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大らかさの正体って、何だろう

☆ 「平常心をもって一切のことをなす人、これを名人というなり」

江戸時代初期の剣士で、徳川家の剣術指南役として活躍した、柳生宗矩の言葉です

パンにも、色んな表現の形があるわけですが

自分の思う、パンのイメージって

温かさや大らかさであったり、ほっこりする感じであったりと

自然体、みたいなものと関係が在る様に思っています    

どんなジャンルでもそうなんでしょうけど、最初は表面的な魅力に惹かれて門を叩き、少し理解や慣れが生まれてくると、派手さや技術的な方向性に入れ込む時期がきます

自分にもそんな時期が長くありました

ところが、在る時期から、限界や挫折、そこから来る焦燥感みたいなものを感じる様になって、このままでいいのかなぁと疑問を持ち始めたんですよね

ずっと俯いて、自分の手元ばかりを見つめて、パンを自分の意のままにコントロールすること事ばかりを考えていた自分

その時の自分の精神の不安定さにも、嫌気がさしていました

その目線を変えなきゃ

顔を上げて、答えを探そうと世に目を向けると、まるで畑や木に生っている様な、自然さを感じる、なんとも大らかなパンを焼く人たちがいることに気づきました

自分でもそんなパンを焼いてみたいなぁと思い立ち、模索を続けるものの、なかなか思う様なパンにはなりませんでした

勿論、技術的な事も無関係ではないけれど、そこにはもっと違うものが介在していると思って、自分自身の心持ちに目を向ける様になり、現在に至ります

きっと、自分自身がもっと大らかになりたかったんでしょうね

だから、そういうパンや、そんなパンが焼ける作り手の方に惹かれたんだと思います

大らかさ、みたいなものの正体が何なのか

それは、未だ、僕なんぞには、に全くわかりません

けれど、相手を尊重する事って、かなり大事な気がします

逆に相手にとっても同じなのかなと

互いを尊重するいい距離感みたいなものは、お互いが自然体でいられる事が大前提かなと

そしてそれは、パンにも人にも共通する

そう、今の僕は感じています

いつか、柳生宗矩の境地に達したいですね
#柳生宗矩
#大らかさ
#自然体
#和歌山パン屋

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