hayatotabita

パン愛好家。和歌山で、有機栽培の国産小麦を自家製粉した全粒粉を、ゆっくりと手捏ねし、天…

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パン愛好家。和歌山で、有機栽培の国産小麦を自家製粉した全粒粉を、ゆっくりと手捏ねし、天然酵母でしっかり醸した食事パンを、てくてくと歩くように🚶‍♂️🚶‍♀️🚶‍♂️焼いてます。harimayaというパン屋にいます。

最近の記事

困難の意味〜何故薪窯を自作するのか

窯づくりの前半をダイジェストにしてみました 期間は 2024.3.31〜4.18 煉瓦やブロック、鉄筋をグラインダーを使ってカットしたり 基礎のブロックを積んだり  蓄熱に瓦を入れたり  コンクリートの平板を敷いて 耐火レンガを使って灰受けの箱をこしらえたり 断熱煉瓦を敷き詰めた上に、シャモット(瓦を砕いて粉にしたもの)を敷くところまで 動画にしました 途中、瓦を3000枚、ジモティーで譲っていただけるになって 2トントラックを生まれて始めて運転し、高速に

    • 基礎と基本について

      物事の修練や習得において 基礎が大事とか、基本がなってないとか言いますよね 基礎も基本も、結構よく使う表現であるけれど、 こちらの思っている意図が、なかなか相手に上手く伝わらなくて、モヤモヤするんですけど これって、自分自身がキチンと双方の意味を理解して使い分けてないのかもって ふと思って、ここ数日調べたり考えたりを繰り返してます 今のところしっくりときている両者の違いは 基礎は知識・技能 基本は認識・価値観 基礎は身につけるもの(鍛錬、習熟) 基本は確

      • 話す事は、考える事

        「寧暮」としての初めてのイベントは、奇しくも発酵に纏わるものになりました 先週の日曜日 かねてから私たちのパンをお使いいただいている 「三木町発酵ビルヂング」(旧SANDOYA)さんにて開催された 発酵を知る会「HUB会」に 発酵の一端を担うパン屋という立ち位置で参加させていただきました。 「HUB」とは、How Usualy Brewingの略で 私のイメージでは、 暮らしの中での、発酵との、肩ひじ張らない付き合い方 みたいな感じでしょうか。 三木町発酵

        • 越してきて思う、あれもパン、これもパン

          あれもパン、これもパン パンにもいろいろある お料理やお菓子に比べると、パンの用途は多岐にわたります それこそ名前に食事パンとか、菓子パンとか 用途を冠にし呼び分けるのが一般的なほど ありとあらゆるフィールドに顔を出すくらいです まあそれが、世のパン屋さんの労働過多の大きな要因であるわけですが(苦笑) それはさておき ここのジャンル分けの構成比率が それぞれのお店のキャラクター付けの大きな要素になっています いま、前とはかなり違うやり方でパンを作るお店を立

        困難の意味〜何故薪窯を自作するのか

          須く、パンは幸せである

          今年に入って、おうちの電子レンジのオーブンでパンを焼くようになりました 最初は、自分たち家族で食べるパンが必要で焼きだしたんですけど はじめてみたら、なんと難しいことー。 苦戦に次ぐ苦戦 出来栄えは、かなりかなり、厳しいものにー。 でも これまでお店の大きなオーブンで焼いてきたパンとは、違う美味しさがあることに気付きました(嬉) それならばと ご近所の方におすそ分けに 皆さんたいそう喜んでくださるー(嬉) それに気をよくして、また焼く(笑) そのうち、課題が

          須く、パンは幸せである

          吾輩はパン屋であるー、のか?笑

          吾輩はパン屋であるー。 ちょっと前までは当たり前であったそんな誇示が いま、日常から抜け落ちてるー 今、時折、そんなことを感じてます 動画を編集しながら、どこかで他人事というか、ヘーっと思いながら人の所作を眺めてる そんな感覚すらあったりして 今の僕は、パン屋じゃないなぁ、って思うことすらある 大きなお店のオーブンでパンを最後に焼いてから、早や二か月が過ぎ 確かに、世間に対して自己紹介をする必要があるならば 肩書は、今現在も、変わらずパン屋なんですが 今は

          吾輩はパン屋であるー、のか?笑

          物事との向き合い方

          物事と向き合うには、距離が肝だなぁと、たびたび思います ある時には、寝食を忘れるほど、それはもう近しいものであったり、 またある時には、まるで他人事なくらいに、俯瞰的な距離を置いてみたり そんな行ったり来たりの距離の取り方こそが、物事の理解を深める大切な要因だと思うんです 人間は、飽きる生き物です 例えば大人の短期的な集中力の持続時間をとってみても、僅かに約50分程度に過ぎず その中でも15分ごとの波がある それほど飽きっぽい生き物である人間が 現代の多忙な暮

          物事との向き合い方

          おうちでパンを焼き始めた理由

          パン屋さんほど、実はパンの本質を理解していないかも? 僕は22歳の時、パン業界に入りました それまでパンが身近にあったわけでもないし いわゆる大手の袋入りのパンをおやつとして食べる事が大半の、完全なる御飯派 今から30年以上前のことなので、コンビニも和歌山では数も少なかったし、ほぼローソン一択 今のようにコンビニパンが流行をけん引するなんて想像もできなかった時代です パンに関心はないし、自分で家でパンを焼いたことなんて、当然ありませんでした

