いちご4

ショート・ショート・ショート総集編① _〆(゜゜〃)


過去に書いたはやしひとみの【(ショート・ショート・ショート)_〆(゜゜〃)】を、抜粋ですが、解説込みでまとめてみようと思います。
当時こんな気持ちでこの文章を書いたんだっけ。とか、私も少し懐かしいです。
はやしの頭の中を少しだけ、覗いてみてくださいね。


2015,5,13
「 君は隣で本を読んでいる。私は窓辺で外を見ている。会話はない。ふと、君がどんな顔で本を読むのか気になった。君は私の視線には気がつかない。そよ風が私たちの髪を揺らす。……ああ、幸せだな。 」

→ 20代前半の頃の私の実体験を元にしています。
同性の親友がいて、彼女が1人暮らしの私の部屋に遊びにきてくれた時の記憶です。
お互い無言になってしまって。だけど居心地が悪いこともなくて。
私の本を読む彼女の表情が気になって、横目で視線を送ったら彼女にバレてしまいまして。
くすっと笑って本に目を戻す彼女。ふふ、まるで恋人同士でしょ? 
あの時の幸せを思い出したのよ。


2015,5,14
「 お気に入りのカップで毎日コーヒーを淹れる。コーヒーは淹れ方によって味が全然違う。ブラックは苦かったり、コクが深かったり。濃いのに味がしなかったり、酸っぱかったり。そんな僕をこのカップは全部知っている。 」

→ ドリップコーヒーを淹れるのが、私の毎日の日課でした。
好きな豆をお店で好きな焙煎に煎ってもらい、好きな荒さに砕いて。
ペーパードリップはお手の物。だけど上手く淹れられない時がときたまあってね。
その日の気分なのでしょうね。素人が淹れるコーヒーなんてそんなもん。
毎日、必ず同じカップ。特別なカップじゃないのよ、ただの百均の安いカップ。
それがね、毎日使ってると、内側がどんどんコーヒーの色に染まっていくの。
毎日、ちゃんと磨いているのによ。定期的に漂白剤できれいにするんだけど、またすぐに色が付くの。
ただ、それだけのことを文章にしたくなったんだ。


2015,5,15
「 弟がカーネーションを買ってきた。自分は母の日に何もしていない。ちょうど一ヶ月前、母と飲みに行った。「やっぱり生ビールだね~」と母は言った。これはちょうどいい。待ちきれなくて母の日の一週間前に1ケースのビールを買った。 」

→ これは、この年の実際の出来事をそのまま文章にしたんだよ。
母の日。私は何もしなかった。
仕事から帰って来た弟が何ともなしに、母にカーネーションを差し出したの。
この~、やってくれるじゃないの~、と姉として思ったわよ。
ふっふっふ、しかし、姉も負けちゃいないだわさ。
ちゃーんと、手は打ってあったんだからね♪ 一週間も前だけど(笑


2015,5,18
「 燕が言った。「今夜、遅くに雨が降ります」と。しかし私は傘を持って出かけなかった。別に濡れてもいいと思ったからだ。夜の遅い時間に、本当に雨が降った。私は案の定、濡れた。あの燕はどうしているだろう。 」


→ 燕は雨を言い当てるって教えた昔の人はすごい。
燕が低く飛ぶときは、雨が近いとき。有名な話だけれど、私は真相を明らかにしないままのお話も好き。
燕を擬人化した場合の物語を書いてみたかったのかな。
儚いけれど優しい、人と燕の物語。
私は優しいものが好きだな。


2015,5,21
「 新しい本を買った。帰ってすぐに読もうと思っていたのに、家事をしなくてはいけない。早く読みたいのに。終わったら読もうと思っていたが、不思議と本に手が伸びない。ああ、自分はこの楽しみにしている時間が好きなんだ。 」

→ 待ちわびた、新刊の発売日。予約までして手に入れた、大好きな本。
そうして買った本。ドキドキ。ワクワク。この作業が終わったら読もう。
……ちょっと待って、こっちの作業をしたら、ゆっくり読もう。
ああ、もうすぐあの人が返ってくる。あの人が寝たら、もう眠いから明日に、朝は何かと忙しい……エンドレス(笑
でも、本を読む前のドキドキ感って、みんな好きなんじゃないかな?


2015,5,24
「 お気に入りの鞄が見つからない。部屋中をひっくり返すように探しても出てこない。おかしいな、どこに仕舞ったのだろう? あの鞄には大切なものが入っている。過去に置いてきてしまった、大切なものが。 」

→ 確か、何か探していたのでしょうね(笑
あの鞄の中に入れておいたはずなのに、その鞄をどこに仕舞ったか全く思い出せない。
あああ、適当な場所に仕舞うからこうなるんだぞお、と過去の自分に言ってやりたい。
探し物が見つかったかどうかは、覚えていません。


2015,5,29
「 「仕事はドライな精神で臨むべきだ」と誰かが言った。確かに、生きていく上で仕事に精神をすり減らすのは大変なことだ。しかしそれでは、世の中に溢れる「仕事」に心がないことになってしまう。それはいくらなんでも寂しい。 」

→ 当時声優を目指していた私の、先生にあたる人が言った言葉です。
「仕事はドライな精神で挑むべき」。声優の仕事は他者を演じること。
キャラクター(他者)が泣けば自分(演者)も泣く、という精神状態では、声優の仕事は務まりません。
だから言われた言葉。分かっています。
しかしこの言葉は、声優以外の仕事にも当てはまることだと、感じました。
この世の中の【仕事】が全て【ドライ】になってしまったら……そんな世界はみたくありません。


