかと言われています。


フェニックスのような『霊鳥』と呼ばれる存在は、守り神として、世界各地に存在します。

有名な霊鳥としてはもう一つ、『鳳凰(ほうおう)』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

五色絢爛な色彩と孔雀に似た五色の紋が入った羽を持ち、五音の声を発する霊鳥『鳳凰』。

鳳凰は元々中国での呼び名で、原型は、16世紀にスイスで提唱されていた四大精霊の一つ『サラマンダー』です。

<四大精霊とは?>
・水・地・風・火の四大元素の中に住む、目に見えない自然の生き物
・四大元素のそれぞれを司る四種の霊(水の精『ニンフ』、地の精『シルフ』、風の精『ピグミー』、火の精『サラマンダー』)

サラマンダーは、火蜥蜴(ひとかげ)のような姿をしている、火山地帯に住む霊鳥。

紀元前2世紀頃、前漢の時代から、中国で『鳳凰』と呼ばれるようになりました。

中国には、鳳凰の他に『朱雀(すざく)』と呼ばれる神獣もいます。

こちらの方がフェニックスのイメージにより近いかもしれません。


世界には様々な霊鳥が存在しますが、その起源はすべて、不死鳥『フェニックス』だったのではないかと言われています。

日本の霊鳥といえば、3本足の烏『八咫烏(やたがらす)』。

他にも、

インドの『ガルーダ(ヴィシュヌ神の乗騎である神鳥)』や『キニチ・カクモ(マヤの太陽神であるコンゴウインコの姿をした霊鳥)』、

北米の『サンダーバード(チノーク・インディアンの起源とされる巨大な鳥)』など、

世界には多くの霊鳥が存在しますが、それらはすべて、元々フェニックスと同一視されていた可能性が高いといいます。

フェニックスが伝承された際、各地域のイメージに置き換えられ、このように、数多くの霊鳥が誕生したのかもしれませんね😌

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