林 保彦

代筆出版団体「弘法の筆」代表。原案者のアイディアを最高の作品に。団体ロゴは書道家である…

林 保彦

代筆出版団体「弘法の筆」代表。原案者のアイディアを最高の作品に。団体ロゴは書道家である蒼喬様の御一筆。出版のインディーズレーベルとして活動していきます。 ご依頼はkoubou835@gmail.com 林個人への連絡はnagomi5140@gmail.com

マガジン

  • ライター挑戦 まとめ

    初心者ライターがDeNA、文化放送、創通、MBS共同アニメ化企画ProjectANIMAの公式レポーターを目指すべくして様々なチャレンジをしたその道のりについてまとめました

  • 文学擬人化ギャグ小説「リタラチャーズ」(全文無料公開)

    毎週火曜日1話づつ公開(無料)マガジン。2021年4月20日でamazon kindleにて電子書籍販売。制作:弘法の筆、原案:地獄サイコ浜田 イラスト:ALISON 執筆:林保彦が手掛ける恐れ知らずのクレイジー文学パロディ。

  • 取材記事まとめ

    筆者である林保彦が様々な場所やイベントへ赴き、取材をしたレポート記事のまとめです 皆さまに素敵な情報を届けられるよう頑張っていきます

  • 執筆チャレンジ企画まとめ

    企画小説を書いた時の感想・記事のまとめです1日1万文字チャレンジや24時間不眠で何文字かけるか限界チャレンジなどやっております

最近の記事

  • 固定された記事

弘法の筆とは

こんにちは、林保彦です。 今まではフリーライターを名乗っていた林保彦ですが本日より改めて代筆出版団体「弘法の筆」代表の林保彦を名乗らせて頂きます。 代筆出版団体とは皆さんの思いついたアイディアをプロのクオリティで現実のものにしてしまおうというエンターテインメントサービスです。 何故本なのか?本は没年後から70年間も著作権が保護されております。今は電子書籍の出版も簡単になっています。またISBN(国際標準図書番号)を取得すれば流通や図書館への寄贈などの選択肢もあります。知

    • WEB小説 おすすめ作品紹介 【SF編②】

      記事サムネイルイラスト:Tnk @tnkillust 有触田べたーSDきゃら:藁屋 @WarayaKakisuke 大好評!RTした人の小説を読みにいくSF編②への参加ありがとうございました! 前回→第1回「RTした小説を読みにいく(SF編①)」61作品  今回→第2回「RTした小説を読みにいく(SF編②)」75作品  75作品も応募して頂き大変感謝いたします!全部紹介したかったのですが膨大な量になってしまう為、8作品をご紹介したいと思います! ①「俺は人間ですか? サ

      • WEB小説 おすすめ作品紹介 【SF編】

        RTした人の小説を読みにいくSF編への参加ありがとうございました!今回の参加人数はリプや引用RTも含めて61人となりました!たくさんのご参加ありがとうございます!全部紹介したかったのですが膨大な量になってしまいそうだったので8作品をご紹介したいと思います! 作品名 【STEEL!! KISS ■西暦2131年10月15日の戦闘詳報■】 作者: あーてぃ@RT_DESU SF×ミリタリー作品としての磨きが段違いな作品。とても仕上がっている。  請負人である主人公がSFの結晶と

        • 第十六話「リタラチャーズ」

          目次 「ぐっ」 「副会長っ!」  今昔物語が崩れ落ちる源氏物語へと駆け寄った。 「しっかりしてください! 源氏物語!」 「君が……僕を役職なしで呼ぶなんて珍しい……」 「喋らないでください。今手当を!」 「ああ、それよりも……」  源氏物語は今昔物語が抑えるのも無視して、上半身を起こす。  その視線の先には人間失格がいる。 「完敗した。君がナンバーワンだ」 「俺が?」 「日本文学の頂点は君に決まりだよ、人間失格」 「いや、俺はただ……」  誰にも負けたくなかっただけ。  そ

        • 固定された記事

        弘法の筆とは

        マガジン

        • ライター挑戦 まとめ
          6本
        • 文学擬人化ギャグ小説「リタラチャーズ」(全文無料公開)
          17本
        • 取材記事まとめ
          6本
        • 執筆チャレンジ企画まとめ
          1本