2015,6,1
「 僕は絵を描くのが好きだ。特に君を描くのが好き。君の笑った顔、怒った顔、拗ねた顔、照れた顔……そして泣き顔。どれも僕の好きな君。もうすぐ、君は母になる。僕は、もっと絵を描きたいと思うのかな。 」

→ 私は子どもの頃、漫画家を夢見ていました。だから絵を描くのは今も好き。
当時の絵描きの気分で書いてみたのがこの小説。
大人になったら何を書きたくなるかな? スケッチ? 風景画? 人物画?
私ならきっと、大好きなものを書きたいと思うかな。
当時の絵描きの気分で、心は大人に成長した、私。
大人になるにつれて、大好きな、大切なものって、増えていきますよね。


2015,6,26
「 カーテンの柄が気に入っている。一人暮らしを始めて最初に買ったものだ。何度か引っ越しをして家具も生活も変わったのに、これだけは変わらない。子どものころ毎日のように着ていたワンピースみたいだ。 」

→ 19の春、初めての一人暮らしで、初めてカーテンを買いました。
あれから何度も引っ越しをして、あの頃使っていた家具は一つも残ってない。
それなのに、このカーテンは(ちょっと品質のいいやつだったから)捨てないで取っておいたのよね。
小さい花が、うるさくない程度に点々と散りばめられた遮光カーテン。
今でも私の、お気に入り。


2015,6,29
「 カレと遊園地へ行った。順番待ちばかりでつまらなそうな顔をしている。ねえ、空ばかり見てないで、下も向いて。ほら、そうしたらアナタの顔がはっきり見えたわ。 」

→ これは完全なる妄想です(笑
子どもの頃に夢みた、背の高い彼。
いつもドキドキさせられているけれど、今日は違うの。
ほら、見て。私の最高の笑顔をアナタにあげる。


2015,6,30
「 昔の恋文歌を口ずさむ。スローテンポの曲に、丁寧に紡がれる歌詞がたまらなく好きだ。しかしカラオケで歌うと、何かが違う。……ああ、この曲はあの人の恋だからか。 」

→ 村下孝蔵さんの「初恋」という曲が、好きです。
学生時代の初恋を大人になって思い出しながら歌う、というような曲。
母がいつも聴いていて私も好きになったのだけど、カラオケで歌うと何かが違うの。
私が歌っても、誰が歌っても、違うの。
その時気づいたの。ああ、この曲は、私の恋じゃないものね。


2015,7,3
「 ウチの壁紙は白い。僕はそこへ大切なものを画びょうで張っている。いつでも見られるように、帰って来て目につくように。いつからだろう、真っ新な僕ではいられなくなったのは。 」

→ きっと彼は、単身赴任か何かで家族と一緒に暮らしてはいないのでしょう。
帰ってくる度、まず目につくその写真。彼にとってかけがえのない、大切な存在。
きっと誰しもが持っている、大切な存在。
私も、いつのまに、真っ新な私ではいられなくなったのかな。


2015,7,6
「 文章の仕事をしていると、必ず「しめきり」がある。できれば忘れてしまいたいがそうはいかない。一度、あえて破ってみたことがある。全く叱られなかった。二度と破るまいと、思った。 」

→ 実体験です、はい。……二度と破りません!!


2015,7,13
「 足首を軽く捻挫した。ずっと痛いわけではないが、ここぞというとき少し痛む。生活にほんの少し支障がある程度なので病院にはかからなかった。それが災いしたか、これがなかなか治らないから厄介だ。 」

→ 手首が、ほんの少し、たまに痛むのです。
特別、生活に支障がないからと病院へはかかりませんでした。あ、これはいつの間にか治っていたのですがね。
そう、ほんの少し痛む、それが厄介なのですよね。なかなか治らない、これも厄介。
この間、下唇の内側に大きな口内炎が出来ましてね。
自然治癒を試みて一週間、治りそうだぞ、やったー! と思っていた矢先、同じ箇所にもう1つ。でっっっかいのが。
もう一週間、いえそれ以上痛みに耐えながら、旨辛ラーメン(?!)を頬張っていました。
と、余談はさておき。……言いたいこと、伝わりましたかね?


2015,7,17
「 電気を消すと、キャンドルの明かりが頬を照らす。ゆらめく炎は小さいながらも眩しい。そう、小さい、なんて小さいのだろう。キャンドルとはまるで、私のようだ 」

→ この頃、部屋でキャンドルを灯すのがマイブームだったのよね。
テーブルに敷いたブラウンのクロス。その上にキャンドルをひとつ。
小さく揺れる炎を見つめているとね、安心するの。
穏やかになっていく心が好き。




以上、【(ショート・ショート・ショート) _〆(゜゜〃)】 を始めた頃の作品を15点ほど並べてみました。
懐かしいですね^^
初めて見るという方も多いかな?
始めたばかりの頃は、作品のカラーもなにも決まってないので、
実体験をそのまま書いた、みたいなものもちらほら。お恥ずかしい。(笑
せっかくなので少しずつ、暇を見ながらテキストにまとめていけたらいいなあ~と思っています。

最後に。
コメントやスキなどいただけたら、はやしがとっても喜びます(✿╹◡╹)!

よろしくお願いいたします~~~((ヾ(≧∇≦)〃))




 

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