生後20日 母乳をやめた話

先日、「飾りじゃないのよ乳首は」というタイトルで投稿した。その後、乳首と母乳と息子に変化があった。出産直後 初乳と呼ばれる特別な免疫のある母乳は無事、息子に与えることができた。「赤ちゃん、上手に飲めてますよ!」と助産師さんのお墨付きももらった。そして、私の乳首が乳幼児にとって吸いやすい乳首(『お笑い漫画道場』の鈴木先生が描くような乳首)ではないため、乳頭保護器(哺乳瓶の先のようなもの)を装着し母乳を与えた。と、ここまでは「飾りじゃないのよ乳首は」にも記した。その後、どうも母乳の出が悪いらしく、乳頭保護器を装着しての授乳を息子が全力で拒否するようになった。あまりに出ない母乳にはかなりの吸啜(きゅうてつ)力が必要である。それに比べ、哺乳瓶の方が明らかに飲み易い。

【理想】赤ちゃんに吸ってもらえば乳首も変わる、量も出るようになる

【現実】赤ちゃんが吸わないため乳首も変わらず、量もでない

【悪循環】量もでないため赤ちゃんが吸わないため乳首も変わらない

夫が西松屋で購入してきた搾乳機も使ってみたが、出ないものを無理やりだそうとするため、ひどく疲れた。授乳のたびに搾乳機を分解し消毒する作業も骨が折れた。それらにチャレンジしたのは、たった2日間だが心身共にボロボロになった気がした。息子が泣いていても抱っこする力がなく、なんとか持ち上げてもよろけてしまい、これでは息子を落下させてしまう危険性があると感じた。

出産した病院もWHOも母乳育児をすすめているし、母乳のメリットはよく理解したつもりだ。母乳育児の方が乳幼児突然死症候群の発症率が低いそうだ。しかし、母乳育児にこだわり息子を落下させては意味がない。

「私、母乳やめる」

夫と実母に伝えた。2人とも私の身体なんだしと、理解してくれた。助産師にも事情を話したところ、初乳は与えているし免疫の点で不足はないからミルク育児でも問題ないとのこと。

母乳育児は、ミルクを購入する必要がないが母体の負担が大きい。また、授乳が母親しかできないため、男性パートナーが代わることができず「やっぱりママが一番だね」問題を引き起こす可能性がある。

混合育児(母乳と人工乳(ミルク))は、母親の乳首と哺乳瓶の乳首の違いが乳幼児を混乱(乳頭混乱)させ、どちらかを拒否しはじめ授乳の難易度が上がることがある。

ミルク育児はミルク代が地味にかかる。また、「育児はラクしちゃだめよ」などと圧をかけられる可能性がある。

それぞれに難しい点がある。これをすれば母乳が出るようになるという情報は山ほどあったし、アドバイスをくださる方も山ほどいたが、私は母乳をやめると決めた。飲み易い乳首、吸啜しやすい栄養源を息子は本能によって選んだ。つまり、私と息子で決めた。息子の安全と栄養を与えることが最重要ミッションである。

ちなみに、乳首を乳幼児が吸いやすくするための乳首マッサージと呼ばれるものはマッサージなんてものではない。昭和のテレビ番組の罰ゲームにあった乳首に洗濯バサミをつけて引っ張られるような痛みである(やったことないけど)。この偽りの"マッサージ"なるものを、来る助産師、来る助産師に「ちょっと失礼します」とグイグイやられ、否、やっていただいた。大概の乳首は人見知りである。さぞ驚いたことであろう(私の乳首、お疲れサマ)。

母乳育児をしている経産婦を尊敬する。その気持ちに偽りはない。しかし、私はミルク育児にする。理由は上に述べた通りである。

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