        記事

          第十五話「決めるのは」

          目次 「うおおっ!」  拳打が疾走する。  累計発行部数1200万部を超える人間失格の拳はそこにあるだけでありとあらゆる文学をねじ伏せる資本の暴力だ。 「くだらない」  背面から現れたるは数多の矢刃。 「いづれの御時にか」  豊かな感性で選定された言の葉は、引き絞られた弦。 「女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに」  高い教養によって紡がれた文字の組み立ては、整然とした五重十文字が如く。 「いとやむごとなき際にはあらぬが」  射法八節にも通ずるまことの美しさをただよわせ

          第十五話「決めるのは」

          第十四話「開戦」

          目次 「俺たちの戦いもこれで終わりだな」  近代文学と古典文学が学園全土にそれぞれ陣を敷く。 「いよいよ最終決戦か」 「ああ」  今こそ雌雄を決する時。  雪国は人間失格に声をかけた。 「号令を」 「俺が?」 「ああ、お前がリーダーだ、人間失格」  人間失格はうなずいた。 「全軍! 突撃――――!!」 「「「うおおおおぉぉぉぉ!!」」」 「東からは銀河鉄道の夜! 西は檸檬! 虚無への供物は俺と来いっ!」 「はっ!」 「了解っ!」 「続けっー!」  対する古典文学。  源氏物

          第十四話「開戦」

          第十三話「The answer is in the curtain(答ふは御簾の奥に)」

          目次 「ねぇ、君の名前っていと時めくよね、あいぎゃうもあってさ」  古典文学もまた仲間を増やすべく文学口説きを行っていた。  源氏物語はとある女性を口説いていた。  女性は笑う。 「私の名前?」 「そう、たけくらべ。素敵な名前だ」  たけくらべは微笑んだ。 「學校の唱歌にもぎつちよんちよんと拍子を取りて、運動會に木やり音頭もなしかねまじき風情。ですね」 「ませた子供だなって皮肉かな? 僕の歳は知ってるくせに」  源氏物語も笑う。 「それをあいなしと思ふ人は、とにかくに変はる

          第十三話「The answer is in the curtain(答ふは御簾の奥に)」

          第十二話「シルレルくらい調べろ」

          目次 「走れメロスだ! 捕まえろーーー!!」  人間失格たちは新たな人材を確保するべく文学狩りを開始した。 「そっちにいったぞ! 雪国!」 「任せろ!」  雪国が手を広げて通せんぼをする。  そこへ全裸の大男が全力疾走でやってくる。  走れメロスである。  彼はぶるんと両腕を大きく振るいながら、矢の如く走り出している。 「とまれっ!」  雪国は走れメロスと向き合う。  走れメロスは立ち塞がる雪国を跳ね飛ばした。 「ぐあぁぁっ!!?」 「なんてパワーだっ!?」 「おいに任せろ

          第十二話「シルレルくらい調べろ」

          第十一話「Who are you?」

          目次 「どしだ? 人間失格?」 「あれ、蟹工船?」 「んだ」  人間失格は目の前の蟹工船を見つめた。 「お前シーボルド胸像になったはずじゃ」 「何を言ってるだ?」  蟹工船は正気を疑う眼をしている。 「ドキドキ!! 羅生門クイ~~~~~~~~~~ズ!!!!」  羅生門の大きな叫び声が聞こえる。 「この場面、どこかで見たことが」  人間失格は頭の奥にある記憶と目の前の光景を照らし合わせる。 「これから二チームには羅生門クイズに挑戦してもらいます! 勝利した方のチームには賞品と

          第十一話「Who are you?」

          第十話「幕間」

          目次  人間失格はおかしいと気づいた。 「何なんだ、これは」  酩酊する視界。  人間失格は混乱した。 「そうだ、俺は人間失格だ。熱いハートを持っていて、口は悪いけど仲間想い、努力家で実は甘いものと猫が好き。親友の雪国と一緒に世界文学大戦に挑むことになっていく。その為に日本文学の一番にならないといけなくて」 「大丈夫だよ、人間失格」 「え?」 「ほら、いつものお薬だ」 「あ、ああっ……」  人間失格の腕に注射薬が打ち込まれる。 「ふ、ふぅ~~~~」 「落ち着いた?」 「ああ