          おうちでパンを焼き始めた理由

          パン屋の朝を変えていく

          朝、6時スタートっていいアイディアかもしれない? パン屋の在り方にこだわり過ぎて、人生の他の素晴らしい瞬間を見逃していないか考えるようになりました この数年、町がまだ眠っている時間にひとり黙々とパンを焼くことを心底気に入っていました だけど、その生活リズムが、他の人達の暮らしと違いすぎるのではないかと思い始めたんです 健康や老後のこと、地域やコミュニティとの関わり、娘との時間などを通して、自分のこれまでを振り返り、これからの未来を考えると 早朝の仕事への拘りと自分の

          パン屋の朝を変えていく

          ヤキモキとの付き合い方

          ヤキモキが止まらないー。 これが、昨日までの正直な心境、でした 早いもので、昨年のクリスマスイブ(正確にはイブイブ笑)にハリマヤを閉じてから もう一か月と1週間が経とうとしています そこから年末までは、お店とキッチンの撤収に明け暮れ、あっという間の一週間でした 年が明けたものの、正月気分も、何処かうわの空で 三が日もそこそこに、今度は住いの方の引っ越しに奔走して やっと先週頭に、生活の拠点を新天地に移したのですが そこから荷物の整理をしながら、動線を考えた色ん

          ヤキモキとの付き合い方

          パンに降り注ぐもの

          【Esprit/エスプリ】 1,精神、精髄 【精髄】 1,物事の一番すぐれた大切なところ 移転をするにあたり、どうしても欲しいものがいくつかあり それらを求めている理由には、僕の中ではすごく一貫性があるのですが その理由を説明するのにぴったりな日本語がどうしても見つからないなぁと 自分の語彙の乏しさは、ポーンと棚に上げてしまっておるわけですが(笑) そこには、Esprit/エスプリという言葉が、すごくしっくりきます レシピや製法であったり、パンのメニューであ

          パンに降り注ぐもの

          早朝散歩という革命

          毎朝の散歩、という発見は、僕にとって本当に大きかった それはもう、ある種の革命といっても過言じゃないくらいにー 今日をもって僕たち家族は、住まいの拠点をいよいよ移すことになりました 僕の記憶に間違いがなければ、恐らく7年前のちょうど今頃、 娘がその年の春からこども園にお世話になるのをきっかけに、 今日まで暮らしてきたマンションに引っ越してきました 記憶に間違いがなければ、と書いたのは 当時の大半が、実はおぼろげ、なんですよね 仕事に翻弄され、家族との生活そのも

          早朝散歩という革命

          技術の役割

          技術というものには沢山の機能や意味があると思うんですが その中でも、 人と人が繋がるきっかけとしての役割って相当に大きいと思います これは、僕の体感でもあって 僕はパンが焼けるからこそ、沢山の方とお付き合いをさせて貰えてます パンが焼けるからこそ、まさにいま、こんな拙い文面でも、こうして読んでくださってるわけで(笑) 結果、パンが焼けるおかげで、自分の想いを沢山の方に届けることが叶ってるに相違ないわけです 拙い、というワードが、今出ましたけど 優れた技能を持っ

          技術の役割

          非効率に見えるものの、真の価値〜珈琲効果〜

          一見非効率に見えることが 実は真逆じゃないかなって この一年ほど実感していて 珈琲を自分で淹れるようになったのはここ数年なんですが もともと珈琲を飲む習慣もなかったし ちょこちょこ淹れるようになってからも 朝の起き抜けであったり、余暇の中がほとんどでした だけど昨年は、そのタイミングを決めてみたんです それもあえて仕事や日常の作業の中で、です 一般的に、パン屋はどうしても長丁場になりがちなお仕事です それこそご飯やトイレの時間も惜しんで作業を続けないと

          非効率に見えるものの、真の価値〜珈琲効果〜

          独り言、について

          僕の癖、といいますか 心の動きに対する体の反応だと思うのですが あるシチュエーション(ここでは割愛しますが)に遭遇したり 過去にその環境下に遭遇した時の記憶がふと頭に浮かんだ時に 自分でも驚くほどの音量の独り言が口をつくことが結構あって これの怖いところが まったくの無意識で起こることと 言葉の内容がかなり乱暴であること、なんです 今までトラブルになったことは、幸い無いのですが 周りに人が居ようが、まったくお構いなしで出てしまう 図書館とか、静かな場所でも

          独り言、について

          モノを持つ事

          今、僕らはお店と住まいの引っ越しを進めているところ、なんですが 引っ越しにつきものなのが、モノにまつわること、ですよね 持ち物の取捨選択をして、必要なものは箱に詰め、いらないものは捨てる また、足りないものは調達する、なんてこともあります 僕らが移転に際しテーマとしたのが 「丁寧に、暮らしを考えよう」 これは、そのまま「寧暮」という、新しいお店の呼称にもなった訳です そもそも移転の決断を下した経緯のひとつになったのは 昨夏のクラウドファンディングにも書いたよう

          モノを持つ事