          第十話「幕間」

          第九話「DokiDoki文学部!」

          目次 「おい、人間失格ぅ。お前は好きな奴とかいんのか?」  舞姫の質問に人間失格はぎくりとした。 「な、なに言ってるんすか」 「私にも分からねーけど、どうやら私はお前のことが好きらしいぜ」 「はぁ!?」  人間失格は戸惑った。 「月が綺麗ですねってやつだ」 「いや、ちょっと何を言ってるか分からないですよ、舞姫先輩」 「何でだ?」 「何でって……?」 「ちょっと待った」  教室の戸の枠に寄りかかるようにして雪国が立っている。 「俺の人間失格に触らないでもらえますか?」 「俺の

          第九話「DokiDoki文学部!」

          第八話「下手人は誰だ」

          目次 「羅生門先生が殺された……!」  人間失格がロビーのドアを開け放ち、そう言い放つ。  ロビーに集っていた文学たちは騒然とする。 「羅生門が……!」 「だ、誰に殺された……!?」 「一体何が起きてるんだ!?」 「おちつけ!!!!!!」  雪国が大きな声を出す。 「犯人はこの中にいる」  ここは国文字ホテル。国が日本文学を歓待する為に設えた特別なホテル。 「羅生門は昨日の夜から自室に一人でこもっていたはずだ」  雪国がそういうと、人間失格はうなずいた。 「ああ、その通りだ

          第八話「下手人は誰だ」

          第七話「ドキドキ!羅生門クイズ!!」

          目次  号は澄江堂主人。俳号は我鬼という。  芥川龍之介は「近代文学の祖の一人」とも称される偉大な文豪であった。 「なぁ、やっぱり羅生門先生に会うのはやめよう」  人間失格が尻込みして言った。 「今更何言ってんだよ、人間失格」 「だって、あの羅生門先生だろ? 俺はその、やだぜ、俺なんかが会うのは恐れ多い」 「雪国。なして人間失格はこんなにビビってるだ?」 「太宰作品は芥川って言葉に弱いんだよ、遺伝だな」 「う、うるせぇ!」 「今更芥川ぐらいでビビるなよ。むしろお前の父親な

          第七話「ドキドキ!羅生門クイズ!!」

          第六話「雨天、男、奴の名は」

          目次 「人間失格さーーん!」  あさくさの子供が包帯やら薬やらを抱えてやってくる。 「保健室からかっぱらってきました! あっ、分けてもらいました!」  机に置かれた山ほどの医療品。  雪国は眉をひそめた。 「これ大丈夫か? やばい薬とかないよな?」 「大丈夫だと思います! 人間失格さんは薬中ですもんね!」 「誰が依存症だ、誰が」  人間失格は医療品の中から縫合糸や針を漁る。 「親父と俺を一緒にすんなって」 「人間失格、おいが縫ってやるだ」 「おいおい、やめろ、蟹工船。もとは

          第六話「雨天、男、奴の名は」

          第五話「梁塵秘抄」

          目次  蟹工船の蟹工船は破壊された。 「ううっ、これが売上発行部数の暴力ぅ……」  地面に投げ出されて目を回した様子の蟹工船。  人間失格は脇腹をおさえた。 「蟹工船。危険な奴だった」 「ま、まだ負けじゃないど」  蟹工船は立ち上がる。 「畜生、まだやれる。おいはこんな大衆娯楽なんぞにぃ……」 「蟹工船っ!」 「えっ?」  人間失格が叫んだ。蟹工船が振り向く。 「神ならばゆららさららと降りたまへ」  装束に身を包んだ男が蟹工船に笏をかざした。 「うっ……優しい響きと美しい音

          第五話「梁塵秘抄」

          第四話「畜生」

          目次 「仲間が必要だ」  雪国は人間失格に言った。 「仲間?」 「ああ、そうだ。今のままじゃあ古典文学には勝てない。だから一緒に戦ってくれる文学を探すんだよ」 「探すっていってもなぁ」  人間失格はエナジードリンクに口をつけながら唸る。 「俺が源氏物語を倒せばそれでいいんじゃねーの?」 「そんな簡単な話な訳ないだろ。桃太郎じゃないんだから」 「なんでだよ」 「これは合戦なんだ。いくらお前が強くても多勢に無勢。漢文、和文、和歌、説話、古典文学たちを相手にするなら味方だって必要

          第四話「畜